第14回東京国際映画祭
特別招待作品

出品作品は17作品。その内の4本を鑑賞しました!

ゴジラ・モスラ・キングギドラ
大怪獣総攻撃
 監督 : 金子修介  出演 : 新山千春、宇崎竜童、小林正寛
Gozilla, Mothra, King Ghidrah  2001年 日本映画  
米軍の原子力潜水艦の捜索に当たっていた作業艇が海底で巨大な背びれを目撃する。あれはまぎれもなくゴジラの背びれだ・・。1954年、ゴジラが日本に上陸した際に両親を失った防衛軍准将立花。彼の胸にふたたび50年前の悪夢が去来する。時を同じくして新潟の妙高山、鹿児島のの池田湖。そして富士樹海で異変が起こる。立花の娘の由里はTV番組のスタッフとして取材中にある事象を発見する。護国聖獣伝記に記された護国三聖獣が眠る場所が,それぞれの異変の地と合致したのだ。そしてついにゴジラが日本に上陸した。伝説通り、妙高からはバラゴン、九州からはモスラ、富士からはギドラがゴジラを迎え撃つために復活した・・・。
私評:アメリカでは似たような怪獣が現れたという報告が・・・。あれってゴジラなのか?アメリカではそう呼んでいるらしいが,日本では違うと言われている・・・。のっけから金子監督がハリウッドに宣戦布告。実に気分が良いですね〜。それで,今回のゴジラがどうだったかというと・・、もう最高!。やっぱりゴジラはこうでなくちゃ。とにかく強い!そして冷酷で、通り道にあるもの,邪魔なものは片っ端からぶっ壊す。白目のゴジラというのがまた不気味で良いです。金子監督といえば,あの「平成ガメラシリーズ」が有名ですが、日本が誇る超有名怪獣ゴジラも金子色に染め、それがまた素晴らしい映画に仕立てています。もちろん,こう言う映画に粗はつき物なので、ツッコミ所は満載ですが、ゴジラの大ファンの私は,久々に(ビオランテ以来)大満足でした。主演の新山千春は,溌剌としたヒロインで、しかもアクションまでこなし、ポイントが高いです。また、ガメラシリーズに登場した前田姉妹、蛍雪次郎の登場も嬉しかったし、天野英世が久々に不気味な老人役で怪演。次回は甥っ子を連れて「とっとこハム太郎」と2本立てで見に行きます。
千年の恋 ひかる源氏物語  監督:堀川とんこう  主演:吉永小百合、天海祐希、常盤貴子
Genji AThousand Year Love  2001年 日本映画
紫式部は藤原道長の娘,彰子の教育係として京都に呼ばれる。彼女が書き続けている「源氏物語」は今や、知らない人はいないくらい有名であり、彼女の文才を見込んでの仕事の依頼だった。式部は彰子に光源氏の話を語って聞かせ、男女の狂おしいまでの情愛を教え込んでいく。そしていつしか彰子は源氏に育てられた紫の上を崇め、精神的にも成長して行く。また,反面常に新たな恋に身を焦がす光源氏と全ての男が重なり不安も募る。しかし、紫式部は本当の女の強さ、そして男の弱さも知り尽くしていたのだ。・・・

私評:いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり・・・(合ってる?)。この有名な冒頭の1節は学生時代に暗記させられたもの。しかし、私自身この本は読んだ事はありますが面白いとは思わなかった。ところがこれも映像になってしまうと、ちょっとばかり変わってきます。華麗なる平安絵巻を21世紀の今日,どの様に見せてくれるのか??面白いところは原作をそのまま映像にしているのではなく、紫式部が語り部になっているところですね。吉永小百合演じる紫式部はグッドでした。(ちなみに彼女のライバル清少納言は森光子・・)。物語の中の登場人物も光源氏の天海祐希、紫の上の常盤貴子、桐壺の高島礼子、朧月代の南野陽子らはすごく良かったです。原作にあまり馴染みがないから、よけいに良いのでしょうね。しかし、この映画で許せないのは松田聖子!!揚げ羽の君の役ですが・・・。ここでは敢えて言うまい。彼女の登場シーンでは失笑と溜息が・・。美しい日本の四季折々の景色とお目当ての女優を観に行きましょう。
ヴィドック  監督 : ピトフ   主演:ジェラール・ドパルデュー、ギヨーム・カネ
Vidocq  2001年 フランス映画
1830年、フランスはパリ。探偵のヴィドックが殺された。彼は元々は泥棒であったがいつしか、その人望と部類の賢明さとが人気を呼び警察も承認する探偵だった。彼の死の秘密を執拗に追う伝記作家のエチエンヌはヴィドックのパートナーのニミエに詰め寄り、2人で彼の死の謎を追う事に。そもそも事件の発端は2人の大物が稲妻に打たれ死んだ事件だった。果たして偶然なのか?それとも稲妻を人間に命中させる事は可能なのか??そして2人はパリの暗黒街のガラス工場に辿りつく。鏡の顔をした幽霊が出没するとう。そう,ヴィドックは彼との戦いの後、彼の素顔を覗き火の穴に身を投じたのだ・・・。

私評:デジタルな世界が今・・・。ついにフィルムを使わずデジタルカメラで映画を作る時代になってきたのか?もちろん,フィルムの方がクオリティは遥かに上だけど、デジタルには新たな可能性がいっぱい。今回もデジタル映像にコンピューターでガンガン上書きをしたような、言い方は悪いかも知らないが雑多な映像がスピーディーに展開される。セピアがかった背景色が中世の匂いをプンプンさせる。そして幻想的な雰囲気の中,息をも付かせぬアクションが展開されていく。このアンバランスな雰囲気も今までの映画とは違う独特な感じ・・。しかし、映画祭も後半に差しかかり,ちょっと疲れていた私にはあまりに映像の情報量が多過ぎて,着いて行けなかったのも確か・・。もう一度、体調が良い時に見直したいです。主演はフランスの名優ジェラール・ドパルデュー。彼もすごい勢いで映画に出ていますね。伝記作家役は「ザ・ビーチ」に出演したギョーム・カネ。映画の前に彼の舞台挨拶がありましたが、めっちゃイイ男です・・。
アトランティス 失われた帝国   監督 : ゲイリー・トゥルーズデイル&カーク・ワイズ   声優:マイケル・J・フォックス、ジェームズ・ガーナー
Atrantis:The Lost Empire  2001年 アメリカ映画
数千年前、アトランティス帝国は輝かしい文明を携え、繁栄の頂点にいた。しかし、アトランティスの王は世界制服を企て戦争を引き起こしたため町は崩壊し、しかも、津波によりアトランティスは跡形もなく消え去った・・・。そして年月は流れ1914年。地図学者のマイロは祖父から失われた帝国を見つけ出すカギがシェパーズジャーナルにあると教えられる。ある日、彼の前に祖父の友人の億万長者プレストンが現れる。そして彼が差し出したのはなんとシェパーズ・ジャーニーだった。プレストンはアトランティス捜索チームを作り、マイロを招き入れる・・・・。

私評:公開前から日本のアニメのパクリだという噂が飛び交って、どうも印象が悪いこの映画。確かに「ラピュタ」に似た映像も出てきます。でも、作品自体は素晴らしいできです。特に私はこういう冒険物が大好きなので、それだけで合格点をあげます(笑)。CG映像の素晴らしさ、そしてシナリオの妙。この辺りはさすがディズニーという感じです。また、今回の主題歌の担当はドリームス・カム・トゥルー。これも、なかなか良かったですよ。しかも、映画上映後にこの映画の主題歌を含む、ミニコンサートがありこちらも堪能しました。たぶん、次回は甥っ子と吹き替え版を見に行く事になるでしょう。



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