03/18/2002


忘れることのできない名画の数々。世界中で作られた素晴らしい映画の数々を
ご紹介します。作品の選定は私の独断と偏見です。
少なくとも私の心に深く残っている映画は誰かの心にも響くはずです。

暴走機関車  監督:アンドレイ・コンチャロフスキー  出演:ジョン・ボイト、エリック・ロバーツ、レベッカ・デモネイ
Runawau Train  1985年 アメリカ映画
真冬のアラスカ。刑務所から二人の男が脱獄した。一人は野獣と呼ばれるマニー、そしてもう一人はレイプ犯のバック。バックにとってマニーは憧れの男だった。二人はディーゼル機関車に飛び乗った。しかし、機関車の運転手が心臓発作で車外へと放り出されてしまう。運転者のいないまま機関車は速度を上げていくのだった。そこに現れたのは鉄道乗務員のサラ。彼女が言うにはこの機関車の先頭は流線型になっていてしかも、外からの通路はないという。そして鉄道公安官、刑務所の所長、そして暴走機関車の3人が、それぞれの戦いを開始する・・・・
私評:この映画は1966年に黒沢明がアメリカで演出をするはずだった作品だ。しかし、あまりに大掛かりな作品ゆえ、その時は流れてしまった。ところがこの映画が20年の時を経て製作された。製作はイスラエル人、監督はロシア人(当時のソビエト)、撮影監督がイギリス人、オリジナルの脚本が日本のクロサワ、そして役者はアメリカ人という、実に国際色豊かな映画となった。映画は最初から最後まで息をもつかせぬ展開。絶体絶命のピンチを幾つも乗り越えていく。そして執拗にマニーを追う刑務所の所長とのチェイスもすごい!しかし、この映画を黒澤明が撮っていたら・・・。なんだか,とても観たいのですが・・。主演はアカデミー賞男優にしてアンジェリーナ・ジョリーの父親のジョン・ボイト、妹のジュリアの方がすっかり有名になってしまったエリック・ロバーツ、そしてまだ初々しいレベッカ・デモネイ。白い海原を、狂ったように激走する機関車と人間の戦い。果たして勝者は???これは超・お薦め映画です。
トッツィー  監督 :シドニー・ポラック  出演:ダスティン・ホフマン、ジェシカ・ラング
Tootsie  1983年  アメリカ映画
長年、役者として生きてきたマイケルは誰からも尊敬される役者だったが、一般ウケせずオーディションではいつも苦汁を舐めていた。演出家からも敬遠されがちで、今の生活はウエイターとしての給料が主体だった。マイケルが演技指導していたサンディのお付き合いでオーディションに出かけたマイケルは、自分より下手な俳優が自分の憧れの役を得たことを知り愕然とする。そしてサンディが落ちたオーディションに女装して出かけて行き、なんとその役を得てしまう。ドラマの中の彼女(マイケル)は大ブレイクし,いまや押しも押されぬ大スター。マイケルは共演のジュリーに恋をするが、自分の正体を明かす事ができず・・・。 
私評:この映画のダスティン・ホフマンは本当にすごかった。役者バカですごくのめり込む性質だとは知っていたが,この映画の「トッツィー」の彼は本当に女だった。というか,女以上に女だった(笑)。ルックスが良いわけではないので、インテリさとユーモアと、そして男を凹ますストレートなご意見が売り物。だって,本当は男なんだから、男の弱点を一番知っているのですからね。でも,この役はダスティン・ホフマン以外の誰にも演じることはできないでしょう!そして好きな女には女として頼りにされちゃうし、嫌いな男からは惚れられちゃうし。いつ正体を明かすのだろうとドキドキしながら観ちゃいました。本当に面白かった。アメリカでも最初は「トッツィーにダスティン・ホフマンが出る」と決まった時,誰がトッツィーを演じるのかと騒がれたらしいけど、「トッツィーをダスティン・ホフマンが演じる」と決まった時は大反響だったらしい・・。共演はこの映画でアカデミー助演女優賞を獲得したジェシカ・ラング。アイドルから本格派女優としての階段を上っていた最中でしたね。そして私が好きなテリー・ガーはこの映画でも彼女の持ち味である「コケティッシュ」な感じをフルに出していました。その他にもチャールズ・ダーニング、ビル・マーレイなど楽しい俳優がいっぱい出演します。


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