毎日暑いですね。ところが映画館の中は冷房がガンガン効いていて寒いくらい。
微妙なさじ加減は不可能なんでしょうが・・・。 お腹を壊しそうで怖い・・・
非・バランス | 監督:富樫 森 | 出演:派谷恵美、小日向文世、原田美枝子 | |
Off - Balance | 2000年 日本映画 | ||
今週のイチ押し作品!:少女の名は松本チアキ。小学生の時に親友だと思っていたユカリに苛められ、中学に入学したとき2つの誓いを立てた。1、友達を作らない 2、クールに生きていく。学校でも孤立していたが全然淋しくはなかった。だってそれは彼女の作戦だから・・。ある日、彼女はオカマの菊ちゃんと出会った。なぜかとても親近感を感じたチアキは、菊ちゃんにすっかり懐いてしまう。頑なだったチアキの心の隙間に菊ちゃんのなんとも言えないやさしさが染み込んできた。しかし、菊ちゃんは昔の男の借金を肩代わりして取り立て屋に追われ始める。何もできないチアキは菊ちゃんを喜ばせようとするが・・・・。 | |||
私評:昨年の東京国際映画祭で見逃していた作品だったので、とても見たかったんです。いや、でも劇場で見れて良かった! 改めて友達の大切さを思い知らされました。チアキの場合両親も彼女になおざりだし、親友に苛められたと言うトラウマがあったため、”オカマ”のおっさんという菊ちゃんがぴったり合ったのでしょうね。 見かけはオカマだけど愛情深い菊ちゃんというキャラがすご〜く良かった。中学生のチアキを優しく包みながら、弱さも露呈してしまう。頑なだったチアキの心が少しずつ溶けて行く様が・・・。チアキを演じる派谷恵美ちゃんはセリフとかはぎこちないのですが、すごく画面に映えるかわいい女の子。そして菊ちゃん役の小日向文世は最高でした。友達は作らないと決めたはずのチアキに人と人ふれあいの素晴らしさを教えるのですが、私も心を揺さぶられました。たった95分の映画の中で着実に成長していくチアキ。そしてそんな少女の純粋さに触れ、一皮剥ける菊ちゃん。とても面白かった! |
|||
クイーン・コング | 監督:フランク・アグラマ | 主演:ロビン・アスクイズ、ルーラ・レンスカ | |
Queen Kong | 1976年 イタリア・イギリス映画 | ||
私評:幻の超大作???・・女流監督ルースはロンドンで見つけたレイと言う男に何やらとんでもないインスピレーションを感じた。さっそく彼を連れアフリカに渡り、恋と冒険の映画を撮影しようとする。しかし、そこで発見したのはアマゾネス王国。レイは彼女らに誘拐され、怪しげな儀式の生け贄にされてしまう。そしてついに姿を見せた巨大なメス猿クイーン・コング。彼女はレイをすっかり気に入ってしまう。しかしルースはコングを拉致しロンドンでさらし物にし、しかもコングの前でレイとの結婚を宣言!コングは嫉妬のあまり、暴れ出してしまう・・・。 思いきりチープで、B級どころかC級映画です。でも、今だから持て囃される映画なのかも?はっきり言ってこの宣伝は過剰すぎる。でも、そんなバカさに踊らされて、一緒になってアホさを楽しむのは良いことでしょう。その為にも最初からすべてをギャグとして受け入れる心の準備が必要かも? そしてあまりのアホさに溜息をつくことなく「バカヤロー!」って笑い飛ばしてしまいましょう。何やら公開時は吹き替え版がメインになるらしいです。私が試写で見たのは、その吹き替えバージョンの方でした。これがまた最高に面白かった。広川太一郎と小原乃梨子のアドリブだらけの吹き替えに大爆笑。私は思わずモンティ・パイソンシリーズを思い出してしまいました。また、時代背景がちょうどウーマン・リブの頃なので、当時はよけいにインパクトがあったのかも?? 強い女たちと頼りない男たちの構図も失笑を買いました。 お願い!笑って許して・・・。 |
|||
テイラー・オブ・パナマ | 監督:ジョン・ブアマン | 主演:ピアース・ブロスナン、ジェフリー・ラッシュ | |
The Tailor Of Panama | 2001年 アメリカ映画 | ||
私評:騙すか?騙されるか?? 最後に笑うのは誰だ?・・・イギリスの諜報部員のアンディは、不摂生な態度が反感を買い、パナマに左遷されてしまう。そこでの仕事に役立てようと彼が目を付けたのは仕立て屋のハリー。彼は政府の要人とも交流があり、しかも彼の妻はパナマ運河関係の仕事をしていた。金に困っていたハリーは、アンディの巧みな誘いに乗り、パナマ運河を政府が他国に売ろうとしている事、そしてその政府に対しレジスタンスが密かに暴動を起こすことを企んでいると告げる。彼の情報はイギリス、そしてアメリカへと伝わる・・・。 金と女に目がない諜報部員役のピアース・ブロスナンが、007のイメージとのギャップと戦うかのような熱演。これが本当にイヤな奴で・・・。また、家族への愛と金の前で悩みながら徐々に破滅へと向かって行くテイラーのジェフリー・ラッシュもやはりすごい。オープニングで布地の上に型を書いていくシーン辺りに彼のこだわりを感じた。そして燻り始めた情報と言う小さな火が、パッと燃え上がり物語が加速して行く。この辺りの展開は実に面白いです。しかし(これはただ単に私がアホなのかもしれませんが・・)途中で物語の展開に??が増えてくる。なぜ、彼が・・?? しかし、最後の最後で物語が急転直下し、意外な結末へと流れ込み強引なラストを迎えます。 まあ、これで良いのかな?と変な納得をしてしまった。ラストは本当にニヤリとさせられました。 |
|||
蝶の舌 | 監督:ホセ・ルイス・クエルダ | 主演:フェルナンド・フェルナン・ゴメス、マヌエル・ロサ | |
La vengua de las mariposas | 1999年 スペイン映画 | ||
私評:喘息が元で学校に入るのが遅れてしまったモンチョは、学校に対して心配事がいっぱい。初日は生徒たちにいびられ学校を飛び出してしまう。しかし、そんなモンチョを優しく迎えたのはグレゴリオ先生だった。学校にも馴染んできたモンチョは、先生を通して、そして友人、兄を通して色々な事を見聞きし、少しずつ大人になって行く。しかし、何よりも彼の心を動かしたのは先生と一緒に森で学んだ大自然の驚異だった。蝶に舌があることも知った。しかし、時代はスペイン内戦になだれ込んで行く。犯分子と思われる共和派の人間が次々と逮捕されて行く。そしてその中には・・・。 前半はまるで『ニュー・シネマ・パラダイス』のような少年の成長が語られる。言葉では言い表わせないくらい美し過ぎるスペインの田舎の大自然。 私はこういう画が好きだからそれだけでけっこう満足。 その他にもこの映画には私の心をくすぐるステキなシーンがいっぱいありました。モンチョの兄が自分が所属する楽団で、ステージに立ったとき自分の好きな中国人の女が来るシーン。モンチョが好きな女の子に気持ちを告げるシーン。こっちが照れくさくなるようなシーンですが私は好きだ。ところが、ラスト近くで物語はとんでもない展開を見せる。たぶん、最後の15分くらいで、今までの映画の雰囲気を全てぶち壊していきます。そしてモンチョが叫ぶセリフは、心に突き刺さった。幼さゆえの精一杯の”言葉”が涙を誘いました。唐突なまでのラストが、よけいに印象的でした。余談ですが、この写真の子ってマット・デイモンに似てない?? |
|||
沈黙のテロリスト | 監督:アルバート・ピュン | 主演:スティーブン・セガール、デニス・ホッパー | |
Ticker | 2001年 アメリカ映画 | ||
私評:今回はさらに沈黙??? サンフランシスコの町でテロ事件が起こる。地下に設置された爆弾の駆除に当たったのはフランク。この街きっての爆弾処理のプロだ。しかし、その彼をもってしても今回は爆破を防ぐ事はできなかった。そして1年後、麻薬捜査班のレイは不審な一団と遭遇し、逮捕を試みるがパートナーを殺されてしまう。しかし、レイは謎の女を逮捕する。彼女の一味は彼女の釈放を要求し、釈放されない場合は市内で爆弾を爆発させると警察を脅迫する。脅迫してきた犯人はスワンと言う国際的なテロリストだった。そしてついに姿を現したテロ軍団。果たして犯人の最後の狙いは何か? そして謎の女の正体は??・・・ アメリカ作品なのになぜか日本で先に公開。でも、まあまあ面白い映画でしたよ。クレジットだと、最初に名前が出てくるのは刑事役のトム・サイズモア、そして爆弾犯のデニス・ホッパー、Andスティーブン・セガールなのに、左の写真を見れば分るように日本では完全にセガールが主演になってます(笑)。 でも、やっぱり主演はトム・サイズモアでしょう。 セガールは今回はたいしたアクションシーンもなくちょっとガッカリ・・。 しかも、デニス・ホッパーも・・・・(ネタバレ禁止モ−ド)。ラストはちょっとドキドキしましたが・・・。 セガールの次回作DENGEKIに注目したいですね。 |
|||