4/17/2003


忘れることのできない名画の数々。世界中で作られた素晴らしい映画の数々を
ご紹介します。作品の選定は私の独断と偏見です。
少なくとも私の心に深く残っている映画は誰かの心にも響くはずです。

ジョーズ  監督:スティーブン・スピルバーグ  出演:ロイ・シェイダー、ロバート・ショウ、リチャード・ドレイファス
Jaws  1974年  アメリカ映画
独立記念日を間近に控えた海の観光地アミティ。若者たちが屯す浜辺から一人の女性が海へ飛び込んだ。夜の海を滑るように泳ぐ彼女。しかし、ヤツは彼女を海の中へと引きずり込んだ・・。翌朝、浜でズタズタになった彼女の死体が見つかった。「サメ」の仕業によるものという検死結果を聞き、警察署長のブロディはビーチを封鎖しようとした。それを見た市長は稼ぎ時にビーチの封鎖はとんでもないと訴える。シーズンを迎えアミティにはどっと観光客が訪れる。しかし、悲劇は起こってしまった。一人の少年がサメの餌食となったのだ。賞金が掛かったサメを捕らえんとアメリカ中からハンターが集まってきた。そして一匹のサメを捕らえることに成功する。しかし、そこにやってきた海洋学者のフーパーはサメが小さすぎると指摘する。彼の指摘どおりビーチには別のサメがいた。そして新たなる犠牲者が出る。ついにブロディはサメ獲りのプロクイントとフーパーとともに、サメ退治のため海原へと漕ぎ出す。しかし、そのサメは想像以上の大きさだった・・・・

私評:このボートでは小さすぎる・・・。1974年。この映画を見たのは銀座の映画館。当時のクラスメートと一緒に見に出かけた。この映画の面白いところはなかなかサメが出てこないところですね。そして忘れた頃に「ドーン!!」と登場するのです。TV画面で見るとたいしたことないのですが、映画館で見るとすごい迫力でした。特にブロディが餌播きをしている後ろに、ガバーっと現れるシーンは本当にビックリしました。後半3人の男たちのやり取りもすごく面白いです。海が嫌いなブロディ、一匹狼のクイント、そして穏健派のフーパーをそれぞれロイ・シェイダー、ロバート・ショー、リチャード・ドレイファスが演じています。今、考えてみれば贅沢な顔合わせですよね。特に私はロバート・ショーがカッコ良かったです。監督はいまや知る人ぞ知るスティーブン・スピルバーグ。弱冠27歳の新人監督が劇場2作品目で放ったのがこの映画だったのです。やはり彼は天才?ラストでサメを仕留めるシーンでは、映画館で拍手が沸き起こりました。もちろん私も一緒になって拍手をしました(笑)。それくらい映画に没頭し、そしてドキドキしながら見ることができたのですね。この映画はシリーズ化されましたが、やはり1作目に敵う作品は出てきませんでした・・・。 

ギルバート・グレイプ  監督 :ラッセ・ハルストレム  出演:ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ
What' Eating Gilbert Grape  1993年 アメリカ映画
アイオア州エンドーラに住むギルバート・グレイプは24歳の青年。体重250kgの未亡人の母、二人の姉妹、そしてハンディを持つ弟のアニーの面倒を一人で見ている。毎日の生活に追われ、ほかの若者たちが抱くような夢は忘れてしまっている。唯一、町に住む人妻のベティとの情事が彼の逃げ場でもあった。しかし、いつも彼を困らせるのが弟のアニーだった。今日も高い煙突に登ってしまい、警察が救出に向かっていた。怒られるのはいつもギルバートだった。そんな彼の前にベッキーという美しい少女が現れた。彼女はトレーラー生活でアメリカを移動しながら生活していたのだが、車の故障でしばらくこの地に留まる事になったのだ。アニーもすっかり懐いている。ギルバートはベッキーに淡い恋心を抱き始める・・・・・
私評:外見の美しさなんてどうでもいいの。何をするかが大事なのよ・・・。この映画を一言で言い表すと「爽やかな映画」です。しかし、映画の中のエピソードはかなりドロドロしたものもあります。しかし、ラストシーンに辿り着いたとき、道路の遥か彼方からベッキーを乗せた車が帰ってくるシーンを見たとき、その美しいシーンに心を洗われました。このシーンに辿り着くまでの2時間で、「家族の絆と愛情」、「青春の苦悩と痛み」、「恋の芽生え」、「未来への苛立ちと希望」が時にはシビアに、時には温かくユーモアを交えて描かれて行きます。映画の中の出来事はとんでもないような事件に思えるのですが、実はすごく身近な事ばかり。だから、私は登場人物(特にギルバート)の気持ちが手に取るように理解でき、彼とともに物語に参加できた。この映画のキャストはジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオという今では夢のような組み合わせ。そして当時人気沸騰中だったジュリエット・ルイスが今までの「ブチ切れたキャラクター」から一転、清楚でキュートな女の子を演じていました。しかし、この映画での注目はレオナルド・ディカプリオです。障害を持つ少年を演じているのですが、彼の演技は凄すぎる。まさに天才の域の演技です。これからも何度も見たい大好きな映画です。 



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