4/25号


忘れることのできない名画の数々。世界中で作られた素晴らしい映画の数々を
ご紹介します。作品の選定は私の独断と偏見です。
少なくとも私の心に深く残っている映画は誰かの心にも響くはずです。


 ストリート・オブ・ファイアー(Street of Fire)

 監督 : ウォルター・ヒル
 主演 : マイケル・パレ、 ダイアン・レイン、ウィレム・デフォー

 激しいロックのビートに乗ってロック・クイーン”エレン・エイム”のコンサートが始まった。
 真紅のドレを身にまとい狂おしく歌う彼女のセクシーな声は、会場を揺るがす。
 しかし、同時に野獣の血をも呼び起こしてしまう。 コンサートホールの乱入した
 ストリートギャングの一団により彼女は誘拐されてしまう。 そしてついにあの男が
 街に帰ってきた。 危険な香りを漂わせ、しかもエレンの昔の恋人トム・コーディが。
 相棒に雇った女、マッコイとエレンのマネージャービリーを引き連れ彼女の奪回に
 向かう。 
  


 私評:  めちゃめちゃカッコイイ映画だった。 トム・コーディの男臭さ。 ダイアン・レイン演じるエレン・エイムのカッコ良さ。
      そして悪役なのにめちゃめちゃカッコイイウィレム・デフォー。 変な理屈はいらない。 ロックのビートと
       バイオレンス、そして燃え上がる愛。 青春を行きぬく主人公たちはたとえ目指す道は違っても、いつも何かを
      求め、燃え尽きようとする。 もちろん、音楽は最高! 「今夜は最高!」「あなたを夢見て」など、サントラ盤も
      ヒット曲のオンパレード。 気分良くなりたい人は、93分間をこの映画とともに過ごそう! 辛いことなんか
      忘れてしまう。 
      



 俺たちに明日はない(Bonnie & Cryde)

 監督 : アーサー・ペン
 主演 : ウォーレン・ビーティ、 フェイ・ダナウェイ、ジーン・ハックマン

 1930年代。大恐慌の吹き荒れるアメリカを舞台に、銀行や店を襲って暴れまわる
 ボニー&クライド一家の破滅型人生。 伝説の強盗、ボニーとクライドは、 アメリカを
 旅しながら強盗を続ける。 彼らの悪名はアメリカ中に轟いたが、その反面彼らは
 伝説の人物となって行く。 警察との何度にもわたる銃撃戦をくぐりぬけて来た
 彼らもついには、追い詰めらてしまう。 いっしょに行動していた兄を殺され
 相棒の身内が彼らを警察に売る。 二人の愛が結ばれこれからと言う時なのに、
 警察の集中砲火により二人は蜂の巣にされてしまう。 
 壮絶なラストシーンは、いまや伝説となった。


 

私評 : ウォーレン・ビーティ&フエィ・ダナウェイという、二人の取り合わせが最高だ。
      大金を稼いでご満悦のときも、警察との銃撃戦で血まみれのときも、彼らはいつもポジティブ。
      悪いのは社会さ! 俺たちは正しい! 映画の途中のシーンで、銀行に家を乗っ取られた農夫に
      銃を渡し、もとの彼の家に向かって銃を撃たせるシーンがある。 そんなやさしい一面があるから
      この二人を本当に好きになれる。また、民衆もそんな彼らをヒーローに祭り上げ、貧しい民衆の
      代弁者として、また民衆の憤りのはけ口として見なされたわけだ。 しかも、彼らは祭りの無礼講のように
      次々と銀行を襲い、警官をあざ笑う。 ニュースや新聞で有名になったとはしゃぎまわる。 うつむいた農民、
      苦虫をつぶしたような警官、しょぼくれた銀行員とは対照的に明るく賑やかだ。 しかし、ラスト、
      やっと結ばれた二人が、これからのまっとうな人生を誓ったとき悲劇は突然訪れた! 
      待ち伏せた警官たちの何百発もの銃弾を体中に浴び、二人は散った。 この衝撃的なラストシーンは
      言葉では言い表すことができない。 あまりに衝撃的で、しばらく息を飲んで身動きすらできなかった。
      一生涯心に残る映画だ。 



前回のを見たい!



I Love Moviesに戻る