8月7日版

 今回はグアムに出張があったので、アメリカの新作をまとめて見る事ができました。
 しかも、安く! コンスタントにグアム出張があれば良いのに〜・・。 

 英雄の条件(Rules Of Engagement)

 2000年  :  アメリカ映画
 監督   : ウィリアム・フリードキン
 主演   : トミー・リー・ジョーンズ、サミュエル・L・ジャクソン、
        ガイ・ピアース、アン・アーチャー

 中東イエメンでアメリカ大使館がテロにより囲まれた。直ちに大使一家を救出に向かったのは歴戦の兵、チルダース。銃撃戦の最中、チルダースは群集に向けての発砲を命令し、80名もの死者を出してしまった。彼の行為は人道的に許されないと非難され、強いてはアメリカ合衆国の威信にも関わる大スキャンダルとなる。そしてついに、軍事裁判が始まる。彼の弁護を引き受けたのはベトナム依頼の親友ホッジス。果たしてチルダースのとった行為は「正義」だったのか?それとも「狂気」だったのか?

 私評:またしても素晴らしい熱い男のドラマと出会った。トミー・リー・ジョーンズがなんとも言えなくカッコイイ〜。戦友の為に隠された真実を探し求める彼は、「逃亡者」の連邦保安官も真っ青。軍事裁判でのガイ・ピアースとの攻防はこの映画の最高の見所です。また、サミュエルは海軍の将校役もピッタリ。まさに熱い男を演じさせたら右に出る者はいませんね! しかし、本当に群集に向けて発砲する必要があったのかどうかは??です。ラスト近くでベトナムの敵兵との敬礼のシーンはとても好きなシーンです



 パトリオット(The Patriot)

 2000年  :  アメリカ映画
 監督   : ローランド・エメリッヒ
 主演   : メル・ギブソン、ジェイソン・アイザック、ヘス・リドガー

 かつて戦場の勇者だったベンは、いまや7人の子供の父親として小さな幸せを噛み締めていた。アメリカの独立戦争の最中ベンは闘いに参加することを拒否するが、長男はそんな父親を無視し国のため、戦いに参加する。しかし、戦いで傷つきやっとの思いで我が家に辿り着いた長男のガブリエルは、そこに攻め込んできたイギリス軍により拉致され、死刑を宣告される。何もできない父親に見切りを付けた次男が兄を救おうとするが、返り討ちにあい家族の前で射殺されてしまう。それまで戦いを避けていたベンの中で、かつての闘争本能が目を覚ます。そしてガブリエルを奪回し、彼と一緒に戦場へと戻ってきた・・。

 私評:泣いた〜・・。なんだか製作者の術中にすっかりはまってしまい、2時間40分の映画の中で3回も泣かされてしまった。 家族を守るために卑怯者の看板を背負うことも勇気。 そして、もちろん家族の為に自ら戦いに終止符を打つべく、戦場に戻るのも勇気。 戦いのシーンは私的にはめっちゃ怖かった。隊列を組んでただ前進。そして盾も持たずに相手の銃と面と向かい、そしてただ祈るのみ・・。しかし、史実を調べると確かにそんな戦い方だったんです。故に戦場のシーンは迫力不足かもしれない・・。 そしてこの映画の中で泣かせてくれるのがベンの末娘のスーザン。大きな目をキョロキョロさせてめっちゃカワイイ女の子が泣かせてくれるんです〜。そして敵役のジェイソン・アイザックの憎らしさと言ったら・・。最近敵役をここまで憎んだことがあっただろうか??



 チキン・チキン・ラン・ラン(Chiken Run)

 2000年 :  アメリカ映画 
 監督  : ピーター・ロード、ニック・パーク
 主演  : メル・ギブソン他

 ヨークシャーの養鶏場では今日もチキンたちと人間の熾烈な戦いが繰り広げられていた。チキンのリーダー格はジンジャーというめん鳥。知恵を絞り肉体を駆使して大脱走を試みるが、いつもここ一番で捕まってしまい、独房(?)に入れられていた。ある日、養鶏場の柵を飛び越えてやってきた一人のチキンが居た。彼の名はロッキー。彼が握り締めていたのは、なんとロッキーが空を飛んでいるポスターだった。なんと、空を飛べるチキンがいたとは・・。その日から養鶏場のチキンたちの血の滲むような特訓が始まった。同じ頃この養鶏場のオーナーの鬼婆(?)は、チキンパイ製造機を買い込み一儲けを考えていた・・。果たして製造機が先か、大脱走が先か・・。

 私評:めっちゃ面白かった〜。 この映画を見る前にジョン・スタージェスの「大脱走」を見ておくと楽しさは倍増です。なんだかぎこちない粘土の登場人物(チキン)たち。でも、妙に表情とかがリアルなんです。さすがはドリームワークス! ラストは奇想天外な大脱走と、ドキドキハラハラのアクション(笑)で楽しませてくれます。 笑って下さい〜!



 電話で抱きしめて(Hanging Up)

 2000年 :  アメリカ映画 
 監督・出演: ダイアン・キートン
 主演   : メグ・ライアン、ウォルター・マッソーリサ・クードロ

 別々の人生を歩んでいた3姉妹ジョージア.イヴ、そしてマディ。しかし、彼女たちは常に電話でコミュニケーションを図っていた。表面的には仲良しの3人。もちろん、彼女たちもそれが当然と思っていた。しかし、父親の入院で事態は一変。電話狂は父譲りだったのだ。 次女のイヴは父親の看病、家族との確執、そして姉と妹の狭間に立たされ、キレル寸前!なんでも電話で片付くと思っているの??? しかし、父の様態が悪化し始める・・・

 私評:現代社会の皮肉たっぷりの家族ドラマでした。なんだか身につまされた。しかし、この三姉妹がなんともゴージャス。次女のメグは結婚し、子供も居て、しかも仕事もこなす才女なのですが、なんでも引きうけてしまうお人好し。長女のダイアンは雑誌社で働くバリバリのキャリアウーマン。そしてリサは女優志願の能天気。この3人のハーモニーが良いんです。そして小憎らしい父親役が、先日亡くなったウォルター・マッソー。映画でも死に行く役柄だったので、妙にリアルだった。 私を含め電話なしでは生きていけない輩はたくさんいるでしょう? 文明に利器は使いこなそう、使われるな・・。


 

 60セカンズ(Gone In 60 Seconds)

 2000年 :  アメリカ映画 
 監督  : トミー・xxx
 主演  : ニコラス・ケイジ、アンジェリーナ・ジョリー、ロバート・デュバル

 メンフィスはたった60秒でどんな車も盗み出す、伝説の車泥棒。しかし、今はすっかり足を洗い、子供向けのゴーカート場で働いていた。しかし、弟のキップがドジを踏んだばかりに、また車泥棒に手を染めなければならなくなった。しかも、今度のヤマは飛び切りの高級車ばかりを50台も盗まなければならない。しかも、残された時間は3日。かつてのパートナーたちを呼び集め、車探しを開始した。そして残り24時間。ついに彼らが動き始めた・・。

 私評:最初の1時間はどうもノリが悪かったのですが、後半は怒涛の展開で楽しめました。この映画は私のHpの名画座にも書いた「バニッシング・イン・60」のリメイク。どちらの映画も最後に悩まされるのがマスタングなんですね。(旧作はマッハ1) 車に女性の名前をつけるところも同じ。ただし、カーチェイスの部分は前作の方が遥かに上だと思う。今回の私の見所はやはり、アンジェリナ・ジョリー嬢。なんともセクシーです〜。 ニコラス・ケイジも、この役ははまり役でした。ラストは果たしてメンフィス率いる強盗団が勝つのか?それとも警察の勝利か?見てのお楽しみです。




 X−メン(X-MEN)

 2000年 :  アメリカ映画 
 監督  : ブライアン・シンガー
 主演  : ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュワート、アナ・パキン
       イアン・マッケラン

 遺伝子の突然変異により特殊な能力を備えたミュータントたち。ローグもその一人。彼女は触れた相手からパワーを吸収してしまうという力を持っていた。つまり彼女に触れることはできない。ある日彼女は自分のように異能力を持つ男ウルヴァリンと出会う。彼は体の中に鋼鉄の鉤爪を持ちそして驚異的なヒーリングパワーを持っていた。そんな二人は行動を共にするが、彼らを狙う二つの組織があった。一つはプロフェッサーXが率いるミュータントチームX−メン。もう一つはマグニートーが率いる邪悪な軍団。マグニートーはローグな特殊な能力に目をつけていたのだ・・。

 私評:世界的な大ベストセラー「X−メン」の映画化です。コミックファンは待ちに待った作品でしょうね。すごいSFX映像とアクションはすごいです。中でもレベッカ・ローミン=スティモス演じるミスティークの変身はちょっと見物ですよ〜。そしてこの映画の中で、一際輝いていたのはイアン・マッケラン。彼の存在感はすごい! しかし、原作を読んでいれば、もっと楽しめたのだろうか? どうも私的にはウルヴァリンと言うキャラが弱すぎて・・。日本ではどれくらいウケルのかが今から楽しみです。 



 シャンハイ・ヌーン(Shanghai Noon)

 2000年 :  アメリカ映画 
 監督  : トム・ダイ
 主演  : ジャッキー・チェン、オーウェン・ウィルソン、ルーシー・リュー

 1800年代中国、紫禁城からぺぺ姫が誘拐され、アメリカに連れ去られた。後日、身代金の要求を受け選ばれた3人の兵と自ら志願したチョン・ウェン。アメリカで汽車で移動中に強盗団と遭遇した一行。列車は切り離され3人の兵とチョンは離れ離れに・・。強盗団の一人ロイをパートナーにしたチョンはシャンハイ・キッドと異名を付けられお尋ね者になってしまう。果たしてチョンは姫を助け出す事ができるのか?

 私評:ジャッキーの映画は本当にハズレが少ない。この映画も楽しませてもらいました。でも、アクションはイマイチ。これは製作スタッフがジャッキーのアクションの上限を知らないからでしょうね。「Who Am I?」みたいに自分で監督すれば、とことんアクションも満喫できるはず。 しかし、どんな映画でもはまってしまうジャッキーは素晴らしい。今回も愛嬌タップリで痛〜いシーンも軽くこなしてました。ぺぺ姫は「チャーリーズ・エンジェルズ」のルシー・リュー。ゲーリー・クーパーの「真昼の決闘」をパロったシーンがもっとあるのかと思ってたんですが・・・。 




 ツイン・フォールズ・アイダホ(Twin Falls Idaho)

 1999年 :  アメリカ映画 
 監督・主演: マイケル・ポーリッシュ
 主演   : マーク・ポーリッシュ、ミシェル・ヒックス

 モデル志望の娼婦ペニーが、今夜呼ばれたのは薄汚い場末のホテル。部屋に入った彼女を出迎えたのはシャム双生児の兄弟だった。驚いてその場を逃げ出したペニーは部屋にバッグを置いてきてしまい、また部屋に戻ると、双生児の一人が病気であることに気付いた。彼のために医者を呼び話をしているうちにペニーは彼らの不思議な魅力に引き込まれて行った。ハロウィンの夜のデート、ペニーの部屋で歌った唄.。しかし、フランソワの体は確実に病魔に蝕まれていた。その事はブレイクの命をも危険にさらしてた。

 私評:冗談半分では決して見れない映画です。シャム双生児の兄弟と彼らに惹かれて行く娼婦の純愛は狂おしくも美しい。印象的なのはハロウィンの夜。この日ばかりは彼らも、堂々と街を歩き、レストランで食事をする事ができるんです。これはけっこう残酷な映像でもありますが、裏を返すと滑稽にも映る。前半部分は彼らの服の下の話題で、けっこう引張るのですが、これには私も興味津々。足はどちらが所有しているのか? ペニスは何本あるのか?・・・。不謹慎とは思いながらもそんな話題に引き込まれていく。本来タブーであるこんな話がガンガンと飛び交うこの映画は、アメリカではR17のレイティング付きでした。二人が1本のギターを弾いて歌うシーンは好きだな。そして忘れてならないのはミシェル・ヒックスの美しさ。本当に美しい〜・・。



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