2001/11/20号

最高の映画との出会いがありました。もう,メッチャ好きです。
これぞエンターテイメント!!

ムーラン・ルージュ  監督 : バズ・ラーマン  出演 :ニコール・キッドマン、ユアン・マクレガー
Moulin Rouge  2001年 アメリカ映画  
1900年、パリ。これは一人の若者の物語。彼は作家を夢見てパリにやって来た。ある日、彼の上の階に住むボヘミアン・レボリューションの劇団と出会う。彼らは富の象徴のような華やかな電飾に彩られたムーラン・ルージュで新しいショーの脚本を探していて、そのリハーサルに明け暮れていたのだ。実はムーランルージュのオーナーは,店に金を使い過ぎスポンサーを探していたのだ。そのためには新しい何かが必要だった。初めてムーラン・ルージュを訪れた彼は、そこでサティーンという女性と出会う。彼をスポンサー候補の公爵と間違えたサティーンは彼を部屋に呼ぶ。そして彼はサティーンにひと目惚れしてしまう。正体を明かし、最初は驚いたサティーンも彼の詩を聞き、すっかり彼を好きになってしまう。そして2人は逢引を重ね、想いはますます大きくなるが、その事は決して口外できなかった・・・・・
私評:生きるってなんて素晴らしい 君と分かち合ってるこの世界・・・♪映画の素晴らしさってこれなんだよね。まずは現実離れしたとんでもない空間へ私を誘いながら、夢のような映像を見せてくれる。まさに、バズ・ラーマン・ワールドは摩訶不思議な御伽噺のような世界。とにかく映像には終始圧倒されっぱなし。時代は19世紀の最後の年なんだけど、そこに用いられれる曲は、70〜80年代の超有名なポップス。私の大好きなエルトン・ジョンの「Your Song」が、映画の中で出てきた時は、全身に鳥肌が立った。まさに、このシチュエーションで歌うために作られたようだった。斬新なアレンジがまた,すごく良いです。そしてまるで飛んでいるかのように自由自在に動き回るカメラがすごく好き。主演のニコール・キッドマンは最高でした。イヤミなくらい美しいですね。しかし、この豪華絢爛な舞台の中でも光りを放てるのは、やはり彼女しかいないでしょう?ユアン・マクレガーもこの映画ではすごく良かった〜。彼の歌の上手さにもビックリです。ラストはめちゃめちゃ泣けました・・・。 私は文句なしの最高点をあげます。
 アイ・ラヴ・フレンズ  監督 : 大澤豊  主演:忍足亜希子、萩原聖人、藤田朋子、田村高廣
I Love Friends  2001年 日本映画
京都で写真家として働く美樹は「ろう者」。夫を亡くし一人息子の優太と、義理の妹の遥との3人暮らしだ。ある日,彼女は交通事故で子供を死なせ,罪の意識に苛まれている真に出会う。彼は事故現場に桜草を植え、そして咲き誇る花は彼の心の癒しになっていた。二人は次第に距離を縮めていく。優太は友達と二人で、この桜草の下にタイムカプセルを埋め、二人が大人になったら取り出す約束をする。しかし、美樹はこの桜草の空き地が取り壊された事を聞く。優太は友達と埋めたタイムカプセルを探している内に,深い穴に落ちてしまう。必死に雄太を探す美樹,真,遥の前で信じられない奇跡が・・・
私評:あなたの愛は、見えますか?・・・・・一昨年の「アイ・ラブ・ユー」が大好きだった私は迷うことなく,この映画を見に行きました。「アイ・ラヴ・ユー」ではろう者の主人公たちが,自分の可能性を見出し、「私たちにもできる!」という部分を前に出していたけど、今度の「アイ・ラヴ・フレンズ」では、主人公の彼女が障害を持ちながらも、他人の力になっていくところが強調されていた。もちろん不自由は多いけど、そして周りの協力は必要だけど、そんな彼女の姿勢が好きだ。私たちはどうしても障害者には手を差し伸べるものと思っているけど、彼らに助けられる事だってありますよね。相変わらず美しい忍足さん。彼女の明るい笑顔が、そして前向きで,頑張り屋な性格がみんなを引っ張って行く様が、すごく気持ち良かったです。彼女は「ろう女優」という肩書きを、この映画で完全に捨てましたね。もう、彼女は立派な「女優」です。こう言う素晴らしい題材の映画には素晴らしい役者たちも集まってきます。萩原聖人、藤田朋子、田村高廣らがガッチリと脇を固めています。きっとパワーを貰える映画です。「アイ・ラヴ・・」はシリーズにして欲しいです。
シュレック  監督:  声の出演:マイク・マイヤーズ、エディ・マーフィー、キャメロン・ディアス
Shrek  2001年 アメリカ映画

遥か昔、沼のほとりに人を喰うと噂の怪物が住んでいた。その名はシュレック。恐ろしい姿とは裏腹に、本当は優しい心を持った怪物だ。彼はみんなをを脅かす事がないように、孤独な暮らしをしていた。ある日、おとぎ話の登場人物たちが大挙して彼の沼にやって来た。彼らは皆、デュロック国の支配者ファークアード卿によって、国を追放されたのだった。 シュレックは、騒がしくなった森から、再び静寂を取り戻すため、おしゃべりロバのドンキーを伴い、ファークアード卿を訪ねた。彼の条件は火を吹くドラゴンの城に囚われているプリンセス・フィオナを助けることだった・・・。

私評:これぞファンタジー映画!・・・今年の年末は「シュレック」「アトランティス」「ハリーポッター」とファンタジー作品が揃い踏みです。その中でも一番毒ッ気があって,大人向けなのがこの映画でしょうね。もちろん子供にもとても楽しめる映画ですが、声優がマイク・マイヤーズとエディー・マーフィーですからね(笑)。ファンタジーな世界でほのぼのしながらもキッツイ会話が・・。また,この二人の吹き替えがとにかく最高でした。特にエディー・マーフィーが声を演じるロバのドンキーは最高!!もちろん,キャメロン・ディアス,ジョン・リスゴーも素晴らしいです。でも、この映画の一番の見所は映像です。実写とは完全に違う、立体のファンタスティック・ワールドが実にリアルに描かれています。その拘りようと言ったら・・・。とにかく見てみましょう! 
ヤング・ブラッド  監督: ピーター・ハイアムズ  主演:ジャスティン・チェンバーズ、ティム・ロス、カトリーヌ・ドヌーブ
The Musketeer  2001年 アメリカ映画
少年ダルタニアンは、黒装束の男フェブルによって両親を殺されてしまう。その男にいつか復讐する事を、彼は誓った。育ての親はプランシェ。ダルタニアンは彼によって剣術を習いながら、色々な事を学んだ。青年になったダルタニアンはパリに向かい、銃士隊に加わり、両親の敵を探すつもりだった。そこで彼は逞しい3人の銃士に出会う。彼らの名はアラミス、ポルトス、アトス。実は銃士たちは、ある事件がもとで全員が任を解かれていたのだ。しかし、その事件の本当の犯人はファルブだった。一人戦う決意をしたダルタニアンだったが、宿屋の娘を通じて知り合った王妃の護衛の任に就く・・・・

私評:One for All, All for one!!・・・・「我等は仲間!結束は強い!!」この訳だけはどうもいただけない・・戸田さんなのに・・。デュマの「3銃士」がベースにはなっていますが、オリジナルは全然無視。3銃士+ダルタニアン、枢機卿、王妃とバッキンガム公の愛。オリジナルから引きづっているのはこれくらいですね。私的にはアトス、ポルトス、アラミスの描き方が嫌いなんだけど、これは違う物語と思えば・・・。でも、この映画の見所は全然違う所にあります。香港から呼んだシャン・シンシンが、この映画をパリを舞台にした香港映画に塗り替えてしまったのだ。コミカルで,スピーディーなアクションはまさに香港テイスト! 途中の馬車でのアクションはハリウッドの往年の名作のパクリだったりして、この辺りの演出も憎い〜。ティム・ロスは最近本当に悪役ばかり。でも、またこれが様になってるんだ。今回も人を殺す事なんて何とも思わない冷酷で残忍な男を怪演。王妃役はカトリーヌ・ドヌーブ。ちょっとコミカルな演技もあり、存在感はピカイチです。宿屋の娘役のミーナ・スバーリも可愛かったです!!
裏切り者  監督:ジェームズ・グレイ  主演:マーク・ウォルバーグ、ホアキン・フェニックス
The Yards  2000年 アメリカ映画
間をかばい車の窃盗で服役していたレオが、刑期を終えて帰ってきた。病弱な母親のためにも、今後はまっとうな道を歩もうと心に誓っていた。レオは仕事を紹介してもらうため叔父のフランクを訪ねる。彼はニューヨークの地下鉄修理などを請け負う大手、エレクトリック・レール社を経営していた。彼の元では長年の友人ウィリーも仕事をしていた。やけに羽振りの良いウィリーを見て、彼と同じ仕事をしたいとフランクに頼むと、彼はしぶしぶ了解した。ウィリーとともに仕事を始めたレオはそこで、闇に蠢く裏世界を垣間見る。賄賂、陰謀、裏工作、そしてついには殺人事件まで。まっとうな人間を目指していたレオの歯車が少しずつ狂い始めた・・・・・

私評:超豪華キャストなのに・・・。上記のマーク、ホアキンの他に、今や飛ぶ鳥を落とす勢いのシャリーズ・セロン、往年の名優ジェームズ・カーン、エレン・バースティン、そしてフェイ・ダナウェイというこの上ないキャスティングなのに、いまいちパッとしない映画なんです。ストーリーは実話をベースにしただけあって、すごく面白い。どんどんと事件に巻き込まれていくレオの心情が上手く描かれています。しかし、私的にまずいと思うのが演出。とにかくテンポが悪い。ワンシーンごとにフェイドアウトして終わるのですが、話がブツブツ切れてしまって展開がかったるいんですね。なんだか、とてももったいない。見所のひとつはマークとホアキンの喧嘩シーン。マジで喧嘩してます(笑)。美しいシャリーズ嬢もパンダみたいなメイクで・・・・。やはり往年の名優たちの競演が、この映画の見所か???
冷静と情熱のあいだ 監督 : 中江功  主演:竹野内豊、ケリー・チャン、篠原涼子、ユースケ・サンタマリア
Calmi Cuori Appassionati  2001年 日本映画
美術絵画の修復士を志す阿形順正は、フィレンツェの工房で修復の仕事で才能を開花させようとしていた。。しかし、彼の心の中には、かつて愛した一人の女性が居座っていた。学生時代をともに過ごし、お互いの全てを分かり合えた女性、あおい。ところが、ふとしたきっかけから順正は、あおいがミラノに住んでいる事を知る。しかし、彼女は若き青年実業家と幸せに一緒に暮らしていた。そして追い討ちをかけるかのように、彼が修復をしてた絵画が何者かによってズタズタに裂かれてしまう。やむなく日本に戻った順正は、そこで彼女との別れるきっかけとなった事件の裏側を知らされる・・・・。

私評:フィレンツェのドゥオモは愛し合う者たちのための塔。永遠の愛を誓う場所・・・。私の苦手なジャンルの映画。でも、劇場は大ヒットしているので、それなりに評価はしなくちゃ。ストーリーは好き嫌いがあると思いますが、映像は良いです。被写体がフィレンツェ、ミラノという観光名所だけに、シーンによっては主人公より背景の方がメインになっていたり(笑)。フィレンツェのあの橋は、何度も登場するのでよっぽど監督が好きだったのでしょうね。主演は竹野内豊とケリー・チャンの美男美女コンビ。二人が画面にいるだけで、絵になります。しかし、竹野内豊ってイチローに似てない??(そう思ったのは私だけ??)エンヤの歌も良いですね〜。歌はすごく良いのですが、映画の中では取って付けたみたいな使われ方でちょっと不満。でも、映画館の良い音響の中で彼女の歌を聞けたのは満足です。映画館では泣いている人がけっこういたのですが、私は一滴の涙も出ず・・・。脇役だけど篠原涼子は良かった〜。あまり、誉めてない??


前回の記事も読んでね〜!



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