2003/5/18号

今週はおとなしく3作品ということで・・・。
今年の夏の最注目作のひとつを、いち早く鑑賞しました!

マトリックス リローデッド  監督 :ラリー&アンディ・ウォシャウスキー  出演:キアヌ・リーブス、キャリー・アン・モス
Matrix Reloaded  2003年 アメリカ映画
今週のイチ押し:マシンに支配された未来で、人類は地球の奥深くにザイオンという町を作り生き延びていた。しかし、この町もついに発見され25万のセンティネルズが襲いかかろうとしていた。ザイオンのロック司令官はザイオンの全ての船をこの町の防備に回そうとするが、預言者の言葉を信じ、そしてネオを救世主と信じるモーフィアスは必ずやマシンを打ち砕くことができると確信し、ふたたびマトリックスへと乗り込んでいった。そこでネオは預言者のオラクルと再会し、マシンの中心部(ソース)へと行くよう指示をされる。そしてそのソースへ行くためには、そこに通じるドアを開けることができるキーメーカーの協力が必要だと伝えられる。モーフィアス、トリニティ、そしてネオはキーメーカーの救出に向かう。彼を隔離していたメロビージアン、そして彼の部下のツインズとの壮絶な戦いが行われる。そしてネオを執拗に追い回す、エージェント・スミスが行く手に立ち塞がる・・・・。
私評:あなたがここに来たのは、選択した理由を知るためよ・・・・ついにヴェールを脱いだ超話題作の続編。前作で己の力を覚醒することに成功したネオは前作以上のすごいパワーでマトリックス・ワールドで暴れまくります。カンフーアクションは前作の2倍以上!そして前編にちりばめられた特撮の数々のすごいのなんのって・・・。言葉では言い表せません。100人のエージェント・スミスVsネオの戦いはすごいですよ。けっこう笑えるけど。圧巻は高速道路でのモーフィアス、トリニティ、ツインズ、エージェント・スミスのバトル。もう、何度声を上げそうになったことか。しかし、こういう表面の映像のすごさに加え、ストーリーはどんどん謎を増やしていく。マシーンを作り上げた「設計者」の登場、預言者の言葉は真実なのか?そしてネオは本当に救世主なのか??謎の人物キーメーカーとは???そしてモニカ・ベルッチ演じるパーセフォニーとは??これらのいくつかの答えは映画の中で導かれるのですが、いくつもの謎を残したまま話はマトリックス最終章「レボリューション」に引き継がれていくのです。ああ、もう11月が待ち遠しい。
サラマンダー  監督:ロブ・ボウマン  出演:クリスチャン・ベイル、マシュー・マコノヒー
Region of Fire  2002年 アメリカ映画
ロンドンの地下鉄工事現場で働く母を訪ねたクインは、そこで火を噴くドラゴンを目撃する。長い冬眠から目覚めたドラゴンはクインの母を殺し、地上へと飛び去っていった。以来、ドラゴンは地上をことごとく焼き払いそして人々を食った。成人となったクインは小さな砦のリーダーとなり、ドラゴンの攻撃をかわしながら細々と暮らしていた。ある日、彼らの砦にアメリカ軍の一団がやってきた。彼らはドラゴンと戦い続け、何千というドラゴンを葬ってきた。しかし、ただ、一頭のオスのドラゴンを殺さないことには、戦いに勝つことはできないという。それはクインの母親を殺したドラゴンだった。クインは彼らと再びロンドンに渡り、ドラゴンとの戦いを挑む・・・・。
私評:「奴らを見たら??」「振り返らずに砦に戻る」・・・これはなかなか面白い映画でした。実はこの映画のアメリカ版のビデオを私は持っていて、すでに見ていたのですが試写会が当たったので見に行ってきました。やはりこういう映画はビデオで見てはダメですね。劇場で見ると面白さが数段アップします。特撮のドラゴンがけっこうリアルですごかったです。そしてアメリカ軍のドラゴン・スレイヤーが空でドラゴンを捕らえるシーンはなかなかの迫力でした。主演はアヤシイ役が多い中、今回はヒーローを演じるクリスチャン・ベールとこの映画では別人のようにマッチョなマシュー・マコノヒー。この二人と紅一点のイゼベラ・スコルプコがどうやってドラゴンと戦うのか?それは見てのお楽しみということで・・。ストーリーは単純で、分かりやすいのですが、ただひとつ疑問はオスが一匹しかいないという設定。これはちょっと無理があるんじゃない?まあ、そういうツッコミをしてはいけない映画なのかもね。あと、楽しかったのが穴蔵で暮らす子供たちのためにクインが友人と劇を見せるのですが、それがスター・ウォーズなんです。すごく微笑ましいシーンでもあるんですよ。
黒水仙  監督:ペ・チャンホ  出演:イ・ジョンジェ、イ・ミヨン、アン・ソンギ
The Last Witness  2001年 韓国映画
船上の結婚式の招待客が、海に浮かぶ一体の水死体を発見する。刺殺された被害者の捜査に当たったのはオ刑事。事件を追ううちに、彼は一冊の日記を手に入れる。そこに書かれていたのは朝鮮戦争時代に捕虜収容所で過ごした女性の愛の日々だった。男の名前はファン・ソク、そして女の名前はジヘ。仲間たちと何とか逃げ延びてきた二人だったが、学校の地下に隠れているところを見つかり、敵は校舎に火を放った。ジヘを庇い投獄されたファン・ソク、そして彼を救うために身体を代償にしたジヘ。それから50年後の今日、ファン・ソクが長い投獄生活から開放される。そしてオ刑事はジヘと会うが、彼女は視力を失っていた・・・。
私評:被害者が残した言葉は「アギモ」。何か心当たりはありませんか・・・韓国映画はハズレが少ないのですが・・・・。すごくシリアスで泣ける話のはずが、途中の展開でめちゃ笑ってしまいました。途中から事件を追うオ刑事が日本の宮崎にやって来るのですが、日本の描き方がまず笑える。しかし、一番笑えたのが事件の手がかりになる「アギモ」。これって「砂の器」の『カメダ』、「人間の証明」の『キスミー』くらい重要な言葉のはずなのに・・・。こういうシリアスなドラマで、こういう粗が見えてしまうと、もう笑うしかないですよね。なんだかとってももったいないのですが・・・。オ刑事を演じるのは『ラスト・プレゼント』のイ・ジョンジェ。今回はけっこうハード・ボイルドな刑事役です。そして20歳から70歳までの女性を演じるのはイ・ミヨン。しかし、この老け役のメイクは下手すぎ・・。そしてすごく渋い演技をみせるのはアン・ソンギ。彼のラストの雄叫びがこの映画の救いといえるでしょうか・・・??


前回の記事も読んでね〜!



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