2002/2/25号

今回のイチ押しは、単純に私の大好きなジュリア・ロバーツの作品だから(自爆)。
だって、好きなんだも〜ん! 

アメリカン・スウィートハート  監督:ジョー・ロス  出演:ジュリア・ロバーツ、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ
Amrica's Sweetheart  2001年 アメリカ映画
グウェンとエディは世界中の映画ファンの憧れのカップル。二人が出演する映画はどれも大ヒットし、二人は「アメリカン・スウィートハート」と呼ばれていた。しかし、グウェンの浮気が原因で、エディはキレてバイクで二人のデート現場に突っ込み,危うく大惨事に。それが原因でエディは病院に収容されてしまう。その後、グウェンは何本かの映画に出演するが,どれも大コケ。しかし、エディとグウェンの共演した埋もれた作品が急遽上映される事になる。クビにされかけていた宣伝マンのリーが、この映画のキャンペーンに急遽抜擢される。そして彼はグウェンの妹であり,彼女の付き人でもあるキキに、エディの仲を取り持つように依頼するが、実はキキはエディに恋をしていた・・・。
私評:何を考えていたの? 考えてはいけない事よ・・・。 ジュリア・ロバーツが大好きな私は彼女をスクリーンで見るだけで大満足。今回は大女優の付き人で、しかもロマンスには縁のない、ちょっと地味な女役でしたが,さすがはジュリア!見せる所は見せます!いつものあの笑顔に私はKOされました。この映画でめちゃ目立っていたのは、ミセス・ダグラスことキャサリン・ゼタ・ジョーンズ。タカビーでわがままで、超自己チューなイヤミな女なんだけど、私はなぜか憎めなかった。それもキャサリンの魅力なんでしょうね。そして今回もダメ男を好演するジョン・キューザック。そしてこの作品では制作,脚本も手がけているビリー・クリスタルはすごいテンションの高さでした。ハリウッドの裏舞台もちょっと垣間見る事ができたのですが、私たち映画ファンはあんな風に宣伝に乗せられているんでしょうね。この映画の主演はもちろん,ジュリアなのですが、今回はキャサリン嬢に食われてしまっていたかも??ストーリーも思ったとおりのハッピーエンディングですが、こういうラブ・コメはこれで良いのだ!ジュリアファンの私は、かなりこの映画をエコ贔屓してます(笑)。
 ぼくの神さま  監督:ユレク・ボガエヴィッチ  主演:ハーレイ・ジョエル・オスメント、ウィレム・デフォー
Edges Of The Load  2001年 アメリカ映画
1942年、ナチス占領下のポーランドの小さな村。ユダヤ人の子供ロメックは、一人で親元を離れこの村にやってきた。そしてポーランド人の親子の家に,親戚という名目で住むことになった。最初はそこの家の兄、そして村の子どもたちに苛められる毎日だったが、いつしかその家の弟トロに慕われるようになる。村の神父のアイデアで、イエスの12使徒の役を演じ,彼らを知るという授業で、トロは自らイエス・キリストを演じたいと申し出る。その日以来、トロの中の何かが変わってしまう。一方、ロメックは村の少女マリアと幼い愛を育む。しかし、この村にもナチスの手は伸びてくる・・・・

私評:ボクはこの夏を一生忘れない。そしてボクを救ってくれたトロを・・・ハーレイ・ジョエル・オスメント主演の新作は、なんとも悲惨な物語だった。戦争もの、そしてナチスとユダヤ人の映画というと、どうしてもこんな映画になってしまうのでしょうね。少年少女の目の前で次々と起こる悲惨な事件。それらを目の当たりにしながらも、一生懸命な子どもたちがなんとも痛々しい。イエスの12使徒のゲーム以来、自分を救世主だと信じ込み、変な行動を起こすトロを演じるのは、ハーレイ君より幼いリアム・ヘス少年。彼がまた、すごい演技力です。この映画の中では,はっきり言ってハーレイ君を食ってしまっています。そして彼が最後にとった行動は、涙・・・・のはずなんですが、私はあまりに残酷なストーリーなんで、落ち込んで溜息が出てしまいました。村の神父役はこれまた、ぴったりのウィレム・デフォー。映画の前にこの作品に協賛しているユネスコの人が舞台挨拶に立った。今の日本は本当に平和で良いけれど、世界のどこかではこの映画のように悲惨な思いをしている子どもたちがいる事を忘れないでいて欲しい。平和だからこそ、平和の大切さ、そして生命の尊さを今一度噛み締めて欲しい。この映画にはそんなメッセージも込められているのでしょう。
エネミー・ライン  監督:ジョン・ムーア  主演:オーウェン・ウィルソン、ジーン・ハックマン
Behind Enemy Lines  2001年 アメリカ映画
海軍のエリートパイロットのクリスに、言い渡された次の任務は,ボスニアの上空から撮影をする事。そこは非武装地区であったにも関わらず、大量の武器が隠されていた。その証拠写真を撮った直後、彼の乗った戦闘機はミサイル攻撃に遭い、撃墜されてしまう。彼が不時着した所はなんと敵地のど真ん中。そしてそこからクリスの必死の逃亡が開始される。しかし、そこで彼が見たものは、目を覆いたくなるようなセルビア人による虐殺行為だった。敵の執拗な追跡をかわし、数々の危険を潜りぬけ、クリスは救出地点へと向かうが・・・・。

私評:これは危険な救出作戦だ。辞退するものはここで立ち去れ・・・・。ジーン・ハックマン扮する司令官がめちゃカッコイイ・・。主演はオーウェン・ウィルソンなんだけど、私はジーン・ハックマンに目が行ってしまった(笑)。オーウェン・ウィルソンってあまりパッとしないような気がするのですが、けっこう大作に出てますよね。「アルマゲドン」「シャンハイ・ヌーン」「ホーンティング」にも出てるけど、どれも印象が薄い。それと彼の鼻がめっちゃ気になるんですけど・・。まあ、そっちの話は置いといて・・・、映画自体はすごい迫力シーンの連続で面白かったです。冒頭の戦闘機とミサイルのチェイス、地雷の中の突破などすごい迫力だった。ストーリー自体はリアルな感じがしないので,それが逆にエンターテイメント作品として楽しめる要因なのかも?映像もスローモーションや早廻し、コマ落としの他にも、縦横無尽なカメラアングルが面白い。こういうアクション映画は、やっぱりこのように動きのあるカメラが良いですね。でも、この映画の予告編は見せすぎ。見所のシーンの大半が予告編でネタバレされてる。それでも1時間40分しっかりと楽しめましたよ!
カタクリ家の幸福  監督: 三池崇史  主演:沢田研二、松坂慶子、西田尚美
Katakuri-ke No Kouhuku  2001年 日本映画
リストラされたサラリーマンのカタクリマサオは妻のテルエ、息子のマサユキ,娘のシズエ、シズエの娘ユリエ、そして父親のニヘイと人里離れた山奥でペンションを営んでいた。近いうちに大きな道路ができると信じて・・。しかし、客足はさっぱりだった。ある日、やっと客がこのペンションにやってきた。喜びいっぱいの家族だったが、その客は次の朝、死体で発見される。初めてのお客が死んだなんて・・・。世間に知れる前に埋めてしまう事にした。次にやってきたのは関取と少女。しかし、その二人も翌朝死体で。この二人も埋めてしまえ!そんなある日、やっと道路が開通するという知らせが入る。しかも、死体を埋めた池の近くを・・・・

私評:お前のやさしい真心が、俺の心のよりどころ〜♪・・・・韓国映画「クワイエット・ファミリー」を日本映画の鬼才三池崇史がリメイクしたのがこの作品だ。しかもただのリメイクじゃない!なんとミュージカル!?私はめちゃ評判が悪い韓国版オリジナル「クワイエット・ファミリー」が大好きなので、けっこう楽しみでした。でも今回,この映画を見に行こうと思った一番の理由は、単純に西田尚美が出演しているから。ちなみに彼女が出演している映画は全部映画館で見てます!(ちょっと自慢??)映画の方はどうかというと、実にアヤシイ映画でした。しかし、この無謀な映画によくこれだけのキャストが集まったもんです。主演の沢田研二,松坂慶子の夫婦ははまり役かも? 特に沢田研二はかなり,壊れてます(笑)。おじいさん役が丹波哲郎。今回は歌います!踊ります!!そして謎の男リチャードを演じるのが忌野清志郎(演技下手過ぎ!!)。ちょっと捻くれた息子役が武田真治。でも、チョイ役なのにめちゃ笑えたのがTVの中に登場する竹中直人。三池監督の映画は面白いんだけど、長〜い!!今回も後半はちょっとダレテしまった。映画館ではこの映画のサントラを買い求める輩がいましたが,私は・・遠慮しておきます。まあ、私的には西田尚美をスクリーンで見るという目的が果たせたので、良しとしましょう! 
沈みゆく女  監督:リン・ストップケウィッチ  主演:モリー・パーカー、カルム・キース・レニー
Suspicious River  2000年 カナダ映画
カナダのバンクーバーの田舎町のモーテルに勤める主婦のレイラ。病弱な夫とはあまり上手く行っていない。ある日、仕事中に宿泊客に部屋に誘われて依頼、彼女は有名になり、宿泊客から求められれば、宿泊料金の$60と同じ料金で、男を満足させていた。そんな時、ゲイリーという男が泊まりにやってきた。ゲイリーはレイラに夢中になり、この街を一緒に出ようと申し出る。彼女の前にたびたび登場する謎の少女。彼女はいったい??そしてある日、いつものように客の部屋を訪ねたレイラは、男に殴られレイプされてしまう。それを聞いたゲイリーは、その男の部屋に出かけ彼を殴りつけてきたという。以来、レイラもすっかりゲイリーの虜になってしまう・・・・

私評:料金は60ドルよ。でも、それだけの価値はあるはず・・・・この映画の監督のリン・ストップケウィッチ&主演のモリー・パーカーと言えば、あの死体を愛し死体とのセックスに耽るという問題作「キスト」のコンビ。「キスト」は私の理解を越える世界だったのですが、妙に印象的だった。この「沈みゆく女」も不思議な魅力のある映画だった。宿泊客との情事は(実際セックスをするわけではなく,フェ●で抜くだけ)彼女にとっていったいなんなのか?金なのか?それともただ単に淫乱なのか??その答えは映画の後半に赤裸々に描かれます。彼女の前に現れる不思議な少女との関係が、徐々に物語の確信へと導いてくれます。そして彼女の前に現れたゲイリーという男に段々とのめり込んで行く。彼は彼女の心の中に潜む,ある欲望を穿り出していく。しかし・・・。禁断のエロスは、もしかしたら誰もが心の奥底に秘めている、究極の欲望なのかもしれない??主演のモリー・パーカーがすごく良いです。もし、彼女以外の人がこの役を演じたら、すごく嫌いな映画になってしまうかもしれない。後半の意外などんでん返しは見事だった。


前回の記事も読んでね〜!



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