2004年最初のレビューは、年越しオールナイトで見た新作3本。
どれも面白かったです!!イチ押しは私らしく、怖い作品を・・・
ゴシカ | 監督:マシュー・カソビッツ | 出演:ハル・ベリー、ペネロペ・クルス | |
Gothika | 2003年 アメリカ映画 | ||
今週のイチ押し:森の奥深くに建つ「女子刑務所の精神病棟」。ミランダは今日も患者の一人クロエの話を聞いていた。ミランダは優秀な精神科医であると同時に、何でも論理的に答えを導こうとする堅物でもあった。それゆえクロエが語る「悪霊によるレイプ」は彼女の単なる妄想と信じていた。ミランダは病院を営む夫と裕福で幸せな毎日を送っていた。しかし、ある大雨の夜、ミランダは車の運転中に道に立ちすくむ少女を発見する。その少女は体中、傷だらけだった。そして少女にミランダが手を触れた瞬間、ミランダは意識を失ってしまう。気づくとミランダは精神病棟の個室に軟禁されていた。彼女はなんと夫を惨殺し逮捕されたのだ。しかし、彼女には何の記憶も残っていない。それからも少女の影はミランダを脅かす。しかし、少女がミランダに向けて送っていたメッセージを得て彼女はある真実に向けて行動を始める。そしてそこに隠されていた真実とは?そして、Not Aloneのメッセージの意味とは??・・・・ | |||
私評:「怖い??」「いいえ、そんな事はないわ」「そのうち、きっと」・・・・ダークキャッスル印の作品らしいスピーディーな展開に私は最初からドキドキハラハラ。しかし、今回はホラーテイストだけでなく、精神病院の恐ろしさみたいなものも感じました。そしてこの映画のキーワードである「Not Alone ひとりではない」の意味する事が、どんどん変わっていき最後にある事件に辿りつきます。この辺りは、まさにサスペンスのノリなんですね。でも、この映画はけっこう怖いです。突然現れる金髪の少女は心臓に悪いです。それが何度も登場するんです・・。主演は「チョコレート」でオスカーを獲ったハル・ベリー。めちゃ美しい彼女が訳のわからない恐怖に追いかけられます。しかし、逃げながらも徐々に核心に近づいていく。今回の彼女はとにかく走る走る・・。アクションシーンも随所に見せます。そしてほとんどノーメイクのペネロペ・クルス。ちょっと不思議な女役なのですが、それがまた様になっている。そしてもっとアヤシイ男ロバート・ダウにー・Jr。今回はミランダの同僚という設定です。監督はフランス人のマシュー・カソビッツ。彼は先日「ミッション・クレオパトラ」で役者として登場したのを見たばかり。監督としては「クリムゾン・リバー」以来になります。しかし、この映画の中で幾つか疑問も残っているのですが、それを差し置いてもめちゃめちゃ楽しめました。 | |||
ミスティック・リバー | 監督 : クリント・イーストウッド | 出演:ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケビン・ベーコン | |
Mystic River | 2003年 アメリカ映画 | ||
25年前、近所に住むジミー、ショーン、ダニーの3人は路上で遊んでいた。そんな時、ジミーの提案で道路の乾きかけのコンクリートの上に自分たちの名前を刻むことに。しかし、その現場を大人が見ていた。腰に手錠をぶら下げた男と車の男。ふたりは3人の行為を咎め、ダニーを車に乗せその場から去った。そしてダニーはそのまま行方不明になってしまう。何もすることが出来なかったジミーとショーン。数日後、ダニーは保護されるが、彼がその数日間の間に男たちにされた事は誰も口には出来なかった。そして現在、ショーンは刑事となり、ジミーは乾物屋を経営、そしてダニーは過去の事件も手伝ってか無口な男になっていた。そんなある日、ジミーの長女ケイティが行方不明になる。残された彼女の車、夥しい血痕。そして彼女の遺体が発見される。犯行があったその夜、ダニーはケイティを酒場で見ていた。そしてその夜、彼は見知らぬ男を滅茶苦茶に殴りつけ血まみれになっていた。しかし、彼はあまりの興奮からその状況をよく覚えていなかった。ショーンの捜査が始まるが、ジミーも自ら犯人探しを始める・・・・・ | |||
私評:本当のことを言え!言えば殺さずに見逃してやる・・・・・こんなに辛い話だとは思いませんでした。少年時代に変なわだかまりからしこりを残した3人が、年月を経て再び交錯するとき、思わぬ悲劇が起こるのです。映画の展開は実に淡々としていて、シーンの繋ぎもゆっくりとブラック・アウトしていく。大音響もなく映画館の物音が聞こえてきそうなほど静寂が続く。しかし、それらは私にずっと緊張感を保たせた。それはひとえにクリント・イーストウッドの演出のうまさでもあり、3人の主人公の演技力でもあるのでしょう。本当に最後まで目が離せませんでした。そして映画のクレジットが終わり明かりが点いた時、何ともいえない遣る瀬なさがこみ上げてきました。主演の3人はちょっと危ないけど娘をこよなく愛するジミーをショーン・ペン、刑事となりこの事件を追いながらある葛藤にさいなまれるショーンにケビン・ベーコン、そして過去の心の傷に苦悩しながらも地道に生きるダニーをティム・ロビンス。最高のトリオでしょう!しかも、ショーンの同僚は「マトリックス」のローレンス・フィッシュバーン、ジミーの妻役は「ライフ・オブ・デヴィッド・ゲイル」のローラ・リニー、ダニーの妻役は「ポロック」でオスカーを獲ったマーシャ・ゲイ・ハーデンという超豪華なメンバー。彼らが魅せてくれます。そして事件の真相に辿り着いた時、きっと多くに人が私と同じ気持ちを抱くに違いない・・・ | |||
レジェンド・オブ・メキシコ デスペラード | 監督:ロバート・ロドリゲス | 出演:アントニオ・バンデラス、ジョニー・デップ | |
Once Opon a Time in Mexico | 2003年 アメリカ映画 | ||
過去の陰惨な戦いを経て、エル・マリアッチは人々の死を、無駄に流される流血を、そして愛する者の死を目の当たりにしてきた。今ではその身を隠し、ひっそりと暮らしていた。しかし、そんな彼を引っ張り出したのはCIAの捜査官サンズだった。彼はエルに麻薬カルテルのボスが企んでいる大統領暗殺計画を阻止するよう依頼する。しかも、その実行犯はエルが個人的な恨みを抱いているマルケス将軍だったのだ。エルは彼が信用する二人ロレンゾとフィデオを訪ね協力を求める。幾重にも張り巡らされた罠、そして入り組んだ人間関係。サンズの本当の目的とは??そしてエルは復讐を遂げる事が出来るのか?そして決戦の日である死者の日がやってくる・・・・・ | |||
私評:Are you Mexican or Mexican't ?? ・・・・アントニオ・バンデラスは色々なキャラを演じてきましたが、私はこのシリーズのエル・マリアッチが一番好き。めちゃめちゃクールでポーズの決め方もキザで、そしてカッコいいんですよ。今回も銃撃戦のド迫力シーンはもちろん、体を張ったアクションシーンをノー・スタントで行います。そしてサルマ・ハエック!今回はエルの回想シーンで登場するのですが、迫力のアクション&お色気で私の目を楽しませてくれました。彼女の最初の登場シーンは最高!!そしてとってもアヤシイ、ジョニー・デップ。3本の腕を扱う悪徳CIA捜査官。しかも、最後はあんな目に遭って・・・。その他にも見るからにアヤシイ、ウィレム・デフォー、そしてさらに輪をかけてアヤシイ、ミッキー・ロークなど悪役たちも要注目!!そしてフリオ・イグレシアスの息子、エンリケ・イグレシアスも映画初登場。ロドリゲス・ファミリーのダニー・トレホ、チーチ・マリンも、もちろん登場します。四の五の言わず、このカッコイイアクションに酔いましょう。 | |||