9/7/2003


忘れることのできない名画の数々。世界中で作られた素晴らしい映画の数々を
ご紹介します。作品の選定は私の独断と偏見です。
少なくとも私の心に深く残っている映画は誰かの心にも響くはずです。

アニー・ホール  監督・出演:ウディ・アレン  出演:ダイアン・キートン、トニー・ロバーツ
The Collector  1977年  アメリカ映画
大都会ニューヨーク。イーストサイドに住むアルビーはしがない漫談芸人。40に差し掛かったこの小男は、どう見ても二枚目ではないのだが、彼の周りには女が集まってくる。こう見えても彼はプレイボーイなのだ。そんなある日、彼は友人のTVディレクターに一人の女性を紹介される。彼女の名前はアニー・ホール。意気投合した二人は、デートを重ね、当然のように一緒に住み始める。二人のハッピーな時間は永遠に続くと思っていた。しかし、二人の生活が始まると、徐々にお互いの粗が見えてくる。いつまで経っても女癖が悪いアルビー。飄々として掴み所がないアニー。そしてついにはアルビーはアニーの男関係まで疑い始める。そんな時、アニーの歌唱力がクラブに来ていたプロ歌手のトニー認められる。そしてトニーはアニーに一緒にカリフォルニアに行こうと誘うのだが・・・・・。

私評:自由な交際をしようと言ったじゃない・・・・・ウディ・アレンは昔から全然変わっていない。この頃からおしゃべりで、理屈っぽくて、見栄っ張りで・・。だけど、彼のこういう演技って男が抱えながらも、口に出しづらい事ばかり。というか、そういう気持ちを誇張して演技している(ように見える)。 しかし、この作品は彼の真骨頂。 風刺が効いた大人のラブ・ストーリーだ。 一筋縄ではいかない男と女の間を、それこそプライドもかなぐり捨てて必死にしがみつくラストは・・・。インテリならではの変なこだわりも、私はすごく面白いと思いました。この作品以降、ウディがこだわり続けているNYという街。彼の作品を追うと、NYの変遷も見れるんですよね。世界で一番ホットな街でも、男と女のいざこざは世界共通。アニー・ホールを演じるのはダイアン・キートン。当時のNYの最先端(?)ファッションもすごく可愛いんですよ。この映画のダイアンて、素のままで演じているという感じがしないんですよ。それもそのはず、主演の二人はこの後、プライベートでも一緒になったのです。ウディ・アレンの映画は、面白い映画がたくさんあるけれど、やっぱり「アニー・ホール」が一番好きかも??

フィールド・オブ・ドリームス  監督 :フィル・アルデン・ロビンソン  出演:ケビン・コスナー、エイミー・マディガン
Field Of Dreams  1990年 アメリカ映画


アイオワ州に住む農夫、レイ・キンセラはある日畑の中で声を聞く。「それを作れば、彼はやってくる・・」彼はその声に導かれるかのように、畑を潰し巨大な野球場を作ってしまう。誰もが、彼を"狂気の沙汰だ"と批難する。しかし、彼はやってきた。そこにやってきたのは1952年に死んだ、伝説のベースボールプレイヤー"シューレス"・ジョー・ジャクソンだった。彼はレイのノックを受けてあらためて野球の面白さを噛み締めていた。そしてジョーは次々と向こうの世界から伝説の野球選手をこの土地に連れてくる。しかし、一方では畑の面積が減ったことにより収穫が減り、ローンを払えなくなるという現実もあった。そんな時レイは新たなお告げを聞く。「彼の痛みを癒せ・・・」・・・・・。
私評:「ここは天国かい??」「いいや、アイオワだ」・・・・この頃のケビン・コスナーは最高でしたね。どの映画を見てもすごく輝いていて。中でも好きなのがこの「フィールド・オブ・ドリームス」です。最初はとんでもない展開に「一体どうなっちゃうの?」って感じでしたが、物語が進むにつれじわりじわりと感動がこみ上げてきた。レイ・キンセラが巻き起こす奇跡もすごくステキですが、この映画は周りの俳優たちがめちゃめちゃ良いんですね。まずは、彼の奥さん役のエイミー・マディガンが素晴らしい。レイの行った無茶が生活を逼迫しても、彼とともに奇跡を信じていて決して辛い顔を見せない。彼女は「ストリート・オブ・ファイアー」の女兵士のイメージが強いのですが、この映画の彼女には女性として惚れました・・。そしてドクター・グラハム(ムーンライト・グラハム)を演じるバート・ランカスター。彼がフィールドのラインを超えてレイの娘(ギャビー・ホフマン:「ボルケーノ」「200本のタバコ」)を救いに来るシーンは泣けたな〜・・。ジョー・ジャクソン役はレイ・リオッタ。そして不遇の作家テレンス・マンを演じるのはジェームズ・アール・ジョーンズ。これらの脇役陣は、脇役とは言えないくらい素晴らしい演技を見せてくれました。そして極めつけはラストのキャッチボールのシーンですね。私もよくオヤジとキャッチボールをしました。すっかり、老人になってしまったオヤジと、今さらキャッチボールはできませんが、この映画のように夢が叶うなら、もう一度色々な話をしながらキャッチボールをしてみたいですね・・・・



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