2003/4/19号

新作映画がどんどん封切られ、どうやって映画を見ようかと悩む今日この頃。
しかし、今年の映画の公開量ってハンパじゃないよね。とりあえず、今日までの4本を・・・

WATARIDORI  監督 :ジャック・ペラン  出演:モモイロペリカン、カオジロガン、イワトビペンギン
Le Peuple Migrateur  2001年 フランス映画
今週のイチ押し:渡り鳥の物語は、必ず戻ってくるという「約束の物語」・・・・・
私評:この映画の主役は鳥たちです。これらの渡り鳥が「なぜ」渡りをするのか?考えてみれば自然界には不思議なことがたくさんあります。しかし、この大自然の摂理には感動を呼び起こすに十分すぎるドラマがあります。それは作られたドラマではなく、真実のみが呼び起こすことのできる「筋書きのないドラマ」の感動なのです。100種類を超える鳥たちを追い、スタッフは40カ国で撮影をおこなった。ドキュメンタリーであるにもかかわらず、制作費はなんと20億円!!すごいです。とにかくこの映画の見所は美しい映像です。渡り鳥について至近距離で撮影したりしているのです、どうして鳥たちが逃げないのかと思ったら、なんと鳥たちが卵にいるときからスタッフが付きっきりで接していたため、鳥たちが人間慣れしていたらからなんだそうです。そんな話を聞くと、ドキュメントとしての価値が落ちそうですが(笑)、メイキングのドラマとしては最高です。しかし、鳥たちは数々の受難にも遭います。人間が仕掛けた罠、ハンターたちの銃、そして天敵たち。しかし、それらを乗り越え鳥たちは約束の地を目指して行くのですね。その力強さに私は感動しました。そして私自身もパワーをもらえたような気がしました。
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード  監督:水野努  声の出演:矢島晶子、ならはしみき、藤原啓治
 2003年 日本映画
今朝の野原家の朝食は悲惨・・ひろし、しんのすけ、ひまわり、そしてシロまでがみさえに食って掛かる。しかし、それには理由があった。みさえは今夜の夕食に超高級ヤキニクを用意していたのだ。そのためにちょっとお金を使いすぎて・・。その言い訳は家族を全員を黙らせた。「今夜はヤキニクだ!!」一同の目に輝きが戻った!そんな時、一台の車が飛び込んでくる。中から出てきた男は匿ってくれと懇願する。そしてもう一人の男がやってきた。彼の名前は堂ヶ島。堂ヶ島は男を連れて行こうとするが、男は急に「何か」をこの家族に授けたと告げる。訳のわからないまま追われる身になった野原家の面々。しかも敵は彼らに一億円の報奨金をつけたから、さあ大変。春日部中が野原家を追い回す。敵の一味の天城から本拠地が熱海だということを聞いた野原家の面々はそれぞれ熱海を目指してばく進を続けるが・・・・・
私評:野原一家、ファイアー!!!・・・・毎年恒例になってきた「クレヨンしんちゃん」の長編映画。今回はその原点に戻り爆笑ギャグのオン・パレード。しかし、いつもこの映画の根底に流れる野原家の「家族愛」は今回も健在。どんな困難も家族で乗り越えていく野原家の面々を今回も応援してしまった。しかし、過去2年間の「オトナ帝国の逆襲」「あっぱれ戦国」と比べるとどうもインパクトがない・・。映画を見終えた後に残るものが何もないんですね。それはそれでお気楽映画としては楽しめるのですが・・・。しかし、この映画が決して面白くないわけではないのです。以前の2作が本当に「名作」だったから、今度の作品にかける期待が大きすぎたのが原因なんです・・・。これは致し方ないことか??また、今回は過去の名画のパクリシーンが続々と登場します。それらを見つけるのも面白いかもね?今回、私のお気に入りのキャラは、ヒッチハイクした野原家を助ける、なぞのドライバー・・。とにかく笑いました。この映画を見終わった後は、おいしいヤキニクが食べたくなります・・・。
キューブ2  監督:アンドレイ・セクラ  出演:ケリー・マチェット、ブルース・グレイ
CUBE2 HYPERCUBE  2002年 アメリカ映画
診療医のケイトが目を覚ますとそこは立方体の部屋だった。各壁の中心には黒い扉があり、手を添えると開くようになっている。そしてその向こうには別の立方体の部屋があった。移動した彼女は別の部屋で経営コンサルタントのサイモン、盲目の女学生サーシャ、技術者のジェリー、ゲームデザイナーのマックス、ちょっとボケているペイリー夫人、そして自殺を図ろうとしていた老大佐と出会う。お互いがどうしてここに連れてこられたのかを探るが、誰にも心当たりがない。討議の結果この部屋は4次元空間に存在するキューブだということが明らかになる。しかも、この部屋はまるで意思を持っているかのように彼らに襲い掛かる。なんとか脱出を図ろうとする彼らの前に、次々と信じられない光景が・・・・・
私評:60659の謎を解くのよ・・・・前作の「キューブ」と基本的な設定は同じです。しかし、今回のキューブは原題にもあるとおりハイパーキューブなのです。前作は3次元のキューブの話でしたが、今回は更に上を行く4次元のキューブ。つまり、3次元+時間の世界。何の前置きもなく強引に物語に入り、更に強引にその世界を説明し、ほとんど力技でエンディングに持ち込んでいく。つまり問答無用のSF映画なのです。この映画に理由を求めてはいけない、なんたってSF映画なんだから・・(笑)。後半はなんだかうやむやになってしまったのが残念ですが、見所はたくさんあります。とんでもないお話なのですが、自分の中の常識を取り払うことができれば、めちゃ面白いですよ。私は大満足の映画でした。
ドリームキャッチャー 監督:ローレンス・カスダン  出演:トーマス・ジェーン、ジェイソン・リー、モーガン・フリーマン
Dreamcatcher  2003年 アメリカ映画
メイン州に住むジョンジー、ヘンリー、ピート、ビーバーの4人はそれぞれが持っている不思議な力を持て余していた。しかし、4人の友情は固く今年も雪深い森の一軒家で集いの機会を持った。彼らの力はそれぞれ違うがまさに「超能力」と呼ぶにふさわしい。その力は、彼らが少年時代に助けたダディッツから授かったものだった。ダディッツは知能が遅れ、しかも体が弱い少年だった。しかし、彼はとんでもない力を持っていたのだ。ダディッツを含む5人で作った「ドリームキャッチャー」が小屋には掲げられていた。ヘンリーとピートが買い物で出かけている最中に、一人の男がフラフラと小屋に近づいてきた。彼は森で迷ってしまったのだという。しかし、彼は体の中にとんでもない物を宿していたのだ。また、買い物帰りのヘンリーとピートは道の真ん中に腰まで雪にうずもれた女を轢きそうになる。間一髪、彼女をかわした車は横転し二人は怪我を負ってしまう。そして彼女の体の中にも・・・。
私評:"SSDD" Same Shit Different Day・・・・何とも壮大なお話でした。前半部分は4人の男たちがそれぞれの能力を見せるのですが、物語とどう繋がっていくのかが見えてこない。ところが、彼らの遠い過去とのリンクで次第に彼らの秘密が明らかになっていく。そしてそんな謎解きと同時進行で、恐るべき「何か」が姿を見せ始める。物語はどんどんと膨れ上がり、ついにはちょっと感動さえ覚えるエンディングになだれ込んでいきます。その間の2時間15分はそれこそ息をもつかせぬ展開でした。しかし、ただのスケアリー・ムービーと一線を画しているのは原作者のスティーブン・キングのスパイスが効いているからでしょう。キーワードは「友情」と「犠牲」・・・。主演はモーガン・フリーマンのように思われがちですが、彼はさほど大きな役ではありません。しかも、○○者だし・・。本当の主演は4人の男たちです。なかでも、印象的だったのがジョンジー役のダミアン・ルイス。2つの人格をこなすシーンは怖かった〜。そして脇役ではあるのですが、とても印象的だったのはトム・サイズモア。彼は良いですね〜。もちろん、怖さも十分味わえます。面白かったです! 
トゥー・ウィークス・ノーティス  監督:マーク・ローレンス  出演:ヒュー・グラント、サンドラ・ブロック
Two Weeks Notice  2002年 アメリカ映画
ニューヨークのコニーアイランドで環境保護運動に励む熱血弁護士のルーシーは、町の由緒ある公民館を再開発のために取り壊そうとしている、巨大不動産会社の社長ジョージ・ウェイドに直談判に出向いた。ハンサムでリッチなジョージはどこに行ってもモテモテ。ジョージはルーシーを一目見て気に入り、なんと彼の専属弁護士に雇い入れた。その条件は公民館を残すことだった。だらしない性格で何でもかんでもルーシーに頼りっきりのジョージに愛想をつかしたルーシーは、ついに退職の意思(2・ウイークス・ノーティス)を提示した。しかし、これでお別れと決まったときから、なんとなくお互いが気になりだした・・・。
私評:部屋の端から端まで6秒で歩けたよ・・今日は二人分でお願い・・・サンドラ・ブロック&ヒュー・グラントというオシャベリ同士がカップル!映画が始まるといきなりテンション全開のサンドラがわめき散らす。「あ〜、いつものサンドラだー」と一安心。そしてパーティ会場ではのらりくらりとジョークを交えて喋り捲るヒューが。「あ〜、いつものヒュー・グラントだー」とまた安心。この映画はお互いの「らしさ」をお互いが引き出しあっていましたね。サンドラのマシンガントークに対抗できるのは、こんな話し方のヒュー・グラントが最適かも??お話自体はあまり目新しいこともない、ごく普通のラブ・コメディ。でも、主演の二人の共演を見られれば、他に何が必要だっていうんだ!しかし、サンドラ・ブロックは決して美人じゃないですよね〜。今回もパーティ・ドレスで「バーン」とオシャレをしたりするのですがなんか垢抜けない。まあ、これが彼女のいいところですけどね!それに引き換え美しいのが、アリシア・ウィット!彼女には注目です。そしてもうひとつ見逃せないのが、NYの空のデートシーン。これは最高でした!! 


前回の記事も読んでね〜!



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