9/20/2004


忘れることのできない名画の数々。世界中で作られた素晴らしい映画の数々を
ご紹介します。作品の選定は私の独断と偏見です。
少なくとも私の心に深く残っている映画は誰かの心にも響くはずです。

ショーシャンクの空に  監督:フランク・ダラボン  出演:ティム・ロビンス、モーガン・フリーマン
The Shawshank Redemption  1994年  アメリカ映画
銀行員のアンディは妻と愛人を殺した疑いで無実の罪を着せられ刑務所へと送られた。かたぎの銀行マンだったアンディは数々の屈辱や暴行を受けるが、刑務所内でのそういった事件は暗黙の了解だった。そんなアンディに優しく手を差し伸べたのが黒人の「調達屋」レッドだった。彼は何度も仮出所の申請を出していたが、その都度却下されていた。しかし、苛酷な環境の中でアンディは少しずつ自分の居場所を確立していく。かつての職業の特性を生かし、刑務所の職員の資産運用を任されたのだ。そして刑務所職員に貸しを作っては、囚人のための待遇を改善していく。図書館の設立、レコード鑑賞・・・。そしてアンディは刑務所になくてはならない存在にまで成り上がる。そんなある日、アンディの妻殺しの「鍵を握る」男が刑務所にやってくる。アンディは無実を証明するため奔走するが・・・・・・・。

私評:必死に生きるか?それとも必死に死ぬか??・・・すでに名画の中では「踏み絵的」な存在にまでなっているこの映画。公開時はけっこう地味な宣伝だったけど、口コミでどんどん人気が広まっていった。そしてビデオになってこの映画の評価は一気にジャンプアップ。公開から10年以上たった今も、着実にファンを獲得しているでしょうね。この映画の素晴らしさはたくさんあると思いますが、まずは「まったく隙のない脚本」ですね。2時間半という長丁場の映画ですが、一気に最後まで見させる力がある。もちろん、フランク・ダラボン監督の演出も素晴らしい。そしてティム・ロビンス、モーガン・フリーマンのふたりが絶妙の演技を見せてくれる。ティムが演じたアンディは常に希望を持ち続けている。その原動力は最初は「生きること」だったのですが、それが「復讐心」そして「野心」へと変わっていく展開は素晴らしい。しかし、それを体現しているティム・ロビンスは本当にサイコーでした。そしてモーガン・フリーマンの見せ場はラストですね・・(これは言えません)この映画もこれから先の人生で、何度も繰り返し見たい映画のひとつです。

フライド・グリーン・トマト  監督 : ジョン・アブネット  出演:キャシー・ベイツ、ジェシカ・タンディ
Fried Green Tomato  1991年 アメリカ映画
中年の主婦、エブリンは日々の生活に鬱憤が溜まっていた。更年期を迎えストレスは溜まる一方。そんなある日、夫のエドと二人で叔母が入院しているホーム訪ねたエブリンは、そこでニニーと名乗る老女と出会う。話し好きの彼女はエブリンに昔話を聞かせた。それは1900年初頭のアラバマに住んでいた、イジーとルースという二人の女性の物語だった。イジーは少女時代に最愛の兄バディを列車事故で亡くして以来、森の中でひとり暮らしをしていた。そんな彼女の居所を知っているのは使用人の黒人ビッグ・ジョーだけ。そんな彼女に幼馴染のルースが訪ねてくる。ひと夏を共に過ごしたふたりは硬い友情を築き上げた。しかし、ルースはジョージアで結婚にし、イジーはルースとの距離を置くことを決める。我慢ができなくなったイジーはルースを訪ねると、夫の暴力で顔にあざを作った彼女に出会った。イジーは強引にルースをアラバマに連れ戻し、ふたりは駅前に店を構えた。人種も身分もない店は一部で反感を買いながらも大繁盛。ふたりにとっては最高の日々だった。しかし、ルースの夫は彼女を取り戻すためにアラバマにやってくる・・。こうしたふたりの話を聞くうち、エブリンはひと皮向けて自分自身を再び見つめなおす・・・・
私評:人生で一番大切なもの、それは友達よ ・・・・最高の4人の女優が紡ぎ上げる「友情」物語。まったくバラバラのキャラクターの4人が、それぞれのパートで輝きを放ちます。「誰が良い?」と聞かれても「みんな良い」としか答えようがない。彼女たちの人生は決して楽しいだけじゃない。(というか、波乱万丈で辛いことの方が多い)しかし、どれだけ辛い思いをしても最後の拠り所があるというのが、彼女たちの強さなのでしょうね。それが「親友」。私はけっこう、自分の辛さは自分の中に納めてしまうけど、どうしても自分ひとりで立っていられなくなることがあるかもしれない。そんな拠り所は大切にしたいです。そして自分からも手を差し伸べてあげたい。この映画を見るといつも、勇気とパワーをもらえる。本当に素晴らしい映画です。エブリン役は「ミザリー」以上に適役だと思うキャシー・ベイツ。彼女の変化がステキです。ニニー役はジェシカ・タンディ。とても可愛いおばあちゃん。そしてイジー役はメアリー・スチュワート・マスターソン。ボーイッシュでとてもお転婆な感じが好きです。「恋しくて」でもボーイッシュな役でしたね。彼女の作品では「妹の恋人」「バッドガールズ」「マンハッタン花物語」も大好きです。そしてルース役はメアリー・ルイズ・パーカー。私は彼女がけっこう好きなんです。「ボーイズ・オン・ザ・サイド」でもエイズの女性を演じてすごく印象的だった。今回はお嬢様役なのですが、素晴らしい演技を見せてくれます。女性には特にオススメのこの映画。もちろん、殿方にもオススメです。 



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