2004/5/9

週末は映画のハシゴ。 今回の映画はとてもマイナーな邦画です。

犬と歩けば チロリとタムラ  監督:篠崎誠  出演:田中直樹、りょう、藤田陽子
Wlking With the Dog  2004年 日本映画
今週のイチ押し:フリーターの岡村は、ある日コンビニの前で一匹の犬とであった。その犬に愛着を持った岡村だったが、家に連れて帰るわけにもいかず・・。家に着くと恋人の美和が部屋の片づけをしていた。美和は末期ガンの母親と引きこもりの妹の面倒を見るために実家に帰る事にしたのだ。家族の事情でやむなく仕事を止めることになた美和は、いつまで経っても職を持たない岡村を認めることができずにいた。そして岡村は住む家をなくした。行き場所がなくなった岡村は、コンビニの前で会った犬と再会する。岡村の同級生に似ていたその犬はタムラと名付けられた。そんな時、岡村はTVで「アニマル・セラピー」の番組を見る。訓練所を訪ねた岡村とタムラは活動を手伝うことを条件に施設に寝泊りをする事に。岡村とタムラは訓練を重ね、療養施設を回り、実際に病人を元気付ける姿を見て、ある決意をする・・・
私評:タムラってすごいんだね・・・・銀座シネパトスでひっそりと公開されているこの映画。実は隣の映画館に、パンフレットを買いに行ったらちょうど時間が合ったので見た作品です。ところがこれが面白い映画でした。実際に犬を飼ったことがある人なら、犬がどれほど賢くて、しかも飼い主の心を豊かにしてくれるかをご存知のはず。実際この映画でも「アニマル・セラピー」で老人たちが犬に触れたり、撫でたりする事により豊かな心を取り戻し、「心の治療」にいち役買っているシーンが登場します。また、この犬たちが可愛くてね・・。主演はココリコの田中直樹。「みんなの家」でもイイ味を出していた彼の初主演映画です。「水10 ココリコ・ミラクル」でも彼の演技は証明されていますからね。この映画でも飄々とした男を好演。そして彼の恋人役はりょう。彼女も出しゃばらない控えめな演技で好感が持てました。その他にもPUFFYの吉村由美、洞口依子、はなわ、矢沢心、寺島進など、曲者役者が続々登場します。監督は私の好きな「おかえり」「忘れられぬ人々」の篠崎誠です。映画を見終えた後は、とても爽やかな気分でした。これは拾い物の映画でした・・・。
フォーチュン・クッキー  監督:マーク・ウォーターズ  出演:ジェイミー・リー・カーティス、リンゼイ・ローハン
Freaky Friday  2003年 アメリカ映画
精神科医のテスは、娘のアンナと息子のハリー、そしておじいちゃんの4人暮らし。しかし、彼女は数日後にライアンという男性と再婚することになっていた。しかし、テスの一番の悩みの種は娘のアンナのこと。奇抜なファッションで出かけるし、学校でも問題を起こし、家に帰ればロックバンドの練習ばかり、しかもライアンと打ち解けようとしない。しかし、アンナも堅物で自分を理解しようとしないテスに頭を悩ませていた。そんなある日、アンナに大きなチャンスが巡ってくる。なんとライブハウスのオーディションが受けられることになったのだ。しかし、その日はテスの結婚式のリハーサル。何とかすると友人には告げるが・・。その夜、ライアンはテスの家族はチャイニーズレストランへと出かける。食事の席でアンナはテスにオーディションのことを告げるが、その事が原因で大喧嘩になってしまう。それを見たレストランのオーナーの母は2人にフォーチュン・クッキーキーを渡す。そして2人がクッキーを割った瞬間凄まじい地震が!!あくる朝、目を覚ました2人はビックリ!なんと2人は体が入れ替わっていたのだ・・・・・
私評:私にもロックの良さが分かったわ・・・・こういう単純明快なコメディは大好き。しかも、主演は伝説のホラークイーン、ジェイミー・リー・カーティスとめちゃめちゃかわいいリンゼイ・ローハン!!私が予想していた以上に面白かったです。また、娘のアンナがロックをやっているという設定が、私的にはとてもポイントが高いのです。クライマックスのオーディションのシーンで、ステージでオドオドしているリンゼイちゃんのキュートさと舞台の袖で、めっちゃカッコ良くギターを演奏しているジェイミーお母さんのカッコ良さには鳥肌が立ちました。あのシーンはこの映画の中でも最高のシーンでした。また、この主演の2人のすごさは、お互いの体が入れ替わるという異常なシチュエーションでも、本当にそれっぽく見せてしまうところ。特にジェイミーの弾けっぷりは最高でした。アンナが憧れる先輩役で登場の青年をどこかで見たことがあると思っていたら「ドーソンズ・クリーク」のチャーリーでした(笑)。実はこの映画はリメイクで、オリジナルの「フリーキー・フライデー」では、娘役をジョディ・フォスターが演じていたらしい。こっちの方もぜひ見てみたいですね。
みなさん、さようなら  監督:ドゥニ・アルカン  出演:レミ・ジラール、ステファン・ルソー
Les Invasions Barbares  2003年 カナダ・フランス映画
ロンドンのやり手の証券ディーラー、セバスチャンは母親からの電話でカナダに住む父親のレミが余命幾許もないことを知らされる。レミは本の虫で享楽的な社会主義者。しかも、女癖が悪く母とも離婚していた。セバスチャンはそんな父親に反発し、父とはまったく違う道を選び成功を収めていた。しぶしぶ、父の元へ帰ってきたセバスチャンは病人でごった返す市民病院で父親と再会を果たす。そして息子としてできることは果たそうとする。しかし、レミは最後の時間を、友人たちを呼んで楽しく過ごしたいという。世界中に散らばっていたレミの友人を電話で呼び寄せた。相変わらずセバスチャンには毒舌を吐きまくるレミだったが、彼も訪れる死の恐怖、そして遣り残しの多い人生を悔やみ、そして悩んでいた・・・・・
私評:まだ、死にたくない。死ぬための理由が見つからない・・・・正直言ってこの映画の展開にはちょっと面食らってしまった。あまりにできすぎの展開、そして延々と友人たちと語る政治、文学、イデオロギー・・。元来、もっとシンプルで、ひたすらお涙頂戴に走りそうな題材を、難解にして、ごちゃ混ぜにしているのです。メインの話の題材はレミの人生の終焉がどのように訪れるのか、そして息子を中心の家族友人らが、レミの死をどのように受け止め、そして彼を送り出すのかのはずです。しかし、私の中では余計な部分が多すぎて、(また、私の乏しい知識ではイデオロギーについての討論は理解不可・・・)感動が薄れてしまった。しかも、ヘロインについてのエピソードと、レミの最期については、私的には突拍子もなくて???でした。しかし、この映画で離れ離れになっていた父と息子が、そして遥か遠洋でヨットの仕事をしている娘が理解しあうシーンは絶品。自分の人生で一番大事なことはなんでしょう?それは自分が一番好きな事を見つけ、そのことに没頭することでは??最後の最後に父親と子供たちが共通点を見出すのです。監督はカナダのケベックでは超有名人のドゥニ・アルカン。そしてレミを演じるレミ・ジラールも同郷人です。
ホーンテッド・マンション  監督:ロブ・ミンコフ  出演:エディ・マーフィー、テレンス・スタンプ
The Haunted Mansion  2003年 アメリカ映画
不動産の仕事するジムとサラの夫婦は2人の子供と4人暮らし。ジムは仕事人間で、最近は家族の事をなおざりにしている。その事をいさめられたジムは週末を家族と一緒に過ごすと約束する。そんな時、妻のサラ宛に不動産の仕事が舞い込んでくる。それは人里はなれた豪邸、エドワード・グレイシー邸。これほどのオイシイ案件をジムが見逃すはずもない。家族を伴いグレイシー邸へと向かう。彼らを迎えたのはラムズリーという、何とも不気味なこの家の執事。しかも、彼らが邸内に入ると突然激しい雨が降り出し、彼らはこの家で一夜を過ごす事になってしまう。ところがこの家には過去に、なんとも悲しい物語があった。そして数々の悪夢が彼らを襲う・・・・・
私評:これからもお前はたくさんの試練と相対するんだぞ・・・ディズニーランドの人気アトラクション「ホーンテッド・マンション」が映画になった。私もTDLで何度か経験したアトラクションですが、映画はあの雰囲気をそのまま再現していて楽しかった。しかし、さすがにディズニー作品ということで怖さはイマイチ。その怖さを笑いに変えてしまうエディー・マーフィーは、そういう意味ではイイ配役だったかもしれません。(私的にはイマイチでしたが・・)とにかくなんでもジョークに置き換えてしまうのです。しかし、最後は家族のために必死の形相で幽霊たちに立ち向かっていく。つまり、この映画はホラーではなくファミリー・ドラマ+コメディなのです。それにしてもこの映画のイチバンの見所はテレンス・スタンプが演じる執事。彼を見ただけで私はかなり満足です。そして水晶玉の預言者マダム・リオッタ役はジェニファー・ティリー!!彼女もピッタリの配役でした。数々の特撮とちょっとしたドキドキ感を味わうのなら、お手軽でオススメの作品。しかも、上映時間が80分台というのもお手軽でしょう??


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