2003/1/19号

週末にまとめて映画を見たので、ひとまずアップしておきます。
今年は飛ばしてます。でも、見たい映画を全部見切れていないんです・・・ 

運命の女  監督 :エイドリアン・ライン  出演:リチャード・ギア、ダイアン・レイン
Unfaithful  2002年 アメリカ映画
今週のイチ押し:NY郊外に住む主婦のコニーは夫と息子との3人暮らし。何の不満も無い幸せな生活を送っていた。ある日、強風の中息子の誕生日プレゼントを買いに街に出たコニーは一人のミステリアスな青年と出会う。そして何気なく彼の部屋に上がってしまう。危険な匂いを嗅ぎつけたコニーはその場を去った。しかし、彼のことが忘れられず好奇心からふたたび彼を訪ね、あっという間に関係を持ってしまう。夫を愛しているが故の罪悪感に苛まれながらも、コニーは彼との関係からなかなか抜け出せずにいた。そしてそんな妻の浮気に夫のサムは気づいていしまう。探偵を雇った彼は妻と若い男が楽しげに街を歩いている写真を見せられショックを受ける。そして彼は浮気相手の男の部屋のドアをノックした・・・
私評:うちに来て手当てをしたら?大丈夫、僕は凶悪犯じゃないよ・・・エイドリアン・ラインというと「危険な情事」や「ナインハーフ」というちょっとエロチックな作品が有名ですが、私はどうしても「フラッシュダンス」の監督って感じがするんですよ。でも、あの映画のジェニファー・ビールスもけっこうエッチだったけど・・。この映画のテーマはずばり「不倫」。私は不倫は肯定しませんが、思い切りは否定もしません。この映画のコニーもそうですが、ほんのちょっとしたきっかけが火種になって泥沼に足を突っ込んでしまう可能性は誰でも持っていると思うんですよ。彼女が若い男に溺れていく様はかなりリアルだったな〜。しかも、エロい!初めて関係を持った日の帰りの電車で、情事を思い出しながら悶えているダイアン・レインの超〜色っぽいこと・・・。いっぽうサムを演じるリチャード・ギアもすごく良いんです。今まで逆の立場で女性をブイブイ言わせる男なら何度も演じてきた彼が、真面目な男を演じているところが面白い。この辺りも監督の狙いなんでしょうね。そしてコニーを魅了するフレンチ男がオリヴィエ・マルティネス。彼も良いんですよ。最後の最後に主役の夫婦が車の中で語るシーンは強烈でしたね。一つの歯車が狂ったためにここまで落ちてしまう。「危険な情事」を見て不倫は止めようと思った男がいっぱいいたでしょうが、この映画で女性の不倫も減るかも??
 
黄泉がえり  監督:塩田明彦  出演:草g剛、竹内結子、石田ゆり子
Yomigaeri  2002年 日本映画
今週のイチ押し:熊本県、阿蘇山の周辺で死者が黄泉がえりるという事件が起こる。最初に現れたのは58年前に森でいなくなった少年だった。しかも、死んだ当時のままの子供の姿で・・。この事件の調査を依頼された厚生省の担当官、平太は元々こちらの出身。さっそく、調査を開始するが謎は深まるばかり。しかも、黄泉がえって来たのは彼だけではなかった。死者が続々と生き返り家族の元に帰ってきた。平太は幼馴染の葵を訪ねる。彼女は一年前に恋人を亡くしていた。平太から事件のことを聞いた葵は密かに死んだ恋人の復活を願った。続々と黄泉がえる街の人々に動揺しながらも、平太は冷静に調査を続けていた。そして黄泉がえる人たちの間に、ある共通点を見出す・・・・
私評:人を愛する想いが、蘇えらせるのか???・・・・過去に死んだ人が生き返ってくるという奇跡。なんだかとってもSFチックだし、SMAPの草g君が主演だし・・と、あまり期待していなかったのですが急にこの映画を見ようと思ったのが監督が塩田明彦だったからです。前作の「害虫」、ビデオ作品の「ギプス」そして月光の囁き」とかなりアヤシイ映画を取り続けてきた塩田監督ですが、映像の美しさ、そして的確なストーリーてリングが印象的でした。そう考えるとこの映画って塩田監督らしくないのですが・・・、映画は素晴らしかった。特撮を交えた美しい映像、そして登場人物の描き方の上手さはさすがでした。はっきり言って、なぜ人々が黄泉がえるのかという答えは明確にされていません。しかし、そんな事はどうでも良いのです。この奇跡が人々に何を与えるのか?それをしっかり見届けましょう。また、葵が持っている秘密にはちょっとビックリさせられた。そういう展開にするのか〜!草g剛は彼独特の実直そうなキャラが上手く表現できていて良かったです。そして竹内結子も私的にはすごく良かったです。二人の長回しのシーン(病院のシーンや最初に葵の部屋を訪ねるシーン、そしておでん屋のシーン)はけっこうアドリブが多かったと思うのですが、自然な感じ。そしてビックリしたのが歌手のRUIという役で登場の柴咲コウ。歌も彼女自身が歌っているのですが、めっちゃ上手い・・。CD買っちゃいました・・・。
ウォーク・トゥ・リメンバー  監督:アダム・シャンクマン  出演:マンディ・ムーア、シェーン・ウェスト
A Walk to Remember  2002年 アメリカ映画
ノースカロライナの港町に住む青年ランドンは母親と二人暮し。両親の離婚以来父親を憎み、そして母親にも反発ばかり。不良仲間と楽しそうに毎日を過ごしているが将来の夢も希望もなかった。彼とは逆に厳格な父親に育てられ強い信念を持っているジェイミー。彼女の母親は自らの命と引き換えに彼女を産み落としたのだ。ある日、ランドンは事件を起し罰として演劇部への参加と慈善活動を命ぜられる。そこでランドンはジェイミーと初めて出会う。最初は避けあっていた二人だったが、運命は二人の距離を少しずつ縮めていく。そして二人はいつしかお互い愛しあうようになる。しかし、ジェイミーは不治の病に冒されていたのだ。ランドンは愛の言葉と引き換えに、この絶望的な告白を聞かされたのだ。それでも彼は、たとえ短くてもジェイミーとの一緒の時間を生きようと決意する・・・・
私評:限られた時間を穏やかに生きたかったのに・・・あなたが現れた・・・いや〜、この映画にも泣かされました。不治の病でヒロインが死んでしまう映画って幾つも見たけど、この映画のヒロインマンディ・ムーアはすごく良かった。もちろん、シェーン・ウェストも良いから、この映画を見ているうちに二人の事がすごく好きになってしまったのです。それゆえ悲しいラストはもう号泣・・・。でも、不思議と辛さや悲しみを引きずることなく映画館を出る事ができました。それは二人の愛が真っ直ぐだったからですね。ちょっとおセンチになりすぎかもしれないけど、こんなピュアな愛もあるかもしれないと、信じてみたくなりました。ランドンの母親役がダリル・ハンナ。彼女も高校生の母親役が板につく歳になってしまったんですね・・・。「スプラッシュ」だったのに・・。劇中でかかるマンディ・ムーアとジョナサンフォーマンのデュエット「Someday We'll Know」とマンディの歌う「Only Hope」がめっちゃお気に入り。さっそくサントラを買いました・・・。
Company Man  監督:ヴィンチェンゾ・ナタリ  出演:ジェレミー・ノーザム、ルーシー・リュー
Cypher  2001年 アメリカ画
モーガン・サリバンはある会社の面接に来ていた。彼は産業スパイになることを決意し、多国籍企業デジコープ社の社員となる。彼はスパイとしてジャック・サースビーという名前を与えられ、各地に飛んではコンベンションに潜入し盗聴器で情報を送っていた。次第に彼はジャックになりきっていく。そんなある日、彼の前にリタというミステリアスな女性が現れる。そして彼女の口から驚愕の事実を聞かされる。実はデジコープ社の真の目的は任務というカムフラージュをしながら、彼に薬剤を与え洗脳し、真のスパイとして世界に送り込む事が目的だという。その後、モーガンはリタの言葉を裏付けるような事実を次々と目撃する・・・・・
私評:覚えておいて。あなたはジャック・サースビーじゃない。モーガン・サリバンなのよ・・・・めちゃ面白かった〜。 次々と変わっていく展開。それこそどんでん返しに次ぐどんでん返しで、最後になるほど!と落とす辺りのシナリオは素晴らしい。終始、モノクロっぽい映像が近未来っぽい感じを醸し出す。(これは『マイノリティー・レポート」でも使われている手法ですね。でも、こちらの映画の方が先に作られている)そのほかにもSFチックな映像、そして強烈なフラッシュバックなど、ワクワクするような映像も次々と現れます。この辺りは「キューブ」の監督ヴィンチェンゾ・ナタリって感じがしますね。しかし、この映画は1年以上も前に作られていたんですね。「キューブ」を面白いと思えた方には絶対オススメの映画です。フラッシュバックの中に答えが含まれているので、動体視力に自身がある方はぜひトライしてください。主演はジェレミー・ノーザム。普通のおっさんって感じがこのストーリー上ではすごく良いです。そしてヒロインのルーシー・リューもミステリアスな感じがして良かった。ちょっと「チャーリーズ・エンジェル」とかぶるシーンがあったけど・・・(笑)SF・ミステリー好きにはタマラン映画ですよ。
アウトライブ  監督:キム・ヨンジュン  出演:シン・ヒョンジュン、キム・ヒソン
OUTLIVE  2000年 韓国映画
元朝末期の中国。両親を亡くし叔父に育てられたジナはソルリという少女と出会い。淡い恋心を抱く。二人は長い時間を掛けて真の愛にたどり着く。しかし、彼女は蒙古族の将軍である父親によって紹興へと連れて行かれてしまう。ジナは悲しみに打ちひしがれるが叔父と一緒に剣術の鍛錬に励んだ。ある日、叔父が何者かによって襲われた。死ぬ直前、叔父はジナに彼が高麗人ユ・ジャンオクの息子である事、そして彼は無敵の剣術を記した「飛天神記」を持っていたために命を狙われた事を次げた。その書はジナの家に代々継がれてきたものだった。「飛天神記」を受け取ったジナは早速刺客に襲われる。そして彼は父親を殺した男の招待を知るのだった・・・・・
私評:ソンはあなたの子供なのよ・・・・2年以上も前に公開された韓国映画がようやく日本で公開。韓国ではかなりヒットをしたらしいのですが、日本ではヒットしないでしょう。この映画のオリジナルは韓国の人気コミック。そういう土壌があったから韓国ではヒットしたのです。日本でも刊行されているようですが私は全然読んでませんでした。シナリオはちょっと分かりづらい部分もありましたが、最終的には愛を貫き通す男の悲しい物語。しかし、この映画はやっぱり映像を楽しむ映画ですね。香港から呼んだ「少林サッカー」のワイヤーチームがバックに付き、しかもアメリカのILMも特撮に協力している。それゆえ、戦闘シーンの迫力はめちゃめちゃすごいですよ。ただ、私はキャラクターに魅力が感じられなくて、今ひとつノリが悪かったです。初日に行ったので、韓国の激辛インスタントラーメンをプレゼントしてもらいました。でも、私は辛い食べ物はダメなんです・・・(泣)


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