もう、2000年も半分が終わろうとしてる。早過ぎる〜。 この半年でいったい何本の映画を見たのかと
数えて見たら(New Movies に書いた記事が)115作品。 まだまだ見足りない。
1998年 : スウェーデン映画
監督 : ルーカス・ムーディソン
主演 : アレクサンドラ・ダールストレイム、レベッカ・リリエベリ
アグネス:16歳の彼女は作家を夢見る女の子。しかし、彼女は学校では友達もなく
自分の誕生日に招待する友達もいない。そんな彼女が憧れていたのは・・・。
エリン:14歳の元気娘。姉のイェシカと遊びまわり、一見楽しい生活を送っている
ように見えたが、退屈な田舎に嫌気が差し、新しい何かを求めて街を飛び出したいと
願っていた。アグネスの誕生日。エリンは昼間に今日がアグネスの誕生日であり、パー
ティがある事を知っていた。退屈凌ぎに姉とアグネスの家を訪ねた。レズの噂があった
アグネスとのキスに20クロールを賭けたエリンはアグネスにキスをする。アグネスは
傷つき手首にかみそりをあてようとする。そしてエリンも後悔で胸がいっぱいになり、
アグネスに謝ろうとするが・・。
私評:予告編のイメージからけっこう軽い、思春期の女の子のラブ・ストーリーだと
踏んでいた私は良い意味で期待を裏切られ、ビックリした。彼女たちの日頃の生活の中に
蔓延る退屈、そして通一辺倒な生活への反発がメインテーマなのですが、彼女たちの
選んだ道がまた、面白い。そして正直な選択の気持ち良さと言ったら・・。ただの青春
恋愛映画だったらそれこそ星の数ほどあるけれど、この映画は新しいジャンルの青春映画ですね。主演の二人の
女の子がとてもキュート。二人がまったく違うキャラクターで、それぞれの良さを出し合っている。また、
映画に使われている音楽がとても心地よかった。スウェーデンポップスなのか?? 彼女たちの選んだ道は
ご自分の目でお確かめください。
1999年 : フランス映画
監督 : ディアーヌ・キュリス
主演 : ジュリエット・ビノシュ、ブノワ・マジメル、ロバン・ルヌッチ
夫の元を去り共同執筆者であるジュール・サンドの元へやってきたオロール・デュドゥ
ヴァンは、ジョルジュ・サンドという男名で本を出版し人気作家になる。そのスキャン
ダラスな内容は人気と共に嫉妬も買うことになる。彼女の作品の朗読会の席で心無い
批評家から、罵倒されたのだ。落ち込む彼女に優しく語りかけてきた男がいた。彼の名は
アルフレッド・ド・ミュッセ。彼女より6歳年下の彼との運命の出会いだった。二人が
恋に落ちるのに、時間は掛からなかった。子供のようにジョルジュを慕い、そして愛し
ながらも彼女を傷つけてしまうミュッセ。次第に彼の生活は荒れ、阿片に手を出し瀕死の
状態で発見される。必死の看病で回復し彼を愛することに疲れたジョルジュはイタリア人
医師のパジェロに身を委ねてしまう・・。
私評:恋愛に型はないにせよ、この映画の二人の恋愛は想像を絶します。でも、何故?と
考えても仕方のないこと。個人的に受け入れられるかどうか? 愛が深過ぎると、その
裏返しで憎しみや嫉妬が生まれる事は良くありますよね。ミュッセの愛はまさにそんな感じ。
駄々をこねる子供のようだ。また、そんなミュッセをしっかりと受けとめ傷つく事を
知りながらも受け入れて行くジョルジュ。私にはちょっと理解を超えた世界でしたね。ジュリエット・ビノシュは
この役にピッタリでした。この映画の映像の美しさも見物ですよ。
1999年 : アメリカ映画
監督 : リドリー・スコット
主演 : ラッセル・クロウ、ホアキン・フェニックス、オリバー・リード
西暦180年。将軍マキシマスは時の皇帝マルクスの寵愛を一身に受けていた。マル
クスは一人息子のコモドゥスにではなく、マキシマスに王位を譲ろうと切りだした。
しかし、その事を知ったコモドゥスは自らの手で父親であり、皇帝であるマルクスを
葬り王位を手にした。そして彼はマキシマスをも葬り去ろうと手を下すが、間一髪危機を
切りぬけたマキシマスは故郷の家族の元へと向かう。そこで彼が見たものは無残に殺さ
れた妻と息子の姿だった。瀕死の状態だったマキシマスは奴隷商人プロキシモに拾われ、
剣闘士(グラディエーター)として生まれ変わる。そして再びローマを訪れ、コモドゥス
への復讐を誓うのだった・・・。
私評:最近、いわゆるヒーロー物の映画に感動させられ続けてきたけど、この映画はその
決定版と言える。ラッセル・クロウ演じるマキシマスは非の打ち所のないヒーロー。頭がよく
強いだけでなく民衆を惹きつけるカリスマ的要素をも兼ね揃えている。そんなスーパー
ヒーローを見事に演じ切ったラッセル・クロウは最高だった。カッコ良すぎる〜!!
そして彼とは好対照の今回の悪者コモドゥスを演じるホアキンがめっちゃ良いです。
私が心底彼を憎めなかったのは、マキシマスという存在の大きさを一番よく知っていた
のがコモドゥス自身だと思ったから。きっとマキシマスへの憎しみと同じくらいの憧れも抱いていたのでは?
そして重鎮の二人、オリバー・リード、リチャード・ハリスがまさにはまり役でした。オリバーはこれが
遺作だったんですね。私は大好きな俳優でした。最後に監督のリドリー・スコットについて。彼の映像の
美しさが遺憾なく発揮されていましたね。ローマ帝国、コロシアムのシーンはもちろん、マキシマスの
故郷の麦畑、そして冒頭の戦闘シーンの森の映像・・。美しすぎる。アクションの迫力は、あえて私が言うまでも
ないでしょう。
1993年 : インド映画
監督 : ラーフル・ラワィル
主演 : マードゥリー・ディークシト、シャー・ルク・カーン
美しいスチュワーデス、シヴァーニは金持ちのどら息子のストーカー行為に頭を
悩ませていた。しかし、彼女は結婚を折に渡米。その男のことは忘れかけていた。
そして4年後、インドの戻った彼女の元に男は帰ってきた。夫を殺した上に無実の罪を
着せられシヴァーニは投獄される。不幸は重なり彼女投獄中にストーカー男の運転する
車に跳ねられ、姉とこの世で一番大事な一人娘を失う。そして亡き夫の忘れ形見の
お腹の子まで刑務所長の虐待によって失ってしまう。そしてついに彼女はキレた・・。
復讐の女神として生まれ変わった彼女は、女を人間とも思わない男たち、そして血も涙も
ない、女刑務所長に復讐を開始した・・。
私評:マサラムービーが大の苦手な私。しかし、今回は「インド国内で失神者続出!!」
のキャッチに釣られ、(それに試写会だったので・・)見てまいりました。結果はやはり
ダメでした。(笑)まず、長すぎる! 2時間50分もあるのに中身は薄〜い。お約束の
歌と踊りもふんだんに盛り込まれていますが、それも私にはけっこう苦痛だった・・。
見所と言えば、主演のマードゥリー嬢の美貌だけ。シャー・ルク・カーンは、今やマサラ
ムービーの帝王のようですが、この映画では見る影もなし・・。しかし、この映画宣伝が上手いですよね。
映画の予告にも登場している沢田亜矢子が上映前に舞台挨拶で登場してましたが、彼女も映画を誉める
言葉を探すのに必死。それより、先日発売されたCDのPRに力が入ってたな〜。インド映画もサタジット
レイの作品ような格調高い名作もあるんだけどね・・。ちょっと言いすぎ???