2001/5/2号


新しいスキャナーを買いました。前より数段使いやすくなったしスピードもアップ!
今回は10作品をアップしました〜。なんとイチ押しは・・・。 これはマジです。

クレヨンしんちゃん 
モーレツ オトナ帝国の逆襲
 監督 : 原 恵一  声の出演:矢島晶子、ならはしみき、藤原啓治
Crayon Shin-chan  2001年 日本映画
今週のイチ押し作品!: 春日部の町にできた「20世紀博」は懐かしいおもちゃやイベントがいっぱいで、大人たちは子供をなおざりにして遊びにふけっていた。そして「20世紀博」からの特別放送を見た大人たちは、魂を抜かれたようにフラフラと家を出て行ってしまった。野原家も例外ではなかった。春日部防衛隊のねねちゃん、風間君、ボーちゃん、マサオ君、そしてしんのすけとひまわりは、大人たちを救出しようと「20世紀博」へと向かう。しかし、そこで彼らが見たものは懐かしさのせいで、すっかり子供に戻ってしまった大人たちだった。果たしてしんのすけは、みんなを救うことが出切るのか? さあ、出発おしんこ〜! 

私評:「クレヨンしんちゃん」の映画は、今まで全部ビデオで見たのですが今回初めて劇場で見て参りました。相変わらずお下劣なギャグも満載ですが今回は感動がありました。いきなり1970年の万博が舞台で物語が始まり、ベティ&クリスの「白い色は恋人の色」がBGMで掛かり、スバル360が激走し、そしてトヨタ2000GT,オート3輪、ケンとメリ−のスカイライン・・・。 こんなネタで盛りあがるのは大人だけだぞ〜!しかし、子供には子供にウケルギャグが満載。だから、映画館は大人の笑い声と子供の笑い声が交互に起きるという不思議空間になっていました。ちなみに子どもたちは「オナラ」ネタや、「おパンツ見えた〜!」にすごく反応していた。(笑) でも、まさかまさかこの映画で感動の涙を流すなんて、誰が想像できただろうか? 懐かしさという超強力な武器で21世紀への進行を阻止しようとする敵「ケンとチャコ」に対して、新しい時代を家族と共に生きたいという野原家の面々の戦いは感動ものでした。また、この4人の家族を良く知っているだけに、よけいに応援したくなるんですよ。結末は見てのお楽しみと言う事で! 最近、70年代の懐かしい映画を見て、感動しまくっている私は、きっと「20世紀博」なんてものができたら、抜け出せなくなってしまうでしょう。(爆笑) しかし、映画館はめっちゃうるさかった〜・・・。 お股、ヒューンとした〜い。 

ベティ・サイズモア  監督:ニ−ル・ラビュート  主演:レニー・ゼルウィガー、モーガン・フリーマン
Nurse Betty  2000年:アメリカ映画
今週のイチ押し作品!:昼メロが大好きな主婦ベティは、町のレストランに勤めるウエイトレス。どうしようもない夫がいるが、そんな辛さも昼メロでトリップして紛らせていた。しかし、夫は陰で麻薬に手を出していて悪党二人に殺されてしまう。たまたま、昼メロのビデオを見ていたベティは殺人現場を目撃してしまい、現実とドラマの世界の境が分からなくなってしまう。ドラマの主人公の男性医師に会うべく、町を後にする。さっそく、彼女は情報収集のために看護婦に成りすまし病院に紛れ込む。そして夫を殺した二人組も、彼女を追ってハリウッドへとやってきた・・・。
私評:前回に続いて、今回もラブコメがイチ押しになっているのは、気分がラブコメだから?? なんだか、小難しい映画で「う〜ん・・」と納得するより、ストレートに笑わせてくれるこういう映画がすごく快感なんだよね。この映画のクレジットはモーガン・フリーマンが一番上だけど、実際の主演はレニ・ゼルウィガー。 本当ならこんなバカ女を見てるだけで、イライラいしてきそうなんだけど、そこがレニー嬢のスゴイところ。 実際、彼女は全然美人じゃないし・・・。 でも、映画を見終わる事は、彼女を猛烈に好きになってた。 本当に不思議な女性です。モーガン・フリーマンもタジタジでしょう。あと、この映画の中で良いのが、TVの中の二枚目医師グレッグ・キニア。 いかにも●●●ーって感じ(謎)。 肩の力を抜いて、楽しんで下さい〜!! 
ブレア・ウィッチ2  監督 : ジョー・バーリンジャー  主演:ジェフ・パターソン、エリカ・ギーアセン
Book Of Shadow Blair Witch 2  2000年 アメリカ映画
私評:超問題作の第2弾は・・・。映画「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」で一躍有名になったメリーランド州、バーキッツヴィルには観光客が後を絶たない。ジェフはそんな客を相手にグッズを販売していたが今度は、森を探検するツアー「ブレアウィッチ・ハント」を企画した。そのツアーに参加するため集まってきた男女4人。ブレアの伝説の中でももっとも陰惨な事件「ラスティン・パー」の家の廃墟で夜を過ごした5人。そして夜通し酒とマリファナでパーティー気分。しかし、翌朝目が覚めると、参加者のスティーブンの原稿はめちゃめちゃに破られ、ジェフのカメラも破壊されていた。唯一残ったフィルムをジェフの家で再生した5人が見たものとは・・。酷評ばかりを聞いていたので、あまり期待していなかったのですが、ホラーファンとしては血が騒ぐ作品でした。ところがこの作品はワーナーマイカルだけの上映だったので(都内には1軒しかない。しかも、板橋のはずれ・・)なかば諦めていました。正直言ってこの映画を映画館で見ることができて良かった〜。 作り物のホラー映画だから、所々で辻褄合わせのために無理な設定があるのは仕方がない事。 でも、この映画はそれ以上のパワーに溢れていた。そしてただのパート2ではなく、新しい恐怖を植え付けていってくれました。 登場する役者陣も実にしっかりしているし、マリリン・マンソンのメタルミュージックも刺激的。そして何より、前作の「ブレアウィッチ・プロジェクト」を逆手に取り、それに上手く味付けを施した脚本もすごく好きです。映画館の音響でないと、森の中での囁き声は楽しめないかもしれない・・・
ザ・ダイバー  監督 : ジョージ・テルマンJr 主演:ロバート・デ・ニーロ、キューバ・グッディングJr.
Men Of Honor  2000年 アメリカ映画
私評:なんてイージーなネーミングなんだ・・・。 カールは貧しい小作農の子供として生まれた。しかし、彼は海軍に入隊しある事件をきっかけにダイバーの養成所に入ることに。そこでの過酷な訓練、厳しい教官ビリー・サンデーとの諍い・・・しかしカールは優秀な成績で養成所を卒業しようとしていた。ところが、養成所の所長はカールを卒業させないよう、ビリーに命令を下した。なぜなら、カールが黒人であったから・・・。最近実話を映画化することがとても多いですね。しかし、それだけの感動と、そしてドラマが豊富にあるアメリカという国の偉大さには今更のように感服します。今回もデ・ニーロはめっちゃ良かった〜。まさにカメレオン役者。見た目は同じデ・ニーロなのに、役ごとに違うインパクトを与えてくれるあたりはさすがですね。そしてキューバ・グンッディングJr.がまた良いんだ〜。 デ・ニーロを向うに回して、1歩も引かない演技はすごい。そしてそして今回もめっちゃ美しい、シャリーズ・セロン様・・。私の目はハート型になっていた事でしょう。今回の「ザ・ダイバー」というタイトルは、私的にはどうも、いただけない・・・。原題の通り「男たちの名誉」がこの映画の一番のポイントなのに・・。最後にカールが手にする勝利と、そして名誉には鳥肌が立ちました。感動の一作です。 
ジターノ  監督 :マヌエル・パラシオウス  主演:ホアキン・コルテス、レティシア・カスタ
GITANO  2000年 アメリカ映画
私評:ジプシーの血が、悲劇を招く・・。アンドレはあらぬ罪を着せられ投獄されていたが、やっと出所するとことになった。彼は元々フラメンコのミュージシャンで、彼が組んでいたバンドはレコードデビューを目前にしていた。久々に帰った故郷のマドリードで、彼はかつてのバンド仲間ベケと再会。しかし、愛する妻は元の音楽プロデューサーのマンフレディの愛人となっていた。町を2分するマフィアの諍い、彼を執拗に追う二人の汚職警官、そして彼を落とし入れた本当の黒幕が合いまみれ思いも寄らぬ事態に・・・・。主演のホアキン・コステロはフラメンコ界が生んだスーパースター(だそうです。私は知りませんでした・・)。めっちゃ濃い顔の彼は、ラテン系好きの女性にはたまらないでしょうね〜。ジプシーという一族はなにやら独特の掟があり、絆を重んじる誇り高い民族なんだそうです。それゆえ、マドリードの町のマフィアの抗争はさながら、スペイン版「ゴッド・ファーザー」か??しかし、この抗争はなんとも簡単に片付いてしまって拍子抜け・・。ところがその後の、彼の妻、イヤらしい音楽プロデューサー、ペケ、そして悪徳警官を交えた金と欲の陰謀の方は、めっちゃ盛りあがりました。果たして一番悪い奴は誰か??この映画の見所の一つは音楽。ラテンの軽快なリズムではあるのですが「サルサ」のような底抜けに明るい音楽ではなく、哀愁漂うフラメンコ音楽は素晴らしいです。(7月にサントラが出るので、私は即ゲットです)。ホアキンがこの映画で扱う楽器はパーカッションの一種で「カホン」というのだそうですが、これがまた不思議な打楽器。 というか、ただの四角い箱なんです(笑)。しかし、その音色たるや・・・。 そしてこの映画のもう一つの見所は、スペインの町並み。マドリッドの石畳の裏道はこの町の歴史を感じさせる。神秘的で、しかも味わいがあるんですよ・・。 
いのちの海  監督:福原 進  主演:上良早紀、頭師佳孝、安岡力也
Inochi No Umi  2001年 日本映画
私評:有明海の美しさに・・・。不登校の少女、島崎由紀は有明海に面した精神病院「かささぎ病院」に通い始めた。そこで出会ったのはブラームスオタクのチュウさん、元死刑囚の秀丸(彼は死刑執行されたが絶命しなかったという過去を持つ)、言語障害を持つ昭八。みな心優しい人たちで陶芸や祐徳稲荷詣などを通して心を通わせあう。 しかし、事件は起こった・・。それぞれ障害の他にも心にトラウマを持った人たち。中にはただ単に心が弱くて人生から逃げ出し、ここに辿りついた人もいるだろう。しかし、この映画の登場人物たちはなんとも強い心の持ち主で、真っ直ぐな心を持っている。特に主人公の上良早紀ちゃんは良かったな〜。純真さがすごく表に出ていて好感が持てました。その他の役者陣もめっちゃ良かった。元死刑囚は中村嘉津雄、チュウさん役の頭師佳孝、暴れ者で今回の事件を巻き起こす安岡力也、冷徹な検事の風間杜夫、人情派の弁護士村田雄浩、看護婦役の宮下順子・・・。そして映画を見ながら佐賀の観光もできます(笑)。祐徳稲荷神社、酒蔵通り、佐賀城跡、武家屋敷・・。 有明海の夕日、そしてムツゴロウ・・・、なんとも印象的なシーンが多かったです。 
 ハロー・ヘミングウェイ  監督:フェルナンド・ペレス  主演:ラウラデ・ラ・ウス、エルミニア・サンチェス
HEllo Hemingway  1990年 キューバ映画
 私評:キューバ版青春映画です。1956年のハバナ。貧しい家の娘ラリータは未来の夢を持っていた.それはアメリカに渡り勉強をする事。そして彼女は奨学金を得るため申請をし、日夜勉学に励んでいた。しかし、家族はそんな彼女を鼻で笑い、高校は学園紛争が勃発し、彼女の恋人はそのリーダーとして闘争に夢中になっていた。そのうえ、彼女が奨学金を得るにはアメリカ国籍の有力な保証人が必要だった。そんな時、彼女の頭をよぎったのは彼女の家の隣に住む、あの文豪ヘミングウェイだった・・・・。 この映画の「KEY」になっているのは、ヘミングウェイの名作「老人と海」だ。実際小説の中の1節が断片的にではあるが、セリフに盛り込まれている。ですから、この小説を読んだ事がある方は、この映画をより一層楽しめるのではないでしょうか? しかし、言葉や文化は違っても青春を謳歌する若者の夢、そしてそれを打ち砕こうとする現実はあるんですね。この映画のラリータの場合、貧困と複雑な家族が足かせになってしまう。そんな多感の少女を演じるラウラは、決して美しくはないのですが、すごくキュートで、そしてまっすぐな気持ちをまっすぐに演じられるチャーミングな女の子でした。そして初めて見た、ハバナの町外れの貧しい家々。それとは対照的にどこまでも青く美しい海がすごく印象的だった。もう10年も前の映画なのですね。 この映画も見逃さずに済んで良かったです。
名探偵コナン 天国へのカウントダウン  監督:こだま兼嗣  声の出演:高山みなみ、神谷明
Detective Connan 5  2001年 日本映画
 私評:人気アニメの映画第5弾!西多摩市に新しくできた超高層ビルツインタウン。コナンは毛利小五郎の大学の後輩である、このビルのオーナー常盤美緒を紹介される。その場に居合わせたのは日本画家如月峰水、建築家の風間英彦、プログラマーの原佳明、市議会議員の大木岩松、そして美緒の秘書沢口ちなみ。ビルの中にあるホテルで大木が殺害された。彼の手にはなぜか割れたお猪口が。そして次々と起こる殺人事件。果たして犯人は誰か?そしてビルの完成の落成式の日、とんでもない事件が巻き起こる・・。コナンは前作の「瞳の中の暗殺者」に続いて2回目。今回は謎解きも去る事ながら、アクションがふんだんに盛り込まれ、とても面白かったです。コナンを見ていると、いろんな映画や推理小説の「パクリ」があるのですが、今回もハリウッドの超大作の「もろパクリ」という設定が幾つもあって、微笑ましかったです。プラス、今回は登場人物の恋愛相関図も見所かも?? コナンを知らない人でも、冒頭に簡単な説明があるのですんなりと映画に入って行けると思いますよ。しかし、今回は「クレヨンしんちゃん」の勝利でした。 
天使のくれた時間  監督:ブレット・ラトナー  主演:ニコラス・ケイジ、ティア・レオーニ
The Family Man  2000年 アメリカ映画
 私評:金と地位か?愛か?? 1987年。ジャックはケイトを空港に残しロンドンへと旅立った。「たとえ100年離れていても僕らは変わらない」という言葉を残して・・。13年後ジャックはNYで成功を納めていた。ケイトとの事は遠い夢物語となり始めていた。今の彼は最高の時を過ごしていると思っていた。しかし、クリスマスイブの夜に出会った黒人の強盗に漏らした一言が元で・・・。翌日、彼は見覚えのないベッドで目を覚ました。しかも、隣には13年前の恋人ケイト。そして二人の間に生まれた二人の子供たち・・。彼のNYでの名前は全て消され、13年前に彼女の元に戻ってきた自分がそこにはいたのだ・・・。 金で手に入らないものはないと思っていたジャック。自分が成し遂げた成功に酔っていた彼に、与えられたチャンスは、どんなに金を積んでも手にいれる事ができない、最愛の女ケイトとの素晴らしい時間。 良くありそうなお話ではあるのですが、まさにエグゼクティブなジャックが、家族との小さな幸せに価値観を見出して行く過程がすごく好きだ。ニコラス・ケイジがまた、上手い!でも、そんな夢のようなお話を現実的にさせるのは、彼の妻役のティア・レオーニ。 彼女が本当に素晴らしい。もちろん見た目も素晴らしい彼女が、金や地位よりもジャックや子どもたちを大切に思っているからこそ、この物語は成立するんだよね。ティアは本当に素晴らしかった〜。いや、あんなステキな女性がいたら、男はみんな惚れるよね。 ある時は黒人の強盗、そしてある時は・・・、のドン・チードルもグッドな配役でした。ラストの強引な展開にはちょっと???もあるけど、2時間5分は決して長くありませんでしたよ。 
隣のヒットマン  監督:ジョナサン・リン  主演:ブルース・ウィリス、マシュー・ペリー
Whole Nine Yards  2000年 アメリカ映画
私評:丸ごと一人占め! カナダのモントリオールで歯科医を営むオズは、悪妻の父親が残した莫大な借金で首が回らない状態。当然夫婦仲も完全に冷えきっていた。そんなある日、彼の隣にひとりの男が引っ越してきた。彼の名前はジミー。名うてのヒットマンで、過去に17人もの人をあの世に送っている。家に戻ると妻は彼の居所を密告して発見料をせしめようと言い出す。ジミーは過去にシカゴを牛耳るマフィアラズロの右腕だったが彼を裏切った過去があった。その時投獄されたラズロの息子はジミーの命を狙っている。オズの助手のジルはヒットマンになりたいと言い出すし、ジミーの妻のシンシアとは、熱い中になってしまうし、話は2転3転して突き進む。さて最終的に笑うのはいったい誰だ??・・・いや〜、面白すぎる〜。このシナリオの面白さ。 本当に最後の最後まで目が離せない展開。 98分というお手軽な長さも良いですね。しかも、めっちゃ良い役者陣が適役を演じている。ブルース・ウィリスは、本当にどんな役でもこなせるんですね〜。今回のヒットマンも実に良かった。もう、彼をアクションスターだなんて言わせない。そして逆にアクションスターと呼びたいのがマシュー・ペリー(笑)。窓に体当たりしたり、高い所から落ちたりと大活躍。また、この映画を彩る3人の女性が良いですね〜。ビッチな妻役のロザンナ・アークエットもすご〜く合ってた。セクシーで憎めない歯科助手アマンダ・ピート、そして私もきっと危険を承知の上でも、手を出してしまいそうなナターシャ・ヘンストリッジ。オマケにマイケル・クラーク・ダンカン、ケヴィン・ポラックと、憎いほどに良い役者が勢ぞろい。どんでん返しの連続をあなたは見抜けるか? めちゃ面白かったです〜! 


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