4/24/2003


忘れることのできない名画の数々。世界中で作られた素晴らしい映画の数々を
ご紹介します。作品の選定は私の独断と偏見です。
少なくとも私の心に深く残っている映画は誰かの心にも響くはずです。

ローズマリーの赤ちゃん  監督:ロマン・ポランスキー  出演:ミア・ファーロー、ジョン・カサベテス
Rosemary's Baby  1968年  アメリカ映画
新婚のローズマリーと夫のガイはマンハッタンのアパートに越してきた。古いアパートだったが広さも価格も破格。ローズマリーは育ての親であるハッチから、このアパートにまつわる不気味な話を聞かされる・・。壁紙を張り替えた部屋は見違えるようにきれいになった。そしてローズマリーはこのアパートの住人たちと出会う。優しそうな隣人のローマン&ミニー・カスタベット夫妻、そして養女のテレサ。しかし、間もなくテレサは飛び降り自殺を図る。カスタベット夫妻と交際するようになってから、今まで仕事が少なかったガイにチャンスが巡ってきた。主役の男が失明したことにより、彼に主役の座が回ってきたのだ。そしてローズマリーは妊娠。幸せを噛み締める二人。ある日、ローズマリーの元へハッチが訪ねてきた。偶然、来ていたカスタベット夫妻を紹介したローズマリー。翌日、ハッチから急な用事があるので会いたいという連絡が入る。しかし、ハッチは急病で入院してしまう。ローズマリーはハッチの家で「悪魔のしもべたち」という本を見つける。そこに描かれていた絵を見て、ローズマリーは愕然とする・・・・・・。

私評:「何をしたの!?この子の目に何を??・・・・・「戦場のピアニスト」でオスカーを獲ったロマン・ポランスキー監督のホラー映画です。私が最初にこの映画を見たとき、日本は「エクソシスト」を始めとする「オカルト映画」ブームでした。その中でも異彩を放っていたのがこの映画。周りの人を信じられないという不安感、そして信じていた人まで・・。映画を見ている最中、ヒステリックなローズマリーに嫌悪感を抱きながらも彼女が次々と体験する恐ろしい出来事に私は震えました。また、舞台が大都会ニューヨークだというのも面白いです。じわりじわりと浸透してくる恐怖。この演出はまさにポランスキー・マジック。ローズマリーを演じるのは、この役を演じるために生まれたのでは?と思えるくらいはまり役のミア・ファロー。そして夫ガイを演じるのは、最近は監督業に専念しているジョン・カサベテス。これはホラー映画の名作中の名作です。また、映画を見終えた後のあの何ともいえない恐怖が・・・・。

カプリコン1  監督 :ピーター・ハイアムズ  出演:ジェームズ・ブローリン、エリオット・グールド
Capricorn One  1977年 アメリカ映画
NASAでは人類初の有人火星探査ロケット「カプリコン1」号の打ち上げが迫っていた。このロケットに搭乗したのは3人のパイロット。しかし、発射の直前、なぜか彼らはロケットから降ろされ砂漠の真ん中にある格納庫へと連れて行かれた。そしてロケットは無人のまま火星へと向かった。実はロケットの生命維持装置に故障が発見されたのだ。しかし、今さら発射中止をすることはできなかったのだ。格納庫には火星を真似たセットがあり、3人のパイロットはここで演技を強いられる。そして久しぶりに家族と交信をした。交信を終えた後、カプリコン1号は地球への帰路についた。しかし、地球に到着寸前に大気圏に突入したロケットが事故で爆発してしまう。世界中に悲報が伝えられる。そしてロケットが消えた今、パイロットの3人はいてはならない人物なったのだ。3人は脱出を試みるが・・・・・。
私評:お父さんを尊敬している。嘘をついてはいけないというお父さんの言葉を、ボクは守るよ・・・これはめちゃめちゃ面白い映画ですよ。SF映画と思いきや、巨大な国家の陰謀に押しつぶされそうになる男たちの戦いの物語。NASAが全面協力したという宇宙のシーンのリアルさ、そして逃亡する男たちと追手のすごいアクションシーンとまさに見所満載です。(しかし、NASAはこの映画の展開を見て協力したことを後悔したらしい。だってNASAが悪者の設定ですからね)。細かいところはツッコミができるのですが、そんなことはさて置いて・・。とにかく最初から最後までめちゃめちゃ楽しめる映画です。出演者はパイロットの3人にジェームズ・ブローリン、サム・ウォーターストーン、そしてO.J.シンプソン。事件を追う記者役にエリオット・グールド。その他テリー・サバラス、ブレンダ・バッカロ、カレン・ブラックなどなど当時のオールスターが勢ぞろいです。監督は「2010年」「エンド・オブ・デイズ」のピーター・ハイアムズ。彼の作品の中でもNo.1でしょうね。 



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