2001/5/14号

また、新しい映画がたくさん封切られましたね。しかも、面白そうな映画がいっぱい!
私が映画館に通いつづける日々は続く・・・・。

グリーンフィンガーズ  監督 : ジョエル・ハーシュマン  出演:クライヴ・オーエン、デヴィッド・ケリー
Greenfingers  2000年 イギリス映画
今週のイチ押し作品!:囚人のコリンは自由な規律が売りのエッジフィールド更正刑務所に移された。半ば人生を諦め自暴自棄になっていた彼は更正プログラムの一環として庭造りを命ぜられる。彼のチームは殺人犯の大男ロウ、若いトニー、家族思いのジミー、そして老いぼれファーガス。こうして「囚人ガーデニングチーム」が誕生した。そしてそれはコリンの隠れた才能を引き出した。そう、彼には天才庭師(グリーンフィンガー)の資質があったのだ。ついに彼らは女王陛下も鑑賞する、イギリスで一番のガーデニングの大会ハンプトン・パレス・フラワーショーに出場する事に・・・。

私評:なんだか、めっちゃハッピーな映画が見たかったんです。そんな時に私のハートに突き刺さったのがこの映画。しかも、上映最終日の最終回に飛び込んで見た。見て良かった!この話も実話がベースになっている。庭仕事とはまったく縁がなさそうな、ぶっきらぼうな男たちが段々とガーデニングにはまっていく様が、めっちゃおかしい。そしてそこに育まれる友情と信頼がなんとも心地良いのです。この映画のクライマックスのハンプトン・コート・ガーデンショーの映像は1999年の実際のショーで撮影された。私は花も草木も全然興味はありませんが、素人の私が見ても実に素晴らしい庭の数々に目を見張りました。そして感動の涙も・・・。登場人物たちは特に有名なスターはいません。しかし、写真の5人の囚人と彼らをサポートする2+1人の女性は、実に魅力的でした。もちろん、最後は超ハッピーエンド。楽しかった!!

JSA  監督 : パク・チャヌク  主演:ソン・ガンホ、イ・ビョンホン
Joint Security Section  2000年 韓国映画
私評:シュリを超えた!1999年10月28日午前2時16分南北朝鮮の境である38度線上の共同警備区域(JSA)で射殺事件が起こった。殺されたのは北の兵士2名。そして傷を負った南の兵士が辛くも逃げ延びた。生き残った南北の兵士の供述は互いに異なっていた。そこで両国間の同意の元、中立国のスイスから女性将校が派遣された。彼女は少しずつ事件の本質に迫って行く。そこで最後に明らかになった事実とは・・?? これは友情の物語です。国同士は敵同士、憎しみ合っていても当事者の兵士たちにとっては、もしかしたら最高の友人にもなれる、すぐ隣にいて、同じ肌の色で同じ言語を話す一個の人間。彼らの供述の裏に隠されていたのは、紛れもなく友情の2文字です。幸い私は主演ソン・ガンホの舞台挨拶付きの試写会を見に行ったのですが、彼も声を大にして「これは友情の物語」と言っていました。しかし、ラストまでの物語の展開は本当に秀逸。 サスペンス映画としても楽しめるし、ヒューマンドラマとしても楽しめます。去年から、私のマイ・ブームになっている韓国映画ですが、しばらくは続きそうです。この映画のラストシーンはめちゃ好きです。あまり、ネタバレをしてしまうと面白くなくなってしまうので、この辺で・・・。
ロスト・ソウルズ  監督 :  主演:ウィノナ・ライダー、ベン・チャップリン
Lost Souls  2000年 アメリカ映画
私評:スーパーナ・チュラル・スリラー??重々しい面持ちで病室を目指す神父たち。その中に一人の女がいた。彼女の名前はマヤ。過去に悪魔に憑かれた事があり、その時に悪魔払いをしてもらったラロー神父のアシスタントをしていた。そして辿りついた病室で男は彼らを待っていた。そして自ら体を椅子に縛り付け始める。続いて病院中に響き渡る怒声、今まさに悪魔払いが行われていたのだ。しかし、ラロー神父はこの悪魔払いが元で意識を失ってしまう。その部屋でマヤが見つけた怪しい数字の羅列。それは予言だった。ピーター・ケルソン・・。彼こそ、悪魔が選んだ男だった。彼が33歳の誕生日を迎えた時、彼の魂は失われその隙間に悪魔が入り込む。それを阻止せんとマヤは一人で戦いを開始する。しかし、悪魔はそれを見抜いて・・・。ウィノナ・ライダーが悪魔に憑かれた過去を持つミステリアスな女性を見事に演じました。ホラー映画の出演は「ビートルジュース」以来??(注:ビートル・・はホラーではないです)監督のヤヌス・カミンスキーはスピルバーグの映画で撮影監督を努めただけあって、映像がとてもスタイリッシュ。ホラー映画なので寒色を上手く用いて、雰囲気を出していました。マヤの目の前で起こる幻影が、めちゃ怖い〜。そしてラロー神父を演じるのがジョン・ハート。彼の悪魔払いのシーンも迫力があります。悪魔に選ばれた男がベン・チャップリン。そして彼の親代わりの神父役がフィリイプ・ベイカーホールとキャストも良いですね。しかも、製作はあのメグ・ライアン!!この映画は98分なのですが、85分までは私的には大満足。でも、あのオチは・・・。あまりにイージーすぎてちょっとガッカリだった。 ノニーファンは必見!!
メトロポリス  監督 :りんたろう  主演:小林桂、
Metropolice  2001年 日本映画
私評:近未来の巨大都市メトロポリス。ある人物を追ってこの町にやってきたヒゲオヤジとケンイチは調査中に火事に遭い、危うく命を落としそうになる。ケンイチはそこでティマと言う少女に出会う。しかし、実は彼女はロボットでこの町を牛耳るレッド公が、自分の亡き娘そっくりに作らせた物だった。しかも、彼女は世界を破滅させるほどの強大な力を持ったロボットだった。ケンイチとの間に心を通わせたティマだったが、ついにはレッド公に捕らえられ世界の支配者の椅子に座らせようとしていた。人間とロボットの共存と対立、そして和平は全てティマに託されていたのだが、彼女はまだそのことを知らなかった・・・。 すごい映像に終始ビックリ仰天。 あの日本漫画界の巨匠手塚治虫の原作を、あの「AKIRA」の大友克広が脚本、そしてアニメ映画の巨匠りんたろうが監督ですからね〜。ディズニーやジブリとは一味も二味も違うアニメの世界が描かれていました。アニメなのに奥行きがあり、そして実に細かい所まで丁寧に描き込まれています。CGとセル画の合体は、とんでもない映像を作り上げてしまった訳です。この技術で、そのうち役者まで全てがCGになってしまうかも・・??技術面のことばかり書きましたが、ストーリーもめっちゃ好きです。手塚治虫ならではのヒューマニティ溢れる物語は、心に染みました・・・。実はこの映画の試写会がもう一つ当たっているので今週また、見に行って来ます。多分、これから何度も見る事になる作品でしょうね。
 東京マリー・ゴールド  監督:市川準  主演:田中麗奈、小澤征悦、樹木希林
Tokyo Mari Goldl  2001年 日本映画
 私評:最近、ダメなオトコとつき合っていませんか。・・・付合っていた男と別れたエリコは、仕事を変え新しい人生を模索中。ちょっと恋愛に奥手になっていた。そんな時、合コンでタムラという男と出会う。ちょっと不器用で変な男だったが、なんとなく気になっていた。携帯の番号を知らされたエリコは、なんとなくタムラに電話を入れた・・。初めてのデートで彼は「自分には彼女がいる。でも、彼女は1年間アメリカに留学中なんだ」と告げる。ショックを隠せないエリコ。しかし、運命の悪戯か二人は、また偶然出会ってしまう。そしてエリコは自分が本当にタムラを好きになっている事に気付く。「彼女が帰ってくるまでの1年間、私と付き合って下さい」。 エリコの期間限定付劇的東京大恋愛が始まった・・・。マリーゴールドは1年で花をつけ、そして枯れてしまう。まさにこの映画のエリコの恋愛。期限付きでも、相手がマジじゃなくてもどんどん好きになって行ってしまうエリコ。しかし時間は早く過ぎ、期限が近づくにつれて心のバランスを失って行く。そんな女性を演じた田中麗奈は、もうすっかり大人でした。彼女の映画は「GTO」以外は全て見ているのですが、娘の成長を見ている、父親の気分にも似ているかな??普通の女の子を普通に演じられるのが彼女の一番良い所。 ずっとこの感じを忘れないでいて欲しい。この映画の意外なエンディングは、色々と想像を巡らせます。エリコはどう思ったか?タムラはどうして・・?? この映画を見た人とネタバレトークしたい!! 今日は映画館でマリーゴールドの花の種とモッズヘアーのシャンプー&リンスを貰いました。ラッキー! 「ほんだし」発売30周年記念ということで、美味しそうな味噌汁のシーンがありました。 CMでも共演中の田中麗奈と樹木希林の母娘はいい感じですね。 
ジュエルに気をつけろ!  監督:ハロルド・ズワルト   主演:リヴ・タイラー、マット・デイモン、マイケル・ダグラス
One Night at McCool's  2001年 アメリカ映画
私評:リブ・タイラーに首ったけ・・・。バーテンダーのランディーは胡散臭い殺し屋に、警察官のデリングは神父に、そして弁護士のカールはセラピストに、それぞれの悩みを打ち明けていた。彼らの悩みの元はジュエルという女。ランディーは男とケンカ中のジュエルを救い、家までお持ち帰り。しかし、ジュエルは怖〜い男とつるんでいた。まさに銃がランディーに向けられた時、ジュエルの銃が火を吹いた。ランディーを救ったのだ。そして彼の家に住みついたジュエル。二人は殺人はランディーの正当防衛と言う事で片付けたが・・。その事件を担当したのがデリング。彼もジュエルを一目見て心を奪われてしまう。そしてランディーの友人カールも・・。しかし、ランディーはジュエルに良いように使われ、その報復の為に殺し屋を雇ったのだ・・・。リヴ・タイラー版の「メリーに首ったけ」??でも、キャメロンより、もっと過激でセクシーで・・。いやはや、鼻血が出そうなくらいリヴは魅力的でした。彼女に振りまわされるのが、(メリーにも登場の)マット・ディロン! 今回もダメ男ぶりを発揮! そしてジョン・グッドマンが警官役、ポール・ライザーが弁護し役でめっちゃ笑わせてくれます。でも、男性陣の中でインパクトが強いのは、怪しいリーゼントの殺し屋マイケル・ダグラス!!彼もダメ男の代名詞だったのに・・・。しかし面白い男性陣がいくら気張っても、この映画はリヴの一人舞台。男はみんな添え物でしかない!観客も(ストレートな)男は、みんなリヴのナイスバディに目が釘漬けでしょう。私生活をそのまま演じているのでは?? ジュエルを落とすのに必需品はDVDです。(謎)
シリアル・ラヴァー 監督:ジェームズ・ユット  主演:ミシェル・ラロック、エリーズ・ティエルローイ
Serial Lover  1998年 フランス映画
私評:アホアホB級スプラッター・・・。クレールは自分の35歳の誕生日のパーティにボーイフレンドを3人呼び寄せ、この中から結婚相手を選ぼうとしていた。しかし、ふざけてキッチンに忍び込んだBFの一人を、間違って包丁で刺してしまった事からパニックに。しかも、強盗事件を追ってやってきた刑事が家に入ってきたから、さあ大変!その場は上手くかわしたが、あろう事か残りの二人もあの世に送ってしまう・・・・。フランス映画が最近はじけてます。ドリフのコントを見てるみたいなんですよ。しかし、面白いのはヒロインを次から次へと悲劇が襲う事。その辺りがいわゆるコントのノリなんです。はたまた、ヒッチコックのノリでもあるかな?? この映画は笑えるスプラッター映画として楽しんでしまいましょう。ヒロインのクレール役はミシェル・ラロック。私的には彼女が全然魅力的じゃなくて・・・。彼女がモテモテと言う設定がすでにコメディーなのか??ところが、彼女の妹役のエリーズ・ティエルローイが私好みの美人で救われました〜。ドタバタの喜劇が見たい方にはオススメできるかも? チープさとおバカさが私にはけっこう快感だったりして・・(笑)。 
私が美しくなった100の秘密 監督:マイケル・パトリック・ジャン  主演:キルステン・ダンスト、デニース・リチャーズ
Drop Dead Gorgeous
おまけ:ポニーキャニオンの決算処理、人事異動、大量発売のドサクサに紛れ、DVD化企画書に奇跡的にGOサインが出た衝撃作!速攻で廃盤の可能性大!見かけた時が買い時だ!・・・アメリカの片田舎で美少女コンテストの様子を追うTV局がいた。金持ちの少女ベッキーは目立ちたがりで、昔チャンピオンになった母親の影響を受けたため、負けず嫌いでめちゃタカビーな女の子。優勝候補の筆頭だ。彼女の対抗馬はアンバー。貧しいトレーラー暮らしだけど、この機会を利用してこの町を出たいと思っていた。そしてついに始まったコンテスト。しかし、出場者たちが不慮の事故で次々と・・・。果たして勝者は?そして最後に笑うのは誰だ??・・・・。笑える〜。最初に書いたのは、DVDに本当に書いてあるのだ〜!この映画で唯一、まともなのがキルスティン嬢? でも、彼女も葬儀屋で死化粧のバイトをしてたり、そこでタップの練習をしてると言う変わり様・・。その他の出演者たちが、めっちゃ濃すぎるのでまともに見えてしまう。デニースのこの役はピッタリでした。ところが彼女も・・・(謎)。 アンバーの母親役がエレン・バーキン。ちょっとアル中気味で、とぼけた役なのですが、彼女が演じるととても魅力的です。そして一番危険なのがカースティ・アレン。 超目立ちたがりで、キレルと何をするか分からない。見た目からしてパワフルな彼女が今回は超悪ノリしていて笑えます。その他にも怪しい審査委員たち、大暴れのハンク、その他のコンテスト参加者たちも変なヤツばかり。しかし、これぞコメディ! お薦めです〜! 


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