４月19日版
週の半ばですが、３作品をアップします〜。間髪を置かずにアップ。 いつもこうでなくちゃいけないですね。
1999年 : イギリス＝カナダ映画
監督 ： アトム・エゴヤン
主演 ： ボブ・ホスキンス、エレーン・キャシディ
はじめて自分をキレイだと言ってくれた男に会うために、はるばるアイルランド
からイギリスにやって来た１７才の少女、フェリシア。 しかし、彼の言っていた
芝刈り機の会社は見つからず、途方に暮れてしまう。そんな時、彼女に優しい声を
掛けて来たのは中年の独身男。彼は家では古めかしい料理番組を見ながら、一人で
料理をし、そして一人で食事をする淋しい男だった。一見、優しそうなこの男には
もう一つの顔があった。彼は今まで女性に愛された事がなかったのだ。
私評：アイルランドのどんよりと曇った空が、まず印象的。寒々とした空の下でフェリ
シアと父親の会話が進む。しかし、いまだにアイルランド人のイギリス人に対する偏見
は残っているんでしょうか？ イギリスのバーミンガムも、やはり白々とした天気。
舞台が晴々とした場所だとやはり、エゴヤン監督の映画っぽくないですね。「スイー
ト・ヒア・アフタ−」でもそうですが、閑静でいてちょっと寒々していて、天気はどんより。
これが彼の舞台です。怖いのがボブ・ホスキンス。 本来優しい顔をしている彼が、時々
見せる悪魔のような恐ろしい顔はとても印象的。そしてそれ以上に怖いのがキリスト教布教の
黒人のおばさん。あの顔は怖い・・（笑）。そして少しずつ彼の人生の歪みが見えてくる。
その要となっているのが母親。（どういう形で現れるかは、映画を見てのお楽しみ）フェリシア
役のエレ−ンはキャサリン・ゼタ・ジョーンズに似てると思うのですが・・・？
1998年 : 香港映画
監督 ： メイベル・チャン
主演 ： レオン・ライ、スー・チー、ニコラ・チェン、ダニエル・ン
1996年、大晦日の午前0時のイギリスはロンドン。新年を祝う人々で賑わう
広場に猛スピードの車が突っ込み、車中のラファエルとヴィヴィアンは息絶える。
ニュースを聞きラファエルの妻と息子はショックを受ける。何故なら彼は香港に
いるはずだったから・・。妻に代わり、息子のデイヴィッドが遺体確認に向かう。
彼はそこでヴィヴィアンの娘スージーに出会う。実は２人は大学時代の恋人同士で
２０年ぶりの再会で、再び愛の炎を燃え上がらせていたのだった。デイビッドと
スージーはラファエルとヴィヴィアンの共通の友人である弁護士デレクに会いに行く。
デレクは2人の思い出を語り始める…。
私評：１９７０年代のラファエルとヴィヴィアンと、二人の死がきっかけで出会った
デイヴィッドとスージーの世代を超えた恋愛がこの映画のテーマ。考えてみれば、お互いに
別の人と結婚して子供まで持ちながら不倫の末に死んでしまう二人は身勝手で許しがたい
はずなのに、なぜだかすんなりと受け入れてしまった。この映画の監督メイベル・チャンは
「宋家の三姉妹」で日本でも有名になった女性監督。彼女の青春の思い出をたくさん作った
香港を彼女自身が映画と言う形で残したかったんでしょう。彼女そう言った香港への愛情は
画面を通してすごく伝わってきます。ラスト近くでデイビッドとスージーが２人の遺骨をあるものに
込めるシーンは、とても印象的。ガラス張りのビルの群れ、１輪のバラをさしたグラスに落す
アスピリン、香港返還のカウントダウンと花火。とても美しい映像です。良い映画です。
1999年 : アメリカ映画
監督 ： スパイク・リー
主演 ： ジョン・レグイザモ、ミラ・ソルビーノ
1977年夏、NYブロンクスは猛暑が続いていた。浮気性の美容師ヴィニーと妻
ディオナは他の若者達と同じように、暑さをしのぐために毎晩ディスコに繰り
出していた。ある夜、２人は事件の殺人現場の近くを通りかかった。興味を持った
ヴィニーはそこで、銃で撃ち抜かれた無残な死体を見つける。それは昨年夏から
新聞を賑わせていた連続殺人鬼“サムの息子”の手によるものだった。彼は４４
口径の銃で若いカップルや女性を情け容赦なく惨殺していたのだ。殺人鬼への
恐怖は市民を疑心暗鬼に陥らせ、次第に彼らを狂気に満ちた集団へと変えて行く
のだった・・。いったい誰がサムなのか？ そしてヴィニーは殺人現場で
「サムの息子」に姿を見られたのでは？と言う恐怖から、次第にだれも
信じられなくなって行く・・。。
私評：１９７７年、ニューヨークは波乱に富んだ年だった。プレスリーの死、ヤンキースの
ワールドシリーズ優勝、大停電による暴動、そして連日３７度を超える猛暑が続いた夏。
そんな中で暗躍し、誰もが恐れおののいたのが「サムの息子」だ。彼の怖さは無差別殺人。
そして動機は「２０００才の犬に命令されたから・・」ディスコの台頭、パンクミュージック
の流行、そしてスタジオ５４など、当時の流行も人々を加熱させる良い材料だったはず。
そんなヒートアップした摩天楼の下で、少しずつ歯車が狂い始め、そして暴走
していく人々が不気味だ。浮気性の夫は自分のせいと努力する、ミラ・ソルビーノが
意地らしくてカワイイ。ナイスバディ・見せびらかしドレスも彼女が着るとグッドです。
前回のも見てね！
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