5/23号(邦画編)
忘れることのできない名画の数々。世界中で作られた素晴らしい映画の数々を
ご紹介します。作品の選定は私の独断と偏見です。
少なくとも私の心に深く残っている映画は誰かの心にも響くはずです。
松竹映画
監督 : 大林宣彦
主演 : 尾美としのり、小林聡美、樹木希林
ふるさとの尾道に久しぶりに帰ってきた一美。 幼馴染の一夫との再会を
喜んでいた。 二人がふざけながら歩いていたお寺の階段でそれは起こった。
二人が重なるように階段から落ちると、何と二人の体が入れ替わってしまったのだ。
思春期の男の子と女の子はお互いに、分からない事がたくさん。
翌日から、ガキ大将だった一夫は一転して大人しい男の子に、
そして女らしかった一美は男言葉で暴れまくる。 色々と障害を乗り越えてきたが
ついに一夫の中の一美が切れてしまう。(私、死にたい!)
又、悪いタイミングで一夫の父が仕事の都合で尾道から横浜に引っ越すことになる。
残された時間は、後わずか。 二人は元に戻れるのか?
私評: この映画は好きだな〜。設定も面白いけど、やっぱり特筆すべきは
主役の二人の演技でしょう。 一夫役の尾美としのりの、内股で歩く姿や「イヤイヤ!」なんて
言葉遣いが妙に合ってたりする。 又、一美役の小林聡美はもっとすごい。 蟹股の自転車こぎ、
男の子との喧嘩シーン(志保美悦子をも、ぶっ飛ばすパワー)。 最高です。
この映画以来、私はずっと小林聡美ファンです。 大林監督得意の、尾道ロケで市内観光もできるしね。
ちなみに最初の尾道3部作「時をかける少女」「さびしんぼう」そして「転校生」はみんな好きだな。
松竹映画
監督 : 黒木和雄
主演 : 勝新太郎、 原田芳雄、 石橋蓮司
夏の暑さで、蒸せ返すような江戸の町。 行き場のない夜鷹と浪人が
行き交うだけのひなびた街で、何者かによって夜鷹が次々と殺される
夜鷹の用心棒をしていた赤牛弥五右衛門には、ただならぬ事態だ。
また、ふっとこの街にやってきた荒巻源内。 彼は夜鷹のお新と
以前は良い仲だったのだ。 そしてそんなお新を密かに想う浪人母衣権兵衛。 また、長屋には孫座衛門とその娘
おぶんが住んでいた。 そんなある日、おぶんが慕う太兵衛が夜鷹切りを目撃し、切り殺される。 おぶんは
犯人探しのため自ら夜鷹のなりをして、夜の町に佇む。 犯人は旗本・木幡の一味だった。
源内を疎ましく想う木幡は、お新を囮にして源内をおびき出す。 そして集まったのは4人の浪人。
木幡の軍勢120人を切りまくる!
私評 : 明治維新を目前に迎え、侍が時代遅れになりそうなそんな時代背景の
かっこいいチャンバラ映画だった。 腕は立つけど怠け者で、酒浸りの原田義男(源内)
腕っ節と勢いで、相手を切りつける赤牛(勝新太郎)。 居合抜きでしか刀を振れない権兵衛(石橋蓮司)。
そして武勇伝ばかりで本当は怖がりな孫座衛門(田中邦衛)。 こんな浪人たちのキャラが本当に生きてる。
ラストの切り合いはすごいぞ〜。 特にかっこいいのが石橋蓮司。 居合抜きしかできないので、一回づつ
刀を鞘に収めなくてはならない。 でも、それが様になってる。 勝新もラスト敵のボス(中尾彬)を討つシーンが
印象的。 女優陣もお新役の樋口可南子、 おぶん役の杉田かおるが良い味出してます。