2001/1/15号

今週も映画をたくさん見ました。 珍しく邦画を2本も見てしまった。

深紅の愛 DEEP CRIMSON  監督:アルトゥーロ・リプステイン 主演 : ダニエル・ヒメネス・カチョ、 レヒナ・オロスコ
Deep Crimson  1996年 フランス・メキシコ・スペイン映画
今週のイチ押し作品! 看護婦のコラルは一人で二人の子供を育てていた。ある日文通で知り合ったニコラスと出会う。シャルル・ボワイエファンの彼女は、彼に良く似たニコラスにひと目惚れをしてしまう。しかし彼は孤独な女性を狙っては金を巻き上げる結婚詐欺師。しかも、前妻を殺していたのだ。そんな彼の素性を知った上でもコラルの思いは変わらず、彼のために二人の子供まで施設に預けてしまう。最初は毛嫌いをしていたニコラスもコラルの深い愛に打たれ、彼女を受け入れる。 そして二人は結婚詐欺を続けていく・・・。  

私評:太っている事がコンプレックスの中年女とカツラがないと何もできない結婚詐欺師のカップル。 見た目はどうにも気持ち悪いカップルなのですが、彼らの「アブノーマル」なんだけど、深い愛に心を打たれた。この映画の面白さは、もちろんこの二人の不思議な関係でもあるのですが、被害者の女たちの描かれ方も実に面白い。普通シリアルキラーの映画だと、なんとなくクールでドライな感じがするのですが、この映画はユーモアに溢れている。(時折、メッチャ暑くるしく感じるけど・・) コラル役のレヒナ・オロスコがすごく印象的。 なんだかとても気持ちの悪い女で、「こんな女にはどんなに愛されても私はゴメンだ」と思いながらも、だんだんと憎めなくなってくる。 行く先々で殺人を重ねて行く二人の末路は・・・・・。 ラストにコラルが言うセリフがなんとも皮肉だが、良いセリフだった。 そしてラストシーン「深紅の愛」を意味するシーンにはうならされた。 いや、これは拾い物の映画でしたよ。

 レッド・プラネット  監督 : アントニー・ホフマン    主演 : ヴァル・キルマー、キャリー・アン・モス
Red Planet  2000年 アメリカ映画
私評: これは面白かった〜。 近未来の地球の環境はことごとく破壊され、人類は滅亡の危機に瀕していた。そこで新たな移住先に選ばれたのが火星。人類は火星地球化計画に乗り出した。 そして初めて人類が火星に降り立つ時が来た。しかし、火星に到着する直前、ソーラーフレアに遭い宇宙船は壊滅的な打撃を受ける。やっとの思いでクルーたちを脱出ポッドで火星に届けた船長は、一人船の修復を。そして火星に降り立ったクルーたちがそこで目にしたものとは・・。今回この映画に付いてはあまり良い評判を聞いていなかったので、キャリー・アン・モスが見れれば良いかな?くらいの軽〜い気持ちで見たのが良かったのか、私はすっかり楽しんでしまった。 キャリーは期待通りの演技と美しさ。マトリックスのトリニティとちょっとカブるのですが・・・。 そして脇役のテレンス・スタンプとトム・サイズモアがめっちゃカッコイイ〜。 二人とも良い見せ場があるしね。 唯一、ヴァル・キルマーがイマイチだったんですよね。凝りに凝った映像と、そして見た事もない飛行船、ロボット。 宇宙からの火星の映像も、すごく美しかった。 それもすごくスピード感があるので映画もダラダラせず、2時間近い映画がとてもさくさくと運びました。 かなり気に入ってしまいました。
シベリア超特急2  監督・主演 : 水野晴郎 主演 : 淡島千景、草笛光子、竹田高利
Siberian Express 2  2000年 韓国映画
私評:私はこう言う映画も結構好きですよ〜。第2次世界大戦前夜の満州。ヨーロッパ情勢を視察した山下将軍はシベリア鉄道で帰路に着いたが、爆破事件が発端で満州菊富士ホテルで足止めを食ってしまう。そこに居合せたのは、何やら訳ありの同乗者たち。 その夜、乗客の一人田宮が殺害される・・・。 11分の長回し撮影、有名な『階段落ち」の再現、羅生門の告白シーン・・、映画好きが、思わず膝を叩くようなパクリのシーンが続々と出てきます。しかし、この映画の一番の見せ場は主演の女優たちの演技。ちょっと悪乗りしすぎるくらいのオーバーな演技がすごく良いんです。まさに火花を散らすと言った感じの名女優たちの競演が私はとても面白かった。草笛光子は幾つなのか知りませんが(でもかなりのお歳ですよね)、華麗にタンゴを踊って見せたし! しかし、そんな素晴らしい演技合戦の中で、水野晴郎がめっちゃ下手な演技で、思いきり映画をぶち壊していきます。(笑) 私的にはこれがおかしくておかしくて・・・。 映画のパンフレットを買ったら、中にパート3&4のチラシが入っていました。ちなみに3はアクション映画だそうです。中国人の少女役の須藤温子ちゃんが可愛くて、この映画のポイントアップしています。(笑)
ザ・セル  監督 : ターセム 主演 : ジェニファー・ロペス、ヴィンス・ヴォーン
The Cell  2000年 アメリカ映画
私評:若い女性ばかりを狙う猟奇殺人事件が連続して起こる。誘拐された女性はガラスの箱に閉じ込められ、じわじわと水を足され、ついには溺死させられてしまう。しかし、8人目の犠牲者が誘拐されると、FBIのカールは犯人を割り出し、ついに彼を捕らえるが彼は意識不明の状態だった。ジュリアの居所を調べるため他人の脳に入り込める特殊な機械を開発した会社の心理学者のキャサリンを訪ねる。 そして彼女は殺人鬼の精神世界へと入っていった・・・。 SFXバリバリのサイコホラー。しかも主演はジェニファー・ロペス。私の中でこの映画の期待度はめっちゃ高かったんです。そしてあの予告編の素晴らしさ。 この映画はいわゆる見せる映画です。 視覚的な部分では凝った映像を次から次へと見せつけられ、圧倒されてしまった。また、この映画のもう一つの売りである石岡暎子の衣装も(私はよくわからないけど)すごいらしい。でも、この映画の一番のウイークポイントは脚本。せっかくの面白い題材なのに、すごくテンポが悪いし、ラストの展開はいただけない。 すごくもったいない作りでした。主演のジェニファー・ロペスはやっぱり美しい。もちろんスタイルも抜群だし、良い目の保養になりました。 ちなみに”CELL”の意味するところは「小室」みたいな意味(つまり、被害者が閉じ込められたガラスの箱)と、生物の細胞(つまり、深層心理の中枢)みたいな意味があるらしい。 チラシには「脳(セル)へ」って書いてありますね。 
郡上一騎  監督 : 神山征一郎  出演:緒形直人、岩崎ひろみ、加藤剛、林隆三
Gujou Ikki  2000年 日本映画
私評:久しぶりに骨太な日本映画を見た。時は江戸時代の中期。美濃の国は郡上藩で一揆が起こった。郡上藩主が藩財政のほころびを農民への重税に振り替えたからだ。八幡城下に集まった農民の嘆願書が届き、家老の免状を手に入れた農民は一見落着と思いきや、翌年再び検見取りという重税を申し付けられる。ついに農民たちは江戸へと上り直訴に出るが・・・。 この後も簡単には物事は進まず、幕府が訴状を受理するまでには、紆余曲折があります。実話だけにこの辺りの展開はちょっとイライラしますが、当時の農民のあまりの無力さに同情した。主演の緒形直人演じる定次郎は我が身を粉にして、そしてどんな拷問にも屈しない、丸腰で体当たりをしていく主人公を熱演していた。理不尽な守の行動には本当に腹が立ちます。最後も勝つには勝ったけど・・・。 昨日見た「シベリア超特急」が日本の女優の競演なら、この映画は男優の競演。緒形直人、古田新太、加藤剛、林隆三、前田吟、永島敏行、篠田三郎・・・。素晴らしい俳優陣ですね。一揆のシーンではエキストラに3500人も集めたという。それだけにスゴイ迫力です。こんなに素晴らしい映画なのに、都内では新宿の単館。 昨日からやっと銀座シネパトスが追加されました。最近こういう時代劇もすっかり下火になってしまったのが寂しい限りです。 「シベリア超特急2」のポイントを上げた須藤温子ちゃんがこの映画にも出ていました! 


前回の記事も読んでね〜!



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