新年早々、飛ばしてます。 今週も良い映画に出会えました〜。 こいつぁ、新年から〜、縁起がイイねぇ〜。
1999年 : オフィスシロウズ
監督 : 中江裕司
主演 : 西田尚美、村上淳、登川誠仁、平良とみ
久々に故郷の島に戻って来た奈々子。フェリーの上で見かけた謎の老紳士がなぜか気になる。
そして船酔いに苦しむ若い青年。 島に着くとおじぃとおばぁが迎えに来てくれていた。
さっそく本家にご挨拶に行くと歓迎の歌で祝福してもらった。 おじぃの三線そして
アイルランドからやって来たフィドル弾き、謎の街角ミュージシャンアブジャーマー、
とにかくこの島には音楽が溢れている。 ある日、いつもの通りおじぃにランチを
届けたあと、ナビィおばぁが寄り道をしたいと言いだす。そこは60年前にナビィと
恋仲にあったサンラーの家族の墓だった。 島を追い出されたサンラーの替わりに
墓を守って来たのだ。そこでナビィの目の前に現れたのはなんと、そのサンラーだった。
私評:イイですね〜、この映画は。人間は本来こうでなくちゃいけないという
メッセージみたいなものも感じた。都会の喧騒で疲れ果て、仕事も辞めた奈々子は
まさに私たち。 それに引き換え村の人たちはなんともおおらかに、そして幸せに
生きてるんです。また、そんな中で人々をより一層和ませる音楽がイイです。
琉球音楽+オペラ+ひょっこりひょうたん島+マイケル・ナイマンというめちゃ
くちゃな取り合わせが絶妙のハーモニーを醸し出します。おじぃ役の登川誠仁さん
が良いですね。「ランチは12:30ね。」そして三線で爪弾くアメリカ国家。
笑って笑って、しみじみして。 西田尚美はお気に入りです〜。
1999年 : 東宝映画
監督 : 高松信司
声の主演: ラサール石井、森尾由美、ともさかりえ、伊藤四郎、小松政夫
銀行強盗から取り上げた時限爆弾を持って逃げ惑うのはご存知亀有公園前派出所の
両津勘吉。 バスを奪い取り、白バイの本田を使いやっと人気のないところへ・・。
爆発の寸前、彼の前に現れ次元装置を切ったのはFBIから派遣された爆弾処理
のエキスパート星野リサだった。 その直後から都内で時限爆弾による建物の
破壊が続いた。犯人はインーターネットで予告を叩きつけた弁天小僧。リサと両津は
2度の試みをするがいずれも失敗。しかし、そのことでビルのオーナー品田虎三(
通称シナトラ)の悪行が暴露された。しかし、そんな事ではめげないシナトラは
弁天小僧の名前を利用し、自らのビルに多額の保険をかけ爆破しようと目論む・・。
私評:コミックの方もたまには読んでましたが、そんなに大ファンと言うわけでは
ありません。でも、これはけっこう楽しかった〜。 設定がウチの近所と言う事も
あるし上野、有楽町辺りも登場しますすからね。地理をよく知っているとラストの
ロケットのくだりはけっこう面白いです。マンガなんでナンセンスな事は仕方ない
のですがその中に妙なリアリティが同居していて、それがまた楽しいです。
東京にお越しの際には亀有にもぜひ、お立ち寄りください。 中川が乗ってた
フェラーリF50は本物の音だよね・・、たぶん。
1998年 : ドイツ映画
監督 : ビビアン・ネーフェ
主演 : ハイノ・フェルヒ、アグライア・シスコヴィッチ、ゲデオン・ブルクハート
ウエイトレスのエヴァは売れない画家の夫と二人の子供のため働き詰。 しかし、
態度の悪い客に切れてしまい、店をクビになってしまった。悪い事は重なるもので
夫のルイスは、バリバリのキャリアウーマンとヴェニスへ浮気旅行。そしてエヴァは
夫の後を追うことを決心。 しかも、浮気相手の夫ニックを誘拐して同行させること
にした。しかも、彼はレストランで彼女に悪態をついた男だった。ドイツから
イタリアはヴェニスまでの珍道中が始まった。子供アレルギーのニックは何度も
逃走を試みるがその度にエヴァの機転で失敗に終わる。 旅を続けるうちにだんだんと
距離が近づいて行く二人。 そしてついにヴェニスに到着した。
私評:ドイツ映画にまたやられました。 それも良い意味でね。
私のような観客が
単純に喜べるエンディングに向って映画は突き進んで行きます。子供たちがまた、
カワイイんでそこもポイントが高いです。最初は犬猿の仲だったエヴァとニックが
少しずつ心を通わせていく過程も月並みなんだけど、好きだな。道中で見れる、
雪山の頂、ヴェニスの街並、ロードムービーの醍醐味の一つの美しい景色も楽しめ
ました。お気軽に見て、楽しめる映画だと思います。
1999年 : アメリカ映画
監督 : トニー・ブイ
主演 : ドン・ズオン、グエン・ゴック・ヒエップ、チャン・マイン・クオン
ソーイ・ブイ、ハーヴェイ・カイテル
ベトナムのホーチミン市。インテリのシクロ、ハイはある日男から逃げてきた美しい娼婦
と出会う。彼はその日から彼女の虜。彼女商売で使うホテルの前で彼女を待ちつづける・・
蓮積みの為に雇われたキエン・アンは、ふと口ずさんだ歌が主人の興味を引き誰も会った
事のない主人に呼び出される。彼は病で人目を避けて生活をしていた・・。
元米兵のジェイムズは今日もホテルの前に座り込み、ベトナム戦争の時にこちらの
女性との間にできた娘を探していた。そして最後の夜、ついに彼は・・・。
ストリート・キッズのウッディは貧しいながらも逞しく、ガラクタやたばこを観光客に
売りつけ生活をしていた。しかし、ある日、彼の商売道具一式が入った木箱が盗まれてしまう。
必死に探す彼に付きまといはじめる、彼よりもっと小さな子。彼(彼女?)は空き缶を集め
生活をしていた・・。 4つの話しが交錯しエンディングに向って行く。
私評:一言、美しい〜! 映画の最初の方で蓮売りの少女が初めて蓮の池(沼?)に
連れて行かれるシーンで、彼女の「ウワー!」と驚く表情のあとに映し出された光景、
雨に煙る街並み、見るからに蒸し暑そうな炎天下、不似合いなブランドのネオン、
そして圧巻はチラシの表紙にもなっている火炎樹の花が舞う道。どれもベトナムならではの
光景でした。こんな文化の中で一人浮いているハーヴェイ・カイテル。しかし、彼こそがベトナムが今、
追い求めている近代化の象徴であり、今なお心に残る戦争のしこりなのかもしれませんね。でも、映画の
中でベトナム戦争を引きずっているのはハーヴェイだけ。ベトナムの人は誰一人、その事には触れていない。
ストリートキッズの話はちょっと可愛そうだった。昨年フィリピンに行ったときにまさに、こんな少年がいた。
私が泊まるホテルの前で毎日、たばこを売りに来る。 しかも1本だけ。 そしてそれに火をつけてくれる。
夜はレストランで花を売っていた。私が滞在した一週間毎朝、彼からたばこを買っていました。この映画を
見ててついその子を思い出してしまった。
1999年 : アメリカ映画
監督 : デニス・デューガン
出演 : アダム・サンドラ−、ジョーイ・ローレン・アダムズ
コール&ディラン・スプラウス、ロブ・シュナイダー
大学を卒業した後も、ダラダラと定職を持たないソニー。そんな彼に愛想を尽かし
GFのバネッサも去ってしまった。そんな折、彼のルームメイトのケビンを訪ね
一人の少年がやってくる。実はケビンがかつて一夜を共にした女の子供らしい。
中国への出張に出かけた彼の替わりに面倒をみようと言い出したのは、なんとソニー。
実は彼は子育てをしているところを、バネッサに見せ、自分の株を上げようと目論んで
いたのだ。しかし、バネッサはさっさと次の男に乗り換えていた。ソニーのユニークな
生活に徐々に馴染んで行く少年。いつしか二人の間には固い絆が・・・
私評:笑えました。映画の最初の方でなんともタイミングの悪い男を演出するのですが
それがめちゃ笑える。おねしょもゲロも新聞紙で片付ける。いたずらも、やりたい放題。
立小便なんて当たり前。 でも、そんな二人がみるみる仲良しになって行く。もちろん、
ナンセンスな話しなんですが、ちょっとホロリとさせられました。今回も脇役人が
面白いです。違法労働の配達人、ベビーシッターをさせられるゲイのカップル、
ホームレスはなんとスティーブ・ブシェミー。 笑ってください〜。