今週はずっと天気が悪くて、映画館に行く気分を削がれました。
でも、こういうときこそ明るくファンキーな映画でぶっ飛びたいです!!
ゲロッパ | 監督 :井筒和幸 | 出演:西田敏行、常盤貴子、岸辺一徳、山本太郎 | |
Get Up | 2003年 日本映画 | ||
今週のイチ押し:刑務所入りを数日後に控えた暴力団の組長羽原大介。彼にはふたつの心残りがあった。ひとつは25年前に分かれた一人娘、かおりに会えなかったこと。そしてもうひとつは大好きなジェームズ・ブラウンのコンサートに行けなかったこと。羽原はすっかり気落ちし、組を解散するという。弟分の金山と子分たちは土下座をして頼むが、彼の意思は固かった。金山はコンサートのために来日しているJBを誘拐することを企む。それが羽原への最高の餞と思ったからだ。そんな時、羽原の元に娘の消息を知らせるニュースが入る。彼女に会うため東京に向かった羽原は、かおりの娘(羽原の孫)の歩に会い、かおりは芸能関係の仕事で蒲郡にいることを知る。さっそく、かおりの元へと向かう二人。一方、金山らはJB拉致作戦を実行するが、なんと彼らが誘拐して来たのはJBのそっくりさんだった。運命の糸に導かれるかのように一行は皆、蒲郡を目指す | |||
私評:いいかテメェら、よく聞け!ワン・ツー・スイィー・フォー・・ゲッロパ♪・・・日本人はみんな見るべきでしょう!これぞジャパニーズ・エンターテイメント。笑って泣いて、そして感動して。しかも、ファンキーでノリノリの映画なんです。映画館はまるでひとつの家族みたいにみんなが笑って泣いて・・。これが映画館の楽しみでしょう。とにかく映画を見終えた後はめちゃめちゃ爽快な気分でした。それは大好きな映画に出会えた感動なんですね。監督の井筒和幸の映画は、私的には本当にハズレが少ない。今までは「2代目はクリスチャン」が一番好きでしたが、今日から「ゲロッパ」が一番です。出演者も最高!!羽原役の西田敏行、金山役の岸辺一徳、そして子分の太郎役の山本太郎は素晴らしかった〜。思い切り笑わせてくれました〜。そして今まではまったく魅力を感じなかった常盤貴子もすごく良かった。しかし、注目は彼女の娘、歩役を演じる太田琴音ちゃん。すごい存在感です!!そして登場シーンは多くないのですが、金山の妻役の藤山直美!!イイです!久々にガツンとパンチを食らったような気分。あ〜、こんな映画が見たかったんだ!! | |||
フリーダ | 監督 : ジュリー・テイモア | 出演:サルマ・ハエック、アルフレッド・モリーナ | |
Frida | 2002年 アメリカ映画 | ||
1907年。革命前のメキシコに生まれたフリーダ・カーロは、天真爛漫な女性。普通に恋をして普通の人生を送るはずだった。しかし、悲劇は彼女が18歳のときに訪れた。路線バスの事故でフリーダは重傷を負い、以来その怪我による痛みを背負って生きることを強いられた。彼女の鬱積した情熱はいつしか絵画に向けられるようになる。そして彼女は偉大な画家ディエゴ・リベーラを訪ねた。ディエゴはフリーダの絵の底知れない強さと、独特な画風に惹かれる。いつしか二人は革命の同志となり、そしてついには結婚をする。しかし、結婚は新たな試練の始まりでもあった・・・。 | |||
私評:このテキーラだけは飲ませて。私の葬式では飲まないわ・・・・フリーダ・カーロについては、私はまったく知識を持っていませんでした。(というか、元々絵画にはまったく興味がないので・・)しかし、アーティストにはこういう試練を抱えた人が多いですね。また、彼女の場合、その試練が独特の画風を生み、そして強さを生み出したのですね。ちょうど渋谷でフリーダの絵の展覧会があったので、ちょっと覗いてみたのですが彼女の絵はすごいです。もちろん映画の中でも、彼女の絵画が登場しますが実際に見てみると、彼女の絵にはすごく毒がありました。描き方はすごく素直なのですが・・・。そんなフリーダ役を10年間希望し続け、ついにこの大役を得たのはサルマ・ハエック。彼女はロバート・ロドリゲスの映画のセクシーな女優のイメージがあるのですが、今回は気合の入り方が違います。まさに体当たりの演技。そしてフリーダの夫ディエゴを演じるのは「スパイダーマン2」で敵役オクトパスを演じるアルフレッド・モリーナ。彼の演技も素晴らしかった。その他にもジェフリー・ラッシュ、エドワード・ノートン、アントニオ・バンデラス、アシュレイ・ジャド、ヴァレリア・ゴリノという超豪華メンバーが揃いました。中でも印象的なシーンはサルマとアシュレイ・ジャドのダンスシーン。エロイです・・(笑)。 | |||
ベアーズ・キス | 監督 :セルゲイ・ボドロフ | 出演:レベッカ・リリエベリ、セルゲイ・ボドルフ・Jr | |
Bear's Kiss | 2002年 カナダ映画 | ||
雪深いシベリアの森の中、小熊のミーシャはひとりぼっち。ある日、ミーシャは14歳の少女ローラと出会いました。ローラはサーカスのブランコ乗りで街から街へと旅をしています。月のきれいな夜のこと、ミーシャはにんげんの姿になりました。ところがある日、ミーシャはローラを守ろうとして人を傷つけてしまいます。ジプシーの占い師が言いました。「もうミーシャはにんげんになれないよ」悲しいローラはミーシャをつれてミーシャのふるさとシベリアをめざします。しずかなしずかなシベリアの森、ローラとミーシャに奇跡がおこりました・・・・(パンフレットの絵本部分より)・・・。 | |||
私評:もうすぐ彼は永久に人間になるわ・・・・久しぶりにフェアリー・テイルの世界に浸りました。それはあまりにもイノセントな少女の物語。不思議な雰囲気を持った映像はまさに童話の世界なんですね。物語の舞台もシベリア、ロシア、スウェーデン、ドイツ、スペインと変わり、その都度それぞれの街の不思議な雰囲気を醸し出します。また、サーカスのシーンがすごく良いんですよ・・。物語自体はすごく単純なのですが、元来童話というのはこういうストレートな話のはずですよね。この物語はある意味、自分の中のピュアな部分を探るバロメーターなのかもしれません。ローラを演じるのは「ショー・ミー・ラブ」の演技も印象的だったレベッカ・リリエベリ。今回は英語の映画にチャレンジし、国際派スターへの一歩を踏み出した。監督は「イースト・ウエスト」のセルゲイ・ボドロフです。 | |||
スウェプト・アウェイ | 監督:ガイ・リッチー | 出演:マドンナ、アドリアーノ・ジャンニーニ | |
Swept Away | 2002年 イギリス・アメリカ映画 | ||
ギリシャの港からプライベート・クルージングを楽しむアメリカ富豪たち。その中にはどうしても旅を満喫でいないアンバーがいた。彼女の鬱積した不満は船のクルーのジュゼッペに向けられた。理不尽な注文をくりかえすアンバーに、ジュゼッペはキレル寸前。そんな時、洞窟探検に向かった仲間たちに遅れたアンバーは、日も暮れかかっているのにジュゼッペにボートを出すように命じた。彼の警告に耳を貸さないアンバー。しかし、二人を乗せたボートは故障。しかも、潮に流されて無人島にたどり着く。この島では金も地位も関係ない。アンバーとジュゼッペの立場はあっという間に逆転してしまう。この島では魚を捕るものが一番なのだ。アンバーは自分の生活力のなさに打ちひしがれながらも、新たの自分を発見していくのだった。それは裕福な生活では味わえない、実は彼女が心から求めていたものだった・・・・。 | |||
私評:いいか!今日からは俺がここのボスだ。俺のことはご主人様と呼べ!・・・この作品は1974年のイタリア映画「流されて」という名作のリメイク。しかし、この名作が2002年度の「ブルーベリー賞」を独占するとは・・。最低主演女優賞に選ばれたのはもちろんマドンナ。しかし、彼女の演技は確かに酷かったです・・(笑)。しかし、作品自体はすごく良くできていました。前半は笑いとペーソスが多分に含まれ、いかにもガイ・リッチー作品という感じ。そしてエーゲ海の美しい海と空、そして島が見事に描かれています。確かに、マドンナが主演ということでちょっと軽い感じがしましたが、目くじらを立てて貶すほど酷い作品では決してありません。というか、私自身はけっこう楽しく映画を見ることができました。ジュゼッペを演じるのは「リプリー」「デイライト」のアドリアーノ・ジャンニーニ。彼はすごく良かったですよ〜。そしてマドンナと一緒にクルージングをするブルジョワな女にジーン・トリプルホーン。彼女もすっかりおばさんになってしまいましたね・・・。 | |||
ドラゴン・ヘッド | 監督:飯田譲治 | 出演:妻夫木聡、SAYAKA、藤木直人 | |
Dragon Head | 2003年 日本映画 | ||
青木テルが目を覚ますと、そこは修羅場だった、修学旅行の帰りの新幹線が事故を起こしたのだ。彼の目の前には死体の山が・・。テルのほかに生き残ったのはわずかに2名。瀬戸アコと高橋ノブオだった。いじめられっこのノブオは、この状況の中で自我を失い次第に凶暴化していく。しかし、テルとアコは天井からぶら下がる通気腔を発見し、トンネルが陥没する寸前に外へと逃げ出した。しかし、外の世界はもっと地獄だった。火山灰が降りしきり、まわりは真っ白な世界が広がっていた。とりあえず、水と食料を探すため歩を進める二人。しかし、彼らの前にはとんでもない事実が待っていた・・・・・。 | |||
私評:ここにあるのは未来?それとも絶望??・・・・望月峯太郎の人気コミックが映画化された。原作はちょっと間延びした感じで、私は長く感じたのですが、映画は無駄をそぎ落として、良い感じに仕上がっていました。また内容もかなりすごくて、一体どうやって映像化するのかがすごく楽しみだったが、まさに完全映画化されていた。マンガのイメージをそのままに実写化していたんです。正直、その辺りはビックリしました。そして火山灰の降りしきる街の撮影は、日本を離れウズベキスタンで撮られたそうです。その辺りがうまく良い方に作用していますね。迫力の映像はこの映画の一番の見所といえるでしょう。主演は映画にTVにCMに引っ張りだこの妻夫木聡と、松田聖子の一人娘SAYAKA。妻夫木はすごく良いですよ〜。まさに原作のテルのイメージをそっくり継承しています。SAYAKAは演技は下手なのですが聖子の娘ということで許しましょう。その他、藤木直人、山田孝之、根津甚八などがいつもとはちょっと違うキャラクターで登場します。その辺りもお見逃しなく。 | |||