9月15日版

 週の半ばですが、仕事を溜めないように・・。 3作品をご紹介します。 今回もバラエティー豊か。

 リトル・ヴォイス(Little Voice)

 1998年 :  イギリス映画
 監督  : マーク・ハーマン
 主演  : ジェイン・ホロックス、ブレンダ・ブレシン
       マイケル・ケイン、ユアン・マクレガー  

 大好きだった父の死後、心を閉ざし人と話すこともなくなった少女LV。
 しかし、彼女は父が残したスタンダード・ナンバーのレコードを何度も
 聞くうちにそれらをソックリに歌うと言う特技を身につけていた。 男好きの母親
 が連れてきたプロモーターのレイ・セイは彼女の歌声を聞き驚愕する。さっそく、
 彼女を口説き落としステージに立たせることに。ただし、一度だけと言う条件で・・。
 内気なLVは客席に父の幻を見て歌い始める。 ステージはLVの圧倒的な迫力で
 大成功をおさめる。 そして、セイ・レイは世界的に有名なプロモーターを招待し
 次のステージを予定していた。LVが最近唯一心を開き話せるようになったのが、
 電話工事で訪れた鳩好きの好青年ビリーだ。 二人の恋の行方は? そして次の
 ステージの日が訪れた・・・。

 私評:ただのハッピーエンドのサクセスストーリーではありません。人生の皮肉もタップリ込めてあります。
 男好きで淋しがりや、それを悪口と派手な服装で紛らす母親役のブレンダ・ブレシンが最高だった。 
 みんなに憎まれ口を叩きながらも、実はとっても淋しがり屋だったりする。しかし、LVは最愛の父の死は
 母が原因と思っているため、この母と娘の心の溝は埋まることがない。 そしてもう一人哀愁を漂わせるのが
 セイ・レイ役のマイケル・ケイン。 過去の栄光を看板にして目一杯見栄を張って生きている彼が、やっと
 出会った金の卵「リトル・ヴォイス」。そんな彼の成功と挫折もこの映画の大きな見所の一つです。LVと
 ユアン・マクレガーの純愛は、なんだかくすぐったくなるくらい純情で、可愛いです〜。 


サイコ (Psycho)

 1998年 :  アメリカ映画 
 監督  : ガス・ヴァンサント
 主演  : ヴィンス・ヴォーン、アン・ヘッシュ、ジュリアン・ムーア

 アリゾナ州フェニックスの不動産屋に勤めるOLマリオン。 彼女は10年間実直に
 この仕事をこなしてきた。 しかし、ある日金回りの良い客が40万ドルをキャッシュで
 支払い、彼女は銀行に届ける・・はずだった。 しかし、彼女は銀行には寄らずにその大金を
 持ち逃げしたのだった。雨のハイウエイを走りつづけた彼女の目に、一軒のモーテルの看板が
 目に入った。 「ベイツ・モーテル」。 彼女はとりあえず一夜を過ごす為、車を止めた。
 そこに現れたのはノーマンと言う好青年。 しばし話をする二人。 しかし、モーテルの上の
 古い家から彼の母親のマリオンを罵る声が聞こえてくる。 一人になった彼女は旅の疲れを
 取るため、バスルームに入って行った・・・。 急転直下、物語はまったく違う方向へ進み始める。

 
 私評:この映画のシノプシスは書かない方が良かったかな? まあ、この先を書くとまだ映画を見てない方は
 詰まなくなってしまうでしょうから・・。 ガス・ヴァンサントは何を思ったのかヒッチコックの最高傑作の一つを
 よりによってオリジナルソックリにリメイクした。 逆に今までのリメイクでここまでオリジナルソックリに作った
 映画はお目にかかった事がない。 なんとも不思議な気分で映画を見ました。 オリジナル「サイコ」を見てない人は
 逆にけっこう楽しめるかもしれないけどね。 唯一、ヴィンス・ヴォーンのノーマン・ベイツはオリジナルのA・
 パーキンスとは全然違うキャラで、これは面白かった。 個人的にアン・ヘッシュ(ヘッチ?)が好きなんで、
 それも楽しめた原因の一つかな? しかしガス監督、「誘う女」「グッド・ウィル・ハンティング」とオリジナルの
 良い作品を作ってきたのになぜ?? 

葡萄酒色の人生 ロートレック (Lautrec)

 1998年 :  フランス・スペイン合作映画 
 監督  : ロジェ・プランション
 主演  : レジス・ロワイエ、エルザ・ジルベルシュタイン

 19世紀末、パリに生まれた天才画家ロートレック。 15才の時の骨折が原因で足の成長が
 止まってしまった彼は、コンプレックスと戦いながら大成した。彼の独特の画風が受け、
 ついには親許を離れ個人のアトリエを持つほどになる。彼の芸術に対する情熱は留まることを
 知らなかった。 ある日、彼はシュザンヌと言う美女と出会う。 彼女も画家であり、しかも
 後日有名になるユトリロの母親でもある。 しばし、愛に溺れる二人であったが長くは続かなかった。
 パリの街を愛し、酒と女もこよなく愛し続けた彼のキャンバスに描かれるのはフレンチカンカンンの
 ダンサーや町に佇む娼婦たちが多かった。 そんな彼も運命には逆らえず36年と言う短い生涯を
 静かに閉じた・・。

 
 私評:映画の手法については、ちょっと不満が残る映画でした。シュザンヌとの恋愛も未消化だし、
 ロートレックのどんな側面を描きたかったのか(芸術に対する情熱? 私生活?)が伝わってこない。
 でも、ロートレックと言う人物に共鳴できた自分は映画の波に乗れたような気がします。 
 また、絢爛豪華なパリの街。 ムーランムージュやフレンチカンカンなどのセットは一見の価値ありです。
 葡萄酒と女、まさに”ラ・ヴィエン・ローズ”な日々と芸術への情熱で短い人生を駆け抜けた、彼の生涯の
 人生絵巻です。 私は絵画にはまったくと言って良いほど疎いのですが、ロートレックと言う人物は、しっかり
 頭に刻み込みました。 



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