残暑が厳しいですが、皆様いかがお過ごしですか?? 今週も充実したムービーライフを送った
私です。しかし、このジャンルの広さは我ながら感心・・・。うむうむ・・・。
1999年 : アメリカ映画
監督 : カーティス・ハンソン
主演 : マイケル・ダグラス、トビー・マグワイア
ロバート・ダウニー・Jr
大学教授のグラディ。彼は作家としてもかつては天才作家ともてはやされたが次の作品は短篇のつもりで書き始めたが、七年掛りで書きつづけていて未だエピローグを書けないでいた。しかも、3人目の妻は家出、不倫相手は妊娠とまったくついてない。大学で毎年開催される作家のパーティ「ワードフェスト」も控えており憂鬱な日々を送っていた。しかし、そのパーティに参加したグラディの教え子ジェームズが巻き起こした災難により、グラディは人生最悪の週末を送ることになるが・・。
私評:1回目は寝てしまったので、結局2回見に行きました。(笑)ワンダーボーイとは人生の早い時期に栄光を手にした人を言うそうです。この映画の場合、早くに栄光を手にしてしまったが故、残りの人生をその肩書きのプレッシャーに潰されそうになる男とこれからまさに手に入れようとする若者の話。とても爽やかな映画でした。マイケル・ダグラス=キャサリン・ゼタ・ジョーンズの夫のイメージが最近は強いですが、彼はやっぱりダメ男が似合う。この映画のマイケルは本当に可愛そうなくらいにダサいんだけど、そこがまた良いんです。トビー・マグワイアは、また違う魅力を見せてくれました。ちょっと妖しいウソつき少年。そして私の好きなロバート・ダウニー・jrが・・、笑わせてくれます。
2000年 : アメリカ映画
監督 :
主演 : ウィノナ・ライダー、アンジェリーナ・ジョリー
一人の少女が病院に担ぎ込まれた。彼女の名前はスザンナ。苛立ちと不安から逃げ出すため発作的にアスピリンを一瓶とウォッカを飲み干したのだ。そして彼女は療養施設に入れられてしまう。そこで診断された病名は“ボーダーラインディスオーダー(境界性人格障害)。病棟では絶えず監視の目が光り、病院のあり方に疑問を持ち始めるスザンナ。そして病棟で出会ったちょっと危険な少女リサ。彼女との友情の中で、自分の中に足りない何かにも気づき始める。しかし、二人で病院を抜け出し、病棟を退院した少女の家を訪ねたとき,事件は起こった・・・。
私評:精神病患者の一番の問題は,自分を病気と思っていないこと・・、と言う1節を何かで読んだことがあります。しかし,その境は非常に微妙。特にこの映画に登場する多感な少女たちは,それぞれの辛いバックグラウンドがトラウマになっている。それゆえ、そんな少女を演じることはとても難しいはず・・、なのに、この映画の女優陣は素晴らしいです。ノニーとアンジェリーナはもちろん、彼女を取り巻く病棟の女性たちはそれぞれの個性を確実にそして大胆に演じています。また、前半部分でスザンナの精神状態の空想と現実で行ったり来たりする演出は秀逸!主演二人は好対照でありながらも、ある部分で共有する力強さ、そして脆さを持っている。この二人のアンサンブルは絶妙です。特にアンジェリーナ・ジョリーの捨て鉢にさえ見える、思い切った演技は最高。アカデミー賞受賞も、頷けます。ちなみにこの映画のパンフレットは小さくて、しかも包帯が巻きつけてあると言う変り種。一応スキャンしましたので,ご覧になりたい方はこちらから・・・。
1999年 : アメリカ映画
監督 : ジョエル・シューマカー
主演 : ロバート・デ・ニーロ、フィリップ・シーモア・ホフマン
ウォルトは元警官だが早期退職をし,今はホテルに一人住まいをしている。彼は警察時代には誰もが認めるヒーローで、今もスマートな生活をしていた。同じホテルに住むラスティはゲイ。ウォルトが最も毛嫌いする人種だ。昼間から派手な衣装のドラッグクイーンが部屋に集まり、彼の指導の元,歌のレッスンに励んでいる。ある日、そのホテルを何者かが襲撃した。ウォルトは昔取った杵柄で逮捕をしようとするが、脳卒中で倒れ右半身が不随になってしまう。それまでのスマートでマッチョだった彼は、身も心もボロボロになるがリハビリに必死に励む。そしてリハビリには歌のレッスンが良いと聞いた彼は、不本意ながらもラスティを訪ねる。最初はお互いに毛嫌いしていた二人の間に、何かが芽生え始めた・・。
私評:めっちゃ面白かったです〜。こんな面白い映画なのにあまりにも扱いが粗末で悲しい。この映画もデ・ニーロとフィリップの絶妙なアンサンブルが見物です。ちょっと痛々しいくらいのデ・ニーロの演技をフィリップが持ち上げては落とし、また,持ち上げて・・と大奮闘。また、とてもカワイイ一面も見せてくれます。サスペンスもこの映画を盛り上げます。クライマックスのアクションシーンでも、フィリップは大活躍で、完全にデ・ニーロは脇役みたいでした。エンドクレジットでは二人が歌う変な歌のシーンが、延々と流れ耳にこびりついてしまった。(笑)もうひとつ、見て欲しいのがデ・ニーロの踊るタンゴ。 めっちゃカッコイイですよ〜。
2000年 : 日本映画
監督 : 篠原哲雄
主演 : 深田恭子、加藤雅也、黒澤優
手塚学園演劇部の山崎由子が校舎の屋上から身を投げた。遺書代わりに残されていたのは彼女が書いた「青い瞳の天使」の台本だった。演劇部の部長の真知子は、親友の遺した台本の公演を学園祭の出し物として上演することになった。真知子は友人と偶然アクセスしてしまった学園のホームページで不可解のものを見つける。民数記29章・・・。友人の治子は死んだ由子が遺した台本のフロッピーで同じモノを見たという。しかし、その治子は何者かによって殺されてしまう。「青い瞳の天使」とは実際に手塚学園にいたドイツ人教師と音楽教師の悲恋を描いたもの。80年前の事件との関わりは? しかし、第2、第3の被害者が現れ、影で糸をひく何者かの魔の手が真知子にも・・・。
私評:一昔前、角川映画で薬師丸ひろこや原田知世らが演じた学園ドラマが復活した感じです。深田恭子は初主演作と言うこともあり、色々な部分で足りない演技を初々しさと溌剌とした動きでカバーしてました。赤川次郎の作品はこういう未来を嘱望されている少女たちの通過作。薬師丸は「セーラー服と機関銃」「探偵物語」原田知世は「愛情物語」「早春物語」、渡辺典子もたくさん出てますね。赤川氏特有の軽さと小粋なミステリーは映画向きかもしれませんね。教師役の加藤雅也がめっちゃカッコイイ。あんな先生がいたら,モテモテでしょうね。気合いを入れてみるとちょっと空振りしてしまうかもしれませんが、お気楽に見れれば楽しい作品だと思います。同時上映「仮面学園」
2000年 : 日本映画
監督 : 犬童一心
主演 : 伊勢谷友介、池脇千鶴、加藤武、唯野未歩子
新人のホームヘルパー、古代なりすが次に回されたのは日暮里歩という80歳の老人の家。かなり頑固なじいさんらしい。しかし、日暮里さんは自分を20歳の青年だと思っているらしい。どうやら彼が通う大学に、なりすそっくりの女性がいて彼女をマドンナと慕っていた彼は、なりすが毎日家に来てくれるというので大喜び。一方、なりすも恋に悩んでいた。夢の世界に入り浸りの日暮里さんと、現実の世界で恋に悩むなりす。落ち込むなりすを、なんとか励まそうと大学の友人に電話を掛けまくるが・・。そしてだんだんと現実と夢のギャップに気づき始める日暮里さんは、なりすにプロポーズをする・・・。
私評:すごく,残酷な大人の童話です。老いた自分をどこかで捨てて来てしまった日暮里さんが最初は滑稽で笑えるのですが、だんだん居たたまれなくなってくる。なりすが自分の所に来たと言う時点で、自分は夢を見ていると勘違いするのですが,どれが夢でどれが現実なのかを実感し始めたとき、一番残酷な現実が待っているのですから・・。原作の漫画を読んでみたいです。映画の作りは,イマイチなところもありますが、それを補うシナリオの素晴らしさ、そして強力な脇役がドラマを引き締めます。そしてほのぼのとした展開の中、突如流れるラップ・ミュージックが意外とマッチしてます。
1998年 : アメリカ映画
監督 : ジャミー・ブランクス
主演 : ジャレッド・レト、アリシア・ウィット、レベッカ・ゲイハート
ニューイングランドのペンデルトン・カレッジで教鞭をとるウェクスラー教授は都市伝説(アーバンレジェンド)についての講義をしていた。ルールを知らない者が犠牲者になると・・。最初の犠牲者はミッシェル。そして第2、第3と次々と犠牲者が出る。カレッジに通うナタリーは一連の殺人事件に関連性を見出すが、学園は彼らの死を事故として扱い隠蔽を図ろうとする。また、お気楽気分の生徒たち。しかし、殺人鬼の魔の手は確実の彼らに伸び、新たな犠牲者を呼ぶことに・・・。果たして犯人は誰か?
私評:最近のホラー映画の残酷描写はもう、ある意味限界まで来ていますよね。刃物が体に刺さるところをカメラが見据えるなんて,ちょっと前だったら信じられなかったけど、今は当然のカット。そうなると、どうやって見せ場を作るかは、手口しかないです。その点、この映画は凝ってましたね。車にロープを縛り付けて・・・のシーンや、ルームメイトのエッチと勘違いするシーンは、笑えるけど妙に頷ける。うんうん。この夏公開された「TATARI」「カット」「最終絶叫計画」(これはホラーか??)と制覇しましたが、一番は「TATARI」2番がこの映画かな? 教授役のロバート・イングランドは素顔でもやっぱりフレディ・クルーガーに見える。(笑)しかし、この映画は2年前の映画。 何で今ごろに日の目を見たのでしょうね?