5/28/2001号


忘れることのできない名画の数々。世界中で作られた素晴らしい映画の数々を
ご紹介します。作品の選定は私の独断と偏見です。
少なくとも私の心に深く残っている映画は誰かの心にも響くはずです。

プライベート・ベンジャミン  監督 : ハワード・ジーフ  出演:ゴールディ・ホーン、ロバート・ウェッバー
Private Benjamin  1980年 アメリカ映画
2度の結婚に失敗したリッチなお嬢様ベンジャミン。しかも、2回目は結婚式の当日に初夜の最中に、夫が死んでしまうという不幸な女。そんな落ち込んだ彼女に、優しい声を掛けたのは人材不足に悩むアメリカ陸軍。入隊後はいきなり迷彩服を着させられ、レズビアンの大尉、好色家の司令官に目をつけられる。 なぜか彼女はどんどん出世して行くが、やっぱり結婚の夢が捨てられなくて・・・。
私評:製作総指揮も兼ねる、ゴールディ・ホーンの代表作です。この映画のゴールディはめっちゃキュートでした。彼女をキュートだと思ったのは決して男だけではないはず。彼女は私の知る限り最高のコメディエンヌです。この映画では得意のボケとお色気を100%出し切っています。本来、女性が嫌がる頭が足りなくて、お色気だけという役を、彼女は逆手にとって最後の最後で女性勝利!という展開に持っていくので痛快です。サディスティックでしかもレズっ気があるというルイス大尉役のアイリーン・ブレナンの迫力も見物ですよ。フランスのプレイボーイ役はリトル・ダーリングで、テイタム・オニールに迫られたアーマンド・アサンテ、司令官役は「12人の怒れる男」のロバート・ウェッバー。 ゴールディの映画初級編としてオススメします。 
郵便配達は二度ベルを鳴らす  監督:ボブ・ラフェルソン  出演:ジャック・ニコルソン、ジェシカ・ラング
The Postman Always Ring Twice  1981年  アメリカ映画
1930年代のロスアンゼルス。 小さなガソリンスタンドのカフェに一人の男が流れついた。彼の名はフランク。その店の経営者の妻コーラは、歳の離れた夫との生活に満たされずにいた。そんなコーラに目をつけたフランクは、その店で下働きをすることにした。そして主人の留守を見計らって、二人は関係を持つ。以来、二人の愛欲の日々は続いた。そしてついに、主人の殺害を企てる・・・・。
私評:なんと4回も映画化されたジェームス・ケインの原作。しかし、その都度物議を醸し出す曰くつきの作品だ。過激なセックスシーンばかりが取り沙汰される映画だが、実はめっちゃハードボイルドな映画。 目ばかりがぎらぎらとして、いかにもアブナイ男、フランクを演じるジャック・ニコルソンはまさにはまり役。 しかし、やっぱりこの映画はジェシカ・ラングでしょう!!「キング・コング」のヒロインとして映画にデビューして、いかにもアイドルっぽい扱いをされてきた彼女がはじめて挑んだ汚れ役。そしてこの映画から、彼女は演技派へと転身したのです。 本当のこの映画の彼女は官能的です。 夫殺害のシーンのリアルさ。そしてその直後の情事。そしてショッキングなラスト。この映画は本当に隙がないです。本当に大好きな映画です。 


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