2000/4/19号
忘れることのできない名画の数々。世界中で作られた素晴らしい映画の数々を
ご紹介します。作品の選定は私の独断と偏見です。
少なくとも私の心に深く残っている映画は誰かの心にも響くはずです。
1965: アメリカ映画
監督 : ロバート・ワイズ
主演 : ジュリー・アンドリュース、クリストファー・プラマー
明るく元気で、子供好きな修道女マリアは、院長の命令で厳格なトラップ家の家庭教師を
努める事になった。一筋縄ではいかない子供たちと彼女を結びつけたのは音楽だった。
そして母親のいない子供たちは、いつしかマリアを母のように慕いはじめる。 それと
同時に彼らは父親の愛情にも飢えていた。 父と子供たちの距離を縮めたのも、やはり
音楽。 そしてトラップ大佐とマリアの距離も・・。 折りしもナチス侵略の時、一家は
音楽祭の出場を利用して亡命を図り、雪割り草の咲く山をスイスに向って進んで行った。
私評: あまりに有名すぎるこの映画。 初めてこの映画を見たのは小学生の時。
音楽授業で習った事のある、ドレミの歌やエーデルワイスを聞いて、「この映画の歌だった
のか!」と感動したのを覚えています。 ドレミの歌のシ−ンは大好き。パンフのジャケット
写真にもなっている美しい山で、みんなで歌うシーンは最高ですね。 この映画はこんな
風に音楽と映画のシーンが、幾つものセットになって脳裏に焼き付いています。 トラップ
大佐が初めて子供たちの歌を聞いて心を震わせる「サウンド・オブ・ミュージック」。 客を
前に人形劇でもてなす「一人ぼっちの山羊飼い」。トラップ大佐がギターで奏でる「エーデル
ワイス」。この歌はラストの音楽祭でも会場が一緒になって歌うんですよね〜。
子供の時から、もう何回もこの映画は見ていますが、まだまだ見足りない・・。
1982年 アメリカ映画
監督 : フランシス・フォード・コッポラ
出演 : フレデリック・フォレスト、テリー・ガー、ラウル・ジュリア、ナスターシャ・キンスキー
7月4日の独立記念日を明日に控えた、ラスベガスの街。長いこと同棲生活を送っている
ハンクとフラニーの中はどうもしっくり行っていない。 フラニーの夢は南の島ボラボラに行く
こと。しかし、ハンクはそんな島へ行く事よりも彼女との平凡な家庭生活を密かに望んでいた。
そして二人はささいな事からケンカをして、フラニーは遂に家を出ていってしまう……。 町に
繰り出した二人はそれぞれに素敵な相手と出会ってしまう。
フラニーは優しく、気の効く紳士と。
そしてハンクはミステリアスなサーカスの少女と出会い、惹かれていく・・。
私評: どうも、この映画は評判が悪いのですが私は大好き。 全編に流れるトム・ウェイツの
シブイ歌声。 そしてセットとは思えない絢爛豪華なラスベガスの街のセット。 今では当たり前
のように使われている実験的な映像も多々・・。 主人公のハンクとフラニーは冴えないカップル。
中年にさしかかり、ハンクは頭が薄くなった事を気にしてるし、フラニーは白髪を気にしている。
そんなダサい彼らが経験する夢のような一夜。 でも、夢は覚める時が来るんですね。 私は
テリー・ガーが好きなんでこの映画を見に行ったのですが、これを境に彼女はおばさん役になって
しまった。 テリーとは対照的に超カワイイのが、ナスターシャ。 この映画の彼女は素敵すぎる〜。
初めてこの映画を見たときはなんとも思わなかったのですが、何度か見るうちに、ラストのハンクが
空港である歌を歌うシーンが好きになった。 大人の「ボーイ・ミーツ・ガール」ストーリーですね。