2001/5/28号

これから夏に向けてハリウッドの大作が目白押しですね。
第一弾「ハムナプトラ2 黄金のピラミッド」を見てきました。

ハムナプトラ2 黄金のピラミッド  監督 : スティーブン・ソマーズ  出演:ブレンダン・フレイザー、レイチェル・ワイズ
The Mummy Returns  2001年 アメリカ映画
今週のイチ押し作品!:ハムナプトラで九死に一生を得たリックとエブリンは、子供にも恵まれ幸せな結婚生活を送っていた。しかし、相変わらず好奇心が旺盛な彼らは遺跡の発掘に精を出していた。そして見つけた不思議なブレスレット。これを腕にはめた息子のアレックスは何者かに誘拐されてしまう。その頃、ハムナプトラで滅んだはずのイムホテップが復活を遂げようとしていた。さらに、古代エジプト時代に世界を滅ぼした強大なパワーを持つスコーピオン・キングも・・。この強大にして邪悪な2つの力が、今まさに衝突しようとしていた。 リック、エヴリン、そしてハナは彼らの野望を阻止する事ができるのか??・・・

私評:やってくれました! ハムナプトラの第2弾。前作でやっつけられたはずのイムホテップもすごい敵だったが、今度のスコーピオン・キングは彼をも上回る強大な力を備え持っている。それゆえに迫力も前作を上回る。話は入り組んでいるようですがいたって単純。それゆえにスピーディーで迫力満点の映像に集中できます。エンターテイメント映画はこれで良いのだ。ぶつぶつと文句を垂れながらも、愛する妻、そして息子の為にしゃかりきになって戦うブレンダン・フレイザーの姿にはちょっと感動。そして前作より美しくなった??レイチェル・ワイズ。今回はアクションシーンもふんだんで大活躍です。そして相変わらずオトボケキャラのジョン・ハナ、初登場の二人の息子フレディー・ボーズ君が、めっちゃ話を盛り上げます。レイチェルとは対極の悪の華ミラ役のパトリシアヴェラスケスには要注目! 次から次へと危機また危機を乗り越えるリック、エヴリン、そしてアレックスを応援しに行きましょう。 オススメです! 

みんなのいえ 監督:三谷幸喜  出演:唐沢寿明、田中邦衛、八木亜希子
Minna No Ie  2001年 日本映画
今週のイチ押し作品!:若い夫婦直介、民子はついの念願のマイホームを建てることになり、夢を膨らませていた。斬新でオシャレな家をと願う民子のリクエストで、家の設計は彼女の知り合いでもある、新進のインテリアデザイナーの柳沢に依頼する事にした。施工の方は民子の父で大工の棟梁の長一郎に依頼することに。しかし、従来の型にとらわれないアメリカ風のモダンな家をデザインする柳沢と、丈夫で長持ちな和風建築を希望する長一郎は、事あるごとにぶつかってばかり・・。 頑固な所がそっくりな二人の間でただ、おろおろするばかりの直介、なすすべもない民子。果たして二人の夢のマイホームは完成するのでしょうか??・・・
私評:いや〜、笑った笑った。 今年一番笑った。 何度も見る映画ではないと思いますが、これだけ面白ければ文句のつけようがない。とにかく会場は5分おきに笑いが起きてました。 唐沢、田中の二人はガキのケンカみたいで、なんだかとても微笑ましい。 良い組み合わせでした。 しかし、私的にはココリコ田中と八木亜希子の二人がめっちゃ良かった。ココリコ田中はTVの中のあのイメージをそのままスクリーンに当て込んでいるので、まったく違和感がな(笑) 八木亜希子も彼女が持つ独特な”ほんわか感”が良い具合に引き出されていました。ギャグの小ネタもたくさん散りばめられていて、最初から最後まで笑えます。こういう映画は周りを気にせずに、思い切り笑いたいですね。 でも、映画館では程ほどに・・。 これはお薦めです!! 
クイルズ  監督 : フィリップ・カウフマン  主演:ジェフリー・ラッシュ、ケイト・ウインスレット
Quills  2000年 アメリカ映画
私評:クイルズ(羽ペン)は剣よりも強し・・・。18世紀末のフランス。 シャラントンの精神病院に収容されたマルキド・サドは特別待遇の部屋で悠々と暮らしいていた。しかし、彼が書いた原稿は病院内の洗濯女マドレーヌの手により闇の出版社から世間に出まわり大反響を起こしていた。その書物は時の皇帝ナポレオンの目に触れ、公序良俗を乱す書物と判断された。そしてサドを”矯正”すべく病院に送り込まれたのは、拷問具を使った荒治療が有名なコラール博士。そして病院内でサドとコラールの戦いが始まる・・・。作家の物を書くという欲望はここまで激しいものなのか?クイルズを取り上げられたマルキド・サドの執念、彼の作品により心を乱される女たち、そして悲惨な運命を辿る病院長のド・クルミエ神父、サドへの狂気とも言える執念を燃やすコラール博士・・。これらの超インパクトがある登場人物を、演じた素晴らしい役者たち。 サドを演じるジェフリー・ラッシュは本当に素晴らしいの一言。邪悪なのか?それとも芸術家の執念なのか?彼の小説に翻弄される洗濯女のケイト・ウインスレットの妖艶さ、そして彼の小説が元で変貌とを遂げるコラールの若き妻役のアメリア・ウォーナー(彼女の色気はいったい・・・)、そして体制とマドレーヌへの想いから正気を失って行く神父はホアキン・フェニックス、そしてこの映画ではまさにサディストの、マイケル・ケイン・・。これ以上のキャスティングが望めるだろうか?? タブーとされがちなテーマもここまで描き切ってくれれば、充分芸術です。 素晴らしかった。 
ザ・コンヴェント  監督 : マイク・メンデス  主演:エイドリアン・バーボー、ジョアンナ・カントン
The Convent  1999年 アメリカ映画
私評:総天然蛍光色ホラー?? 40年前、一人の女がガソリンを片手に銃をぶっ放し修道院を血の海に変える虐殺事件が起きた。そして聖フランシス修道院は閉鎖され、事件は伝説となった。そして現代、廃墟の修道院に落書きをするゲームをしていた7人の男女がいた。偶然そこに居合わせた悪魔崇拝者たちにより生贄された処女モーの血が、40年間封印されていた悪魔たちを呼び起こした。40年前の事件の当事者、クリスティーンがふたたび立ちあがる。果たして40年前、そこでは何があったのか? そしてふたたび悪魔たちを鎮める事ができるのか??・・・ なんてパワフルなんだ〜。シナリオは穴ぼこだらけで、なんどもツッコミを入れたくなる内容ですが、まあそれは置いといて・・。 とにかく話を強引に持っていくパワーを楽しみました。血液が蛍光色のゾンビたちがゾロゾロ出てくる辺りは、さながら「デモンズ」のノリ。彼らをマシンガンとショットガンでバンバンやっつけて行くあたりの展開は気持ちが良いです。しかも、くだらないギャグが多くて、場内は失笑の渦(爆)。 いかにもB級のノリが私には心地良かったです。欲を言えば、こう言う映画につきものの、お色気がもう少し欲しかったな〜(笑)。 渋谷の単館でしかもレイトだけなのですが、映画館は半分くらい(50人くらい)入ってました。やっぱりこう言う映画は潜在的なファンが多いのでしょう。 しかも、女性客が多いのにちょっとびっくりでした。 
 ハロルド・スミスに何が起こったか?  監督:ピター・ヒューイット  主演:トム・コートネイ、マイケル・レジー
Whatever Happened to Harold Smith?  1999年 イギリス映画
 私評:なぜか、最近映画館でビージーズの曲を良く聴くな〜・・。1977年、イギリスで暮らすスミス家、次男のヴィンスはサタデーナイトフィーバーにはまり、ダンスの練習に夢中。彼が勤める法律事務所に気になる女の子がいた。しかし、優柔不断な彼は、つい心にもない事を言ってしまう。そんなある日、スミス家で驚くべき事件が起こる。実は父親のハロルドは超能力を持っていたのだ。老人ホームでのマジックショーで、心臓病患者のペースメーカーを超能力で止めてしまい3人の死者を出してしまう。それがきっかけでハロルドは時の人となる・・・。 まずは70年代のファッションがめっちゃ笑える。ロンゲ、パンタロン、襟のデカイシャツ、結び目の巨大なネクタイのディスコフリーク。それに対抗するペイント、安全ピン、メタルのパンクファッション。 なんだか恥ずかしいような気持ちを抱きながらも、懐かしくって・・。 ちょうどその頃、ユリ・ゲラーの超能力がブームになった。イギリスでも日本でも同じだったんですね。主人公は優柔不断な青年ヴィンス。あまりにダサくて惨めな日々を送っている彼と、今までは何の変哲もない普通のオヤジだったのに、すごいパワーを持っているという事がわかった父親。でも、子を想う親の愛情がこの映画のテーマ。クライマックスは(シチュエーションには失笑したけど)、なかなかの感動がありました。ヴィンスを演じるのは「アンジェラの灰」のマイケル・レジー。彼がバカっぽくてグッド。そして「タイタス」で手首を切られ舌を抜かれたローラ・フレイザーが彼のGFを演じます。その他にも怪しい登場人物がいっぱい。でも、あっという間に上映が終わってしまいました・・・。 
リトル・ニッキー  監督:スティーブン・ブリル   主演:アダム・サンドラー、パトリシア・アークエット
Little Nicky  2000年 アメリカ映画
私評:制作費100億円?? 地獄界では王座の新旧交代の話題で持ちきり。魔王の長男エイドリアンと次男のカシアスの二人は次期魔王の座を虎視眈々と狙っていた。しかし、魔王は突如引退延期宣言!これに腹を立てた兄弟は人間界に地獄を作ろうと地獄を後にする。そして地獄の入り口を氷で閉ざしてしまい、悪の魂が地獄へと入れなくなってしまった。悪の魂なしでは生きていけない魔王の最後の頼みは三男のニッキー。冷酷な兄たちとは違いお気楽で能天気な彼は兄たちを地獄へと連れ戻すため、地上へと放たれた・・。アダム・サンドラーのキャラが今回はしっくりこなかったな〜。しかし、こんなアホな映画にこんな面子が揃って良いのか??魔王のハーヴェイ・カイテル、長男は「ノッティングヒル」のリス・エヴァンス、ニッキーの母親の天使がリース・ウィザースプーン、怪しいバスケットボールのレフリーは「ウェインズ・ワールド」のダナ・カーヴィ、そしてそして怪しい神父役のクエンティン・タランティーノ兄貴、そしてオジー・オズボーンが、まさに彼にしかできないであろう自分の役で登場(笑)。彼らがみんな脇役なんだからなんとも贅沢な映画です。喋るブル・ドッグビーフィの日本語訳を関西弁にしたのは正解でしたね。めっちゃ笑えた〜。マイ・スイート・パトリシアはピンクの縁のめがねにおさげ髪という出で立ち。でも、ナイスでしたよ。けっこう笑える小ネタがたくさんあるので、終始失笑はできますが・・・。 頭がオッパイになってしまった門番には爆笑。 エンドクレジット前の、「その後・・」が一番笑えたかもしれない・・。 


前回の記事も読んでね〜!



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