今回の映画のラインナップは、全然一貫性がないです。 どんな映画も拒まずに見ている私の姿勢???
1998年 : スペイン映画
監督 : フリオ・メデム
主演 : ナイワ・ニムリ、フェレ・マルティネス、
二人の出会いは衝撃的だった。 父の死を知らされ森に駆け込んだ少女アナとサッカー
ボールを追い、やはり森へ入り込んだ少年オットー。 再会は意外なかたちで訪れた。
アナに恋をしたオットーがその気持ちを書き込み飛ばした紙飛行機が、オットーの父親と
アナの母親を結びつけてしまったのだ。 義兄妹となった二人は両親の目を盗み逢引を
重ね続けるがオットーの実母の死を境に家族のバランスは崩れ始める。 一度は離れ離れに
なったものの、またしても二人は運命の意図に引き寄せられるかのように北極圏の国
フィンランドを目指す・・。
私評:恋愛映画にセオリーを求めてはいけない。この映画の二人の出会いは”運命”と言う
一言で片付けられてしまっている。しかし、それ以上に何が必要なんだろうか?
二人の出会いから17年間は、ドラマチックな奇蹟や偶然がいっぱい。二人の名前が
”偶然”前後どちらから読んでも同じだった言うこと。そんな二人のピュアで大胆な
”秘密”の描き方が好きです。そして圧巻はフィンランドの白夜。沈まない太陽の元で
再会を果たそうとする二人を奇蹟が引き寄せて行く。ラストの捉え方は人それぞれ違うでしょう。
でも、私は肯定派。美しい映像と繊細な物語は、心に深く刻み込まれました。
1998年 : フランス映画
監督 : フランシス・ヴェベール
主演 : ティエリー・レルミット、ダニエル・プレヴォスト、エドガー・ジブリィ
編集者のピエールは毎週水曜日のリッチな友人たちとの晩餐会が待ち遠しくて
しょうがない。その一風変わった晩餐会のルールは簡単! こいつは!と思える
奇人を同行し、その中で誰が一番変な奴かを競うこと。みんな必死に探し回って
いる。そんなときピエールはピニョンという男を紹介される。とにかく喋り捲り、
話し出したら何も目に入らず自分の世界に入ってしまう。
ピニョールを自宅に呼んだピエールはさっそく、彼のお馬鹿さをテスト。しかし、
想像を絶するバカぶりにピエールはパニックに・・。 ピニュールが口を開く
たびに事件はどんどん膨れて行く・・・。
私評:この映画にはやられた! 笑いのツボが日本人向けなんでしょうね。登場人物の
セリフのやり取りの妙に感服しました。 物事を修復しようとすればするほど傷口が
ドンドン広がって行く展開はまさに抱腹絶倒。 この映画に関しては多くは語るまい。 見てご確認を!!
1999年 : 香港映画
監督 : ヴィンセント・コク
主演 : ジャッキー・チェン、スー・チー、トニー・レオン
台湾のレストランの娘プウは夢見る少女。ある日、彼女は海でビンに入った
手紙を拾う。友達のイルカのにも薦められ(?)そのビンを流した人に会うため、
一人香港に旅立った。しかし、そのビンを流したのはゲイのヘアアーチストの
アルバート。ガックリと落ち込む彼女は、ある日、アルバート仕事で船の上の
撮影を手伝っていると、豪華なクルーザーの上で格闘をしている男を見つける。
居ても立ってもいられなくなった彼女は、彼を救出するがボートは離れ小島に激突。
二人は一夜を過ごし、お互いを意識し始める。彼の名はチェン。リッチな
ビジネスマンだ。 プウは彼を運命の人と信じ、アタックを開始する・・。
私評:なんだか、くすぐったくなるようなラブストーリーでした。ジャッキーも今回は
格闘好きな(この辺がジャッキーらしい)ビジネスマン。ちょっと違和感があったけど
まあ、良いでしょう。 ビックリしたのがトニー・レオン。チェンとプウの恋の橋渡しを
するオカマの役だった。 なんで〜?? この映画は見終わった後が、とても爽やか。
もちろん恋の行方も、楽しかったけど悪い人が一人もいないんです。彼を落とし
入れようとする友人、その友人に雇われた格闘家。でもみんな良い人。
香港版「プリティー・ウーマン」は、きっと見る人をほのぼのさせてくれます。ジャッキーのアクションは控え気味
です。そちらを期待して行くと、肩透かしですよ。 最後にプウ役のスー・チーは美人じゃないけどとてもキュート。
日本でもファンが増えるんじゃないかな??
1999年 : イギリス映画
監督 : マイク・パーカー
主演 : アレッサンドロ・ニボラ、リース・ウィザースプーン、ジョシュ・ブローリン
小さな町のレストランで。ニックとブライスは酒を煽っていた。そこに現れた一人の
女。ニックは気を利かせて二人を残し、家に帰った。その夜、ブライスから電話が・・。
「とんでもないことになった。 助けてくれ!」。 彼女とベッドを共にした後、彼女の
態度は豹変。 レイプで訴えると言い出したのだ。どうして良いか分からなくなった
ブライスは彼女を殴り監禁してしまう。事情を聞いたニックは「彼女を脅そう」と一人、
彼女の元へ・・。ニックを見上げた女の口から、意外な言葉が・・。 完璧なはずの計画の
メッキがドンドン剥がれていく。 しかし、彼らの知らぬ企みがまだ、用意されて
いた・・・。
私評:こいつは面白いですよ。上に書いたオープニングでちょっとビックリ。
どんどん深みにはまって行く物語も最高です。93分間と言うけっこう短い映画ですが、
どんでん返しに次ぐ、どんでん返しで、クライマックスを迎えます。 話しのオチは
ちょっと笑えるかな? リース・ウィザースプーンはめっちゃキレイですね。
「カラー・オブ・ハート」の時の彼女とは一味もふた味も違う妖艶で、しかも従順な可愛い女を演じています。
しかし、この映画、試写会だと言うのに開場の入りは70%。 面白い映画なのに・・・。
1999年 : イタリア映画
監督 : アル・パッセリ
主演 : クレイ・ロジャース、シャロン・トゥメイ、マイケル・ボン
舟遊びに興じていた、男女5人。 しかし、予備のガソリンを忘れてしまったため
海の上で迷子になってしまう。 折りしも訪れた雷雨。 絶望感の中、必死でボートを
漕いでいると何体もの人間の死体が・・・。ビックリした彼らはまた、夢中で漕ぎ
始める。そのとき海上に明かりが見えた。 それは大型クルーザー。 さっそく
クルーザに乗り移ったが、船の中には人っ子一人居ない。 そして何やら怪しい研究が
行われていたような実験室で、彼らは見たこともない生物を発見する。
船の中を徘徊する、謎の生物Xは少しずつ彼らを追い詰めはじめた。 ひとり、そして
またひとり。 Xの犠牲になって行く・・・。
私評:思わず、鼻で笑っちゃうシーンがたくさん。 思いっきり低予算のホラー映画です。
「映画史上に残るショックシーンの連続!」といううたい文句にだまされてしまった。
(笑)でも、製作した人たち、そして役者たちが少ない予算の中で四苦八苦しながら
も、一生懸命作ったんだろうな〜という、そんなパワーは感じられます。
一番笑ったのは86分という、短い映画なのにインターミッションが入ったこと
(ほんの数秒ですが・・)。俳優座の音響が悪いのかもしれませんが、音が割れて
ましたね。でも、金髪美人のヌードシーンのサービスショットは良かったです(爆)。怖い映画を期待して
見に行ったらいけません! と言うか、見たいと思わない人がほとんどですかね・・・。