12/19号
忘れることのできない名画の数々。世界中で作られた素晴らしい映画の数々を
ご紹介します。作品の選定は私の独断と偏見です。
少なくとも私の心に深く残っている映画は誰かの心にも響くはずです。
1975年 アメリカ映画
監督 : ノーマン・ジェイソン
主演 : ジェームズ・カーン、ジョン・ハウスマン、モード・アダムス
西暦2018年、世界は6つの大企業体に管理コントロールされていた。 もはや
人々には何の心配もなく、もちろん犯罪など存在しない完全な生活がそこにはあった。
しかし、そんな人々の虚脱感と闘争心を満たす残酷なゲームがそこにはあった。 その名を
「ローラボール」。 円形のトラックのローラースケートをつけた男たちに向けて発射される鉄球。
それを奪い敵のゴールに叩き込む。 あらゆる格闘技を用い、ゲーム後には必ず死傷者が
何人も出ていた。 ローラーボールのスーパースター、ジョナサンの所属するヒューストンは
連戦連勝。 しかし、彼の全ての行動、生活は全て企業のシナリオなのではないか? そんな
疑問を抱き始めたとき、彼を抹殺する指令が下される。 しかも、ゲーム中に・・。 各チームの
つわものが彼の首を狙って、次々と襲い掛かる・・・・。
私評: 昔、日米対抗ローラーゲームと言う番組があって、私はめっちゃ燃えながらTVに
釘づけになっておりました。 ローラーボールはそのゲームのもっと上を行く恐ろしいゲーム。
いつも死と隣り合わせだ。 ヒーローはジェームズ・カーン。 この頃は良く見かけたけど、最近は
さっぱり顔を見てないですね。 彼の殺戮のために次々と送り込まれる刺客。 それに立ち向かう
ヒーロー。 良くあるパターンですが、このローラーボールと言うゲームの発想が何より面白かった。
シュワのバトルランナーも、ベースの話はなんとなくこの映画に似てますね。 最近DVDも発売されたので
見なおして見る良い機会かもしれません。 今は無き。テアトル東京のネーム入りパンフレット。
1972年 フランス映画
監督 : ジャン・ピエール・メルビル
出演 : アラン・ドロン、カトリーヌ・ドヌーブ、リチャード・クレンナ
クリスマスで賑わうパリ。銀行の前に4人の男が並んだ。 さっと覆面をつけた3人は
手際良く銀行を襲撃。 札束をバッグに詰めた。 その時一瞬の隙を見て出納係が
ピストルを発射。 マルコに命中した。 マルコを病院に担ぎ込んだものの長くは置いては
おけない・・。 その頃警官のコールマンにヘロインがリスボン特急で国外に運び出されると
言う情報が入る。 強盗団の一人シモンもこの情報を入手し、2重の儲けを狙って列車を
ヘリで追いかけボルドーを出たあとの20分近い直線コースで列車を襲うことを計画する。
早朝のボルドーでヘロインの運び人マチュを捕まえたコールマン。 しかしその直後、シモン
のヘリ作戦によりヘロインは強奪されてしまう・・。コールマンは銀行強盗で瀕死の重傷を
追ったマルコの身元を割りだし、仲間のシモンの存在を知る。 シモンの女、カティを張る
コールマン。 そしてついにその男は現れた・・。
私評: 当時のフランスで大人気のアラン・ドロンとカトリーヌ・ドヌーブの共演と言うだけで
話題性は十分だったが、映画自体も最高のサスペンスに仕上がっている。 警官コールマン
にアラン・ドロン。 主役の彼を食ってしまうくらいインパクトが強かったシモン役はリチャード・
クレンナ。 そして彼の愛人カチェがカトリーヌ。 追うドロンと彼を欺き、次々と犯罪を重ねる
クレンナの息詰まるチェイスがこの映画の見所です。 ラストのクレンナもカッコイイ。 アラン・ドロンも
もちろんカッコイイが、この映画ではリチャード・クレンナに軍配が上がりました。