2004/8/1

夏休みの大作が封切られる中、地味ながら
ステキな作品を見ました。イチ押しはやっぱり韓国映画・・・。

永遠の片想い  監督:イ・ハン  出演:チャ・テヒョン、ソン・イェジン
Lover's Concerto  2003年 韓国映画
今週のイチ押し:5年前、カフェに勤めていたジファンはカメラのファインダー越しに美しい女性を見つけた。シャッターを切ろうとした瞬間、もう一人の女性がカメラの前を横切った。ファインダー越しの女性スインと、カメラの前を横切ったギョンヒは親友同士だった。ジファンはスインに一目ぼれしたと告白するが、あっさりふられてしまう。これが3人の出会いだった。これを機会に一人の男と2人の女という不思議なトライアングルはいつも一緒になった。そして3人で出かけた旅行で、体の弱いスインは冷たい雨に打たれ寝込んでしまう。その夜、心配のあまり泣き出すギョンヒ。日頃は元気いっぱいの彼女の女性らしさにジファンは心を動かされる。そしていつしか二人は・・・。3人の中の友情が愛情に変わろうとするとき、彼らの間の微妙なバランスが崩れ始める。そして5年後、再び彼女たちの消息を探し始めたジファンは、ふたりの秘密を知る・・
私評:時計を1時間戻しました。だからさっきの事は忘れてください。そして一からやり直したい・・・相変わらずベタな韓国のラブ・ストーリー。今回も思わず赤面してしまいそうなシーンが登場します。まるでひと昔前の少女漫画を読んでいるような展開なのですが、それが韓国映画の良さだと思うんですよ。「ストロベリー・ジュース」「編み物」「手作りの便箋」「ぶりっ子の歌」・・・なんだか、今の日本が忘れてしまった純情さが私は好きですね〜。そんな話を語るには、そんな映画にピッタリの人材が必要なのですが、韓国には「猟奇的な彼女」で思い切り「イイ人」を演じたチャ・テヒョン、そして「ラブ・ストーリー」で純情な乙女を演じたソン・イェジンという強力なカップルがいるのです。このふたりに「バンジー・ジャンプする」のイ・ウンジェが加わり、3人の男女の美しくも悲しい物語を紡ぎあげます。前半は笑いと、純な恋愛を美しい映像とともに描きあげ、後半はかなり泣かせにかかります。これも韓国恋愛映画のワンパターンといえばそれまでなのですが、すっかり策略にはまってしまった私。相変わらず強引なまでに、映画の世界に引きずり込む韓国映画の強さを痛感しました。ジファンの妹役で「箪笥」のムン・グニョンちゃんが登場。しかし、彼女が「箪笥」から出てくるシーンは、ちょっとビックリしました(笑)。エンド・クレジットで流れる歌は、主演のチャ・テヒョン自身が歌っています。これがまた、いい歌なんです・・・。あ!私がイチバン印象に残ったシーンはイ・ウンジェの歌。あれをできるのは彼女しかいない!!(謎)
モナリザ・スマイル  監督:マイク・ニューエル  出演:ジュリア・ロバーツ、キルステン・ダンスト
Mona Lisa Smile  2003年 アメリカ映画
1950年代、アメリカのニュー・イングランド。この町には名門女子大学ウェルズリー大学があった。キャサリンは美術史の講師としてこの大学に赴任してきた。カリフォルニア育ちで、前進的な彼女はこの大学の実態を見て驚いてしまう。最初の授業の日、生徒たちは教科書を全て暗記していた。それくらい、個々の生徒たちは優秀なのだ。限りない才能を持ち合わせながらも、大学を出たら結婚して夫に尽くすことが当然であり、義務でさえあるとさえ考えている生徒たち。キャサリンはそんな才能を埋めてしまうこの学校の教育制度に反発をしてみるものの、出る杭は打たれてしまうしかし、。個性的な生徒たちともぶつかり合う内に、キャサリンは信頼を築き上げていく。そしてついに彼女は、生徒たちのアイドルになっていく。そして卒業式の日が訪れる・・・・
私評:先生はなぜ、結婚しないの??・・・・これは女性版の「いまを生きる」みたいな作品です。しかし、その教師をあのジュリア・ロバーツが演じていることが、私にとっては大きな意味があるのです。あの溌剌としたジュリアのイメージはそのままに、彼女が今の若い世代の女優たちとぶつかり合う。この構図は、私にはすごく刺激的でした。しかし、彼女も30代の後半に差し掛かり、そろそろオバサンの域に達しようとしているのがちょっと悲しいけど、この作品は良い意味で彼女の転機になる映画かもしれません。でも、ジュリアのあのステキな笑顔はそのままでした。若手陣はまず、「スパイダーマン」のキルステン・ダンスト。今回はちょっと憎まれ役なのですが、映画の中の彼女も当時の教育制度が生んだ被害者なのです。でも、憎まれ役にはピッタリの顔。そしてキャサリンに心を寄せる優等生役にジュリア・スタイルズ。今までの彼女って、どうも華がなかったのですが、この映画の彼女は輝いています。そして優等生なのに寂しがり屋で不良ぶった少女役は「セクレタリー」のマギー・ギンレイホール。彼女はやっぱりイイ!そしてキャサリンのルームメイトで、オールド・ミスの教師役でマーシャ・ゲイ・ハーデンも登場。笑わせてくれます!そして泣かせてくれます!!監督は「狂っちゃいないぜ!」のマイク・ニューウェルです。
シュレック2  監督 :アンドリュー・アダムソン 他・・・  声の出演:マイク・マイヤーズ、キャメロン・ディアス
Shurek2  2004年 アメリカ映画
ハネムーン中も幸せいっぱいのシュレックとフィオナ。二人を別つものは何もないくらい。沼地のマイホームに帰ってきたふたりを待っていたのは、遠い遠い国に住む、フィオナの両親からの使者だった。怪物であるがゆえ、フィオナの両親に会うのをためらっていたシュレックだったが、愛するフィオナの願いを聞き入れた。旅のお供はもちろん、ドンキー。そして長い旅の末、ようやく辿り着いたふたりだったが国王は二人の仲を認めなかった。しかも、フィオナにはチャーミング王子と結ばれる筋書きになっていたのだ。国王とチャーミングの母親、ゴッドマザーの企みによりふたりの間には不穏な空気が流れ始める。しかも、国王はシュレックを殺そうと殺し屋を雇うが・・・・・・
私評:さあ、今ここでキスをするかい?そうすれば・・・・全米では驚異的なボックスオフィスを叩き出し、映画史の中でも歴代5位の売り上げを上げ、いまだに大ヒット上映中のこの映画。ディズニーの向こうを張ったブラックなギャグとジョークが盛りだくさんで、ディズニーを優等生に喩えるなら、こちらは健康だけどいたずら大好きな腕白って感じですかね?今回も童話の世界のキャラクターたちを弄りまくり。そして毎度お楽しみが、映画のパロディーシーンの数々。「ロード・オブ・ザ・リングス」「ミッション・インポッシブル」「恋の行方」「ゴースト・バスターズ」・・・などなど、いったいいくつ発見できるかを楽しむのもこの映画の面白さ。キャストは前作からのマイク・マイヤーズ、キャメロン・ディアス、エディ・マーフィに加え、今作から「長靴をはいた猫」役でアントニオ・バンデラスが登場。クールな彼とホットはエディとの掛け合いはサイコーですよ〜。そして国王の后役でジュリー・アンドリュースが登場。イイ感じです。そしてもうひとつ注目は音楽。昔のナンバーも新たなアレンジで聞かせてくれます。これは安心印の映画でしょう!
天国の青い蝶  監督 :レア・プール  出演:ウィリアム・ハート、マーク・ドネイト
The Blue Butterfly  2004年 カナダ・イギリス映画
10歳の少年ピートは脳腫瘍を抱えていて、余命はあと数ヶ月と医者から通告されている。そんな彼の夢は大好きな昆虫学者オズボーンを、「マジック」だと言わしめたコスタリカの青い蝶を捕まえることだった。昆虫博物館の落成式に現れたオズボーンにピートと母親のテレサは突撃。そして強引にも熱帯雨林に連れて行ってくれと懇願した。事情は分かるがその体では無理だといちどは断ったオズボーンだったが、ピートの情熱に打たれ承諾をする。ついに、ピートはコスタリカに到着。地元の村に滞在しながら、青い蝶を探す毎日。しかし、なかなか伝説の蝶にはお目にかかれない。ピートはテレサに「本当に心から蝶を捕まえたいと思っている」オズボーンとピートの二人だけで、ジャングルに入りたいと告げる。そしてついに二人の前に青い蝶が現れる。必死に蝶を追う二人。しかし、その時とんでもない事件が二人に降りかかる・・・・・
私評:「なぜ、青い蝶を捕まえたいの?」「だって、・・・・青い蝶だから」・・・これは実話です。私はこの映画を見ていて、少年の勇気、そしてオズボーン博士の優しさに感動したのですが、誰がなんと言っても私は母親のテレサの愛情の深さに感動しました。死を目前に控えた息子に敢えて冒険をさせて、彼の最後の瞬間まで一緒にいようとするテレサ。母子家庭なので決して裕福ではないはずなのに、財を叩いて息子をコスタリカに連れて行ったというのもすごく良い話ですよね。もちろん、主演はピートとオズボーンなのですが、彼女から目が離せなかったです。ピート役は「ホワイト・オランダー」のマーク・ドネイト。彼の演技は素晴らしいですよ。そしてオズボーン役は久々にスクリーンで見たウィリアム・ハート。今回の少年の心を持った昆虫学者という役は、まさに彼にピッタリ。そして母親役はパスカル・ブシェール。(「彼女たちの時間」に出ていたらしいのですが、記憶にありません)この3人+コスタリカの村の少女ヤナを演じる少女が素晴らしかったです。この映画のオチはちょっとビックリしました。しかし、これは実話なのです。こんな奇跡もあるんですね。なお、この映画のオチはチラシに書かれています。映画を見る前にチラシを読まないようにしましょう!!


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